10年前の自分と明日から新社会人を迎えるみなさんに伝えたいこと
10年前の自分に伝えたいこと①
3/11の震災を経て環境を変えたいと思ったお前は、近々今の安定した職場を辞めベンチャー企業に就職することになる。
今は新しい自分の未来に希望しかない筈だが、お前が最初にやる仕事はオフィスの近くに借りた社員の仮眠スペースとなるマンションに洗濯機をセッティングする事だ。
今までの会社では当たり前の様にオフィスにあった設備は何も無いし、福利厚生や社内制度も皆無の状態だ。
業務用の映像機材に一切触れた事はないと思うが、丸投げ気味に映像の責任者にされたお前は英語版しかないマニュアルと当時日本に数台しかない映像スイッチャーを渡され、機材代理店さんと二人三脚で使い方を覚えることになる。
多分7月くらいまでは毎日半泣きになりながら深夜まで仕事することになる。
でも大丈夫だ、3年本気でやればどんな番組でもこなせるようになるし、5年後には同時PV数が数万人規模のライブ配信でもテクニカルディレクターとして業務を遂行できるようになる。
ただし、どんなに仕事に慣れても数年に一回のペースでドエライ放送事故に遭遇し、その事故がメディアに取り上げられたり、SNSで叩かれまくって食事ができないくらい落ち込む事がある。ツライけど乗り越えてくれ。
新社会人となるみなさんに伝えたいこと①
新社会人として働くことになるみなさま、おめでとうございます。
志望する会社に入れた方、入れなかった方それぞれいると思いますが、第一志望の会社に入社できた方でも自分が希望する職種やポジションに就く事ができる方は少ないと思います。
どんな仕事をするにしても、会社という組織で仕事する以上、「これ私がやる事ですか?」という業務を依頼される確率は高いです。
どうか腐らず、一度その仕事をやってみてください。任された仕事を全うして、小さなことでも良いので自分の中で業務の改善を繰り返して仕事に楽しみを見つけましょう。
今の時点で自分自身では気付いていない、自分の才能や適性に出会えるかもしれません。
10年前の自分に伝えたいこと②
オフィスと自宅の往復の毎日に嫌気が差したお前は、就業時間中ずっとテンパっている生活が少し落ち着いてくる10月くらいに夜な夜な一人で音楽を作りはじめるだろう。会社にバレるとマズいのでSUNNOVAというステージネームをつけて毎日SoundCloudに曲をアップし続ける。
完全に自己満足の行為だけど続けた方が良い。1年後にはアルバムをリリースできるぞ。3年経ったら高校生の時に毎日のように聴いていたdownyのリミックスアルバムに参加して、その後色々あってdownyのメンバーになる。
ただしアルバムの制作はツライので覚悟するように。
ちょうど10年後には同じく高校生の時に聴きまくっていたNUMBER GIRLの中尾さんと、まさに今お前が一番衝撃を受けてライブに通っているENDONの愛甲さんと3人でライブする事になる。最高だ。
たまに締め切りに追われてもう音楽を辞めたいと思うかもしれないけれど、確実に人生は豊かになるので音楽は続けた方が良い。
今はまだ会社員として仕事をしながら音楽活動すると、会社のメンバーやクライアントから怪訝な目で見られる事もあると思うが、10年後には確実に状況は良くなっている。
働きかたや生きかたという点では、少しずつではあるけれど、多様性を認める企業が増えているぞ。
新社会人となるみなさんに伝えたいこと②
仕事をはじめて最初の数ヶ月間は、毎日覚える事が多くて他の事に気が回らなくなるかもしれません。
辛くなったら社内の同期や先輩、プライベートの友人や両親をすぐに頼ってください。人はどうしてもテンパっている時は視野が狭くなります。
誰かに今の辛さを話すだけでも、自分が置かれている状態を俯瞰で見る事ができます。
現状を俯瞰で捉え、毎日やるべき事をひとつひとつ潰していけば、ある日ふと自分のキャパシティが広がって業務遂行能力がレベルアップしていることに気が付きます。
自分のレベルが上がると、仕事以外の趣味や勉強に興味をもつ余裕が生まれます。是非チャレンジして下さい。
会社や仕事が人生の全てではありません。自分自身で選んだ事は会社での仕事と違って全てを自分自身で決める事ができます。
インターネット上でもオフラインの世界でも、自分が選んだ事を通じて出会った友人は一生の宝になります。
続けていく事でそれが仕事になる事もありますし、今の仕事に良い影響を与えてくれる可能性もあります。
もし転職したくなったり独立する時に、今いる会社の中でしか能力を発揮できない状態にならないよう、常に複数のコミュニティーを横断している状態にする事をお勧めします。
大体ツライ(私の場合)
結局新しい事にチャレンジする事を続けると、7割くらいはツライ。
2割が不安。達成感は1割くらいな気がします。
自分の場合は、1割の幸せをまた味わいたくてどんどんチャレンジを重ねていくんだろうなと、この10年間を振り返って改めて実感しました。
人生は一度きり。自分の探究心に嘘をつかず毎日現れる大小の人生の選択肢を選んで生きていきたいと思います。(朝、二度寝するかしないかという小さな選択肢も含む)
家族を持って毎日会社に通勤している友人、家賃よりも酒代を選んでしまうような刹那的な生活をしている友人、起業した会社を回すためにハードワークしている友人。実家に引きこもって部屋から殆ど出ない友人、全て最高だし、それぞれが自分は幸せだと思える世の中であって欲しいです。
新社会人のみなさん、生きろ!
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