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所有する物件をいつ売却すれば良いのか?その①

6月に入って売買も活発になってきた感があります。4月〜5月は年度末に売買が集中することもあり物件情報もあまり入ってこない状況が続いておりましたが、現在は情報がかなりはいってきている状況で、ご紹介できる物件や自社で買い取り可能な物件情報もちらほら出てきています。

さて今回のテーマは、所有する物件をいつ売却すれば良いのか?という点になります。

所有する収益物件を後世に引き継ごうとしている場合は別として、基本的にはいつかは売却のタイミングがやってきます。

その判断をどうすればよいのか?という点ですね。これには色々な要素があるため、一概には言えない部分はありますが、一つの判断軸として、保有し続けた場合と今売却した場合の比較という考え方があります。

仮にですが築35年のRC1棟レジを所有していたとします。現状は年間CFが100万円程度、残債が1億5千円だったとします。購入して10年でまだローンは20年ほど残っています。

購入後大規模修繕はやっていません。今売却すれば利益が3000万円はでそうです。
さあ、あなたなら売却しますか?保有し続けますか?

私であれば迷うことなく売却をします。

理由はこうです。まず残債に対するCFが少なすぎます。通常であれば借入金に対するCFは最低でも2〜3%以上は欲しいところです。現状は0.6%と極端に低い状況です。投資効率が悪いということですね。

おそらくこのような物件は空室が多かったり修繕費などの経費が多くかかってしまう物件なのだと思います。

CFが100万ということは今得られる3,000万円を得ようとすると、30年もの時間が必要ということになります。しかも賃料は下がっていきますので実際にはもっと年数がかかります。

であれば、今確実に得られる3000万円を手にしておいた方が良いだろうという考えです。

そして、この3000万円を軍資金として1億5千万円程度の物件を購入すれば良いのです。条件としては築30年、大規模修繕済み、利回り8%程度。これぐらいであれば都心周辺部でも十分に見つけることはできます。

空室が無ければCFは平均的に300万円以上は出るでしょう。

もちろん保有し続けることで残債が減り売却益も増えるよね。という考えもありますが
そこには異論があります。

築年数が経過すれば当然物件の価値も下がります。(相場利回りが上がる)よって残債が減るスピードと物件価格が下るスピードのどっちが早いのか?という問題があります。

また築35年となると、融資も問題もでてきますので、これ以上保有し続けると買い手を見つけるのが簡単ではなくなるという点ですね。

そして、何よりも重要なのはお金の現在価値という考えです。仮に10年後に売却益で4000万円得られるとしても、今売った方が良いということです。

今売って3,000万円を得て上記の物件に買い替えれば300万/年✕10年=3,000万となります。10年後に得る4,000万よりも+2,000万になります。

もちろん、不確定要素も多いので100%とは言えませんが、今得られる3,000万円と10年後に得られる4,000万年は前者の方が価値があるということです。

お金の現在価値に着目しましょうということですね。長くなりましたので次回に続きます。

本日は以上になります。


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