〔余白の創造性〕飲み物の選び方
余白の創造性連載第十一回目です。
今回のテーマは”飲み物の選び方”
まずは飲み物を飲むこと、水分を摂取することとはどういうことでしょうか。
体格や年齢で個人差はありますが、僕らの体は約60%が水で出来ています。
そんな水が僕らの体の中で主に担っている働きが、
物質の溶解・運搬、体温調節です。
僕らが食事から摂取した栄養素は吸収されやすいように分解され、代謝されます。その代謝反応は水に溶けた状態で行われるのです。
また、水は温まりにくく、冷めにくい性質があるため温度変化が少なく、体温を一定に保っています。
つまり僕らの体の半分以上を構成する成分で、生命活動に必要不可欠なものと言えます。
また、人の体は食べ物がなくても、水だけで約一ヶ月は生きていけるそうです。
逆に、水を一滴も飲まない場合は二、三日で生命維持が困難な状態になるそうです。
水分を1%損失でのどの渇きを感じ、
2%の損失でめまいや吐き気、
10~12%の損失で筋けいれんや失神、
20%の損失で生命の危機に陥るそうです。
改めて考えてみると、食べ物よりも飲み物の方が僕らが生きていくうえで必要性の高いものですよね。
しかし、実際には僕らにとって飲むことよりも食べることの方が優先度が高くあるように感じます。
やはり、食べ物を選ぶことよりも、飲み物を選ぶことのほうが些か蔑ろにされがちですよね。
食べ物の選び方は、もちろんそのときの気分に合わせてということもありますが、身体のことを考えて栄養のあるもの、身体に良いものをと考えることも多いと思います。
しかし、飲み物に関しては、体調を崩したときなどは多くの人が身体のことを考えて飲み物を選びますが、普段から身体に良いものを選ぶことは少ないのではないでしょうか。
では、飲み物の選び方の余白はどんなものでしょうか。
大きく分けて、身体の渇きを潤すためと心を潤すための二つに分けて考えていきます。
まず身体の渇きで水分を摂取する場合は、
のどの渇きを感じたり、運動をして汗をかいたときなど、身体の中の水分が失われている、足りていないときです。
これは単純に身体の生命活動を維持するために必要な水分を欲している状態ですね。
では、心の潤いのために飲み物を選ぶというのはどういうことでしょうか。
僕らは飲み物を選ぶときに時間帯や食べ物、状況、習慣などに大きく影響を受けています。
例えば、朝起きて太陽の光を浴びながらコーヒーを飲みたかったり、
逆に寝付きが良くなるように就寝前にホットミルクを飲んだり、
食事のときにも、ケーキには紅茶、ハンバーガーにコーラ、和菓子に日本茶、唐揚げにビールや肉料理に赤ワインなど、
また、新年を迎えたときに飲むお屠蘇のように文化的背景のある飲み物など、
僕らの心は実に多様な飲み物を状況に合わせて選びます。
しかし、実際に身体を潤すために必要なのは水だけだそうです。
付随する栄養素は食事で摂取出来ますし、のどの渇きを感じたときは水を飲めば良いそうです。
しかし、前述したようにのどの渇きを感じた時点ではすでに身体の脱水は始まっていて、本来はそれ以前に水分を摂取することが望ましいわけです。
飲み物を選ぶことが心の欲求と強く結びついているのは、出来る限り身体の渇きを起こさないためなのかもしれません。
身体が水分を必要とする前に、心が潤いを求めるようになっていて、
僕らは常に身体と心の潤いを保つようにできているのかもしれません。
食事よりも身体にとって重要度の高いことだからこそ、
身体に危険が及ぶ前に摂取できるように、むしろ意識せずとも心が自然に水分を求めるのでしょう。
もしかすると、心の望むままに飲み物を選ぶことで心も身体も満たされるのかもしれません。
今回も最後まで読んでいただきありがとうございました。
これから暑い季節、より飲み物の選び方のことを考えるかと思いこのテーマを選びました。
次回は“おしゃれをすること”
それでは、また来週の金曜日に。
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