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助けた犬は警察へ(EP.3)

飼い犬らしき子犬を捕まえて、警察へ届けた男の物語。はたして子犬の運命は?

1.前回までのお話

車にひかれそうだったヨークシャテリアの子犬を捕まえたHiroは警察へ

2.本編

テリアの子犬を警察に預けて3日たった。

警察からは何の連絡もない、もし飼い主が見つからなかった場合は保健所に連れて行かれると、警察の人は言っていた。

うーん‥

その頃、僕は独身でペット可の部屋に住んでいたので、その気になれば飼うこともできるけど、すでに猫と暮らしていたので、そこに子犬も追加となると、猫との暮らしでも大変な小さな部屋なので、うまく共存できるのか?

犬だと、散歩も連れていかないと、エサは?トイレは?予防接種は?

いろいろ考えると、ちょっと現実的じゃない

とにかく、その後どうなったか、警察に様子を見に行くか‥

会社が終わった後に警察に行き、預けた子犬がどうなったか尋ねてみた。

その日は女性の警察官で、これまでの経緯を簡単に説明すると、ああ‥この前に来たヨークシャテリアですね

ちょっと見ていきます?と聞かれ、警察署の裏にある、ちょっとした動物園みたいな所で、大きな檻の中の片隅で、縮こまってる、ヨークシャテリアが見えた。

お水もご飯もちゃんと食べてますよ、その女性の警察官から説明を受け、少しホッとした。

警察署では、どのくらい預かってもらえるんですか?と聞いてみたら、本当なら1週間くらいは預かって飼い主を探したいのですが、けっこう大阪は野良犬を持ち込む方が多く、檻の数にも限度があるので、4日目くらいから、保健所に連れて行ってもらい、保健所でしばらく預かることになりますね‥

🙍‍♂️「そうなんですね‥」

警察官の説明だと、保健所に連れて行かれた後は、10日間まった後、それでも飼い主が見つからない場合、処分されることになるとのこと

🙍‍♂️「処分ですか‥」

処分と言われ、寒気がして、思わず檻の中で眠る子犬をじっと見る

🙍‍♂️「‥」

考えてもしょうがないので、また明日見にきますと伝え、警察署を出た。

はー、どうしよう‥

空には三日月🌙がたよりなく光っていた。

(つづく)

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