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創作をやめていった人たちへ

10月末から11月にかけてたくさんの展示に行ったり音楽制作の仕事をしたりdownyやソロでライブをした。

最近よく考えるのは、「創作を続けること」についてだ。
絵描きや音楽家など、殆どのアーティストが売れない場合、廃業したり創作をやめてしまう。
それは今の社会の中で、産業としてアーティスト活動が成り立っていない人に対する周囲からの目や同調圧力が少なからず関係していると思う。

自分の周りのアーティストの90%は食べるためや養うためなど、様々な事情があってアーティストとしての創作活動以外の仕事をしている。
僕も音楽以外の仕事もしている。バンドメンバーとスケジュールを合わせるだけでも大変だし、クタクタで家に帰って制作をする時には辛いときもある。環境としては友人たちも同じようなものだ。
各々の障壁を超えて作られた作品を観たり聴いたりすると涙が出そうになる事がある。
それは自分の作品を聴いたときやライブパフォーマンスをやり切った後もそうだ。
自分の場合は一度その楽しさを知ってしまってからは、ずっと音楽を作り続けている。
それぞれが自分の人生のなにかと等価交換をして創作活動をしている。

最近絵描きの友人と、産業として成立させるのが目的ではなく、創作をつづけることが僕たちの人生における勝ちだという話をしていた。

もちろん、世に出した自分の作品が売れなくていいとは思っていない。作品がお金になれば嬉しいし、所謂商業アーティスト的な仕事を請け負う事もある。
ただ、このnoteで書きたかったことはこうすれば楽曲がバイラルチャートに載るとか、マネタイズできるとかという話ではない。

今、僕たちの前にはインターネットという膨大なライブラリーが存在している。
数十年前に地球の裏側で作られた作品が発掘されて、インターネットを通じて現代に評価されるということも決して珍しい事ではなくなっている。

いち音楽家としてそういった体験をするたびに背中を押された気持ちになる。
だから自分の知り合い以外でも、創作をしている人はやめないでほしいなと思っている。
勝手な想いだけど創作を続ける方法を見つけてほしい。
ひとりの鑑賞者としてそこから生まれる作品を楽しみにしています。

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