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日本でDeSciを進めるための現在の問題 ver 1.0

分散型科学に対する期待が高まっている。

現時点でどのような課題が存在しているのか。

1. 日本の税制では自律分散型組織(DAO)のトークン発行は厳しい

海外で法人を作り進める必要がある。これは当分解決しそうにないだろう。

2. 海外のDAOからファンディングを受けるとしても何をクリアしないといけないのかが明らかではない

DAOを日本では作れない。では、海外のDAOからファンディングを受ける場合は具体的には何が問題になるのか?

例えばVitaDAOでは、知的財産(IP)はDAO自身が所有することを目指している。DAOが所有することでIPを使いたい企業から手数料や売却益を取ることができる。

しかし研究者が所属する大学や研究所は、IPを放出したくはないだろう。

また、受けるファンディングをどの枠組みで計上するのかもまだ日本ではクリアではない。寄付だろうか、売上だろうか。

3. 日本から海外のDAOのサポートする方法

すでにトークンを発行して動いているサイエンス系のDAOは増えてきている。しかし、日本でDAOに入っている人は多くはない。少なくともtwitterで発信している人は少ない。

ここの情報を積み上げていく必要がある。

具体的には特定のDAOに日本のコミュニティも作っていく必要がある。

まずは自分が所属しているところで貢献していくが、途中で参入者がもっと増えていってほしい。

4. 暗号通貨(クリプト)への理解

日本ではまだまだクリプトを公共物(common goods)としてどのように活用するのかという議論は少ない。

そもそもクリプトが何のどんなイノベーションなのかを把握している人がほぼいない。

クリプトはさまざまな次元の理解が必要である。

オープンサイエンスの流れ、2000年代に議論が活発になった、ローレンス・レッシグのクリエイティブ・コモンズなどの議論、ヘンリーチェスブローのオープンイノベーションの流れも参考になる。

私は、ここについてずっと考えてきたが、さらにここら辺の議論を整理する必要がある。

私の解決方法

1.については解決できないため、2-4.について解決したいと思っている。

私自身DAOのワーキンググループに所属しており、日本向けのリーチのプロジェクトを推進している。

3.については、これで参考事例ができるだろうと思っている。他に多くのDAOとのつながりを作り国内の研究者が自発的につながる状況を生み出していきたい。そのためには、いくつか私自身もapplyしつつ情報を共有する。

また日本の研究者にリーチして、ファンディングを受けられるかどうかも探っている。ここで知見を貯め2.の問題をクリアにしたい。

特にリーチの方法については、

A.クリプトに理解と興味がある特定の分野の研究者にリーチ
B. このアーリーアダプター層の研究者と話しつつ何が問題になりうるか明らかに
C. B.をもとにクリプトには興味がないが新しい仕組みを試したい人たちにクリプトの説明をしつつリーチ

以上の流れで進めていく予定である。A.ついてやる理由は、説明コストと説得コストが圧倒的に低いからである。

4.については、イベントやnote等で広く共有する必要がある。


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