映画評 ドキュメンタリー「テオ オン テオ」2004年公開 2024年6月21日

借りたDVDの中に入っていたが、てっきりテオ・アンゲロプロス監督作品映画のオムニバスなのかな、と思って観ないでいた。
今回見てみると、同監督作品の日本語字幕を担当していた池澤夏樹氏が、一作品一質問、という条件で監督に作品についての質問をしている。
監督の視点が明かされ、視聴者が予想した監督の視点の答え合わせが出来るようになっている。

私に予想外だったのは、「霧の中の風景」が子供のためのおとぎ話だ、と答えたことだ。つまりあの物語をポジティブなものとして提出した。主人公の11歳前後の女の子がレイプされるのをさておいても、私には、絶望的な旅、にしか見えなかった。
これをポジティブだと思うとは、監督の内面の何がしかを伝えているのではないか、と疑う。

総じて監督のリアクションは、内容はもちろん、その表情、身振りも含めて、興味深かった。誠実そうな雰囲気が伝わってきた。
使用言語がフランス語だったのが、意味不明である。


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