【小説】たまきへの手紙222224
この手紙を読んでいるということは、お父さんの夢は叶ったんだね。
君が目覚めたのが何年先の出来事かわからないけど、とにかく飛び上がるほどうれしいです。
忘れもしない2021年4月19日、お母さんは電動自転車に君を乗せて近所のスーパーまで買い物に行く途中、住んでいるマンションの交差点を一時停止を無視して突っ込んできた、イカつい、まっ黒のワンボックスにはねられた。
お父さんが病院に駆けつけた時、病院の先生にお母さんと君が助からないことを告げられた。
病院の先生に、レントゲン写真を見せられながら、淡々と説明を受け、お母さんは右の肺の骨がくだけ、肺に刺さり、呼吸器だけで命を繋いでいる状態で、君は外傷は無いが頭を強く打ち、意識がない状態だと説明を受けた。
病室に行くと、管をいっぱいつけられた、お母さんが寝ていた。
(つづく)
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