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30年目のシーズン

今日は2022年の新体制発表の日。新体制発表とは、今シーズンを戦うチーム紹介やユニフォームを紹介するイベントです。
本来、ファン・サポーターの方々もお迎えして実施をしていたのですが、昨年に続き新型コロナウイルスの影響で、今年もオンラインでの配信を余儀なくされました。
昨年、初めてのオンライン開催を経験していたので、今年は昨年の反省を生かし、配信に特化した進め方・作り方を意識してみました。

また、今年はJリーグクラブとしては30周年(前身の日産自動車サッカー部から数えると50年目)という節目のメモリアルな年です。
この30年という歴史を踏まえながら、さらにより良いクラブになっていかなくてはと改めて気が引き締まります。

情報量が多かった新体制発表について、事業・マーケティング面を振り返ってみたいと思います。

フィロソフィー


30周年目のタイミングで、事業サイドとして何をやるか。これは昨年の早い段階からクラブ内で検討をしていました。各部署から「やるべきこと」「やりたいこと」のアイディア出しをした際に、いくつもの部署から出てきたのが「クラブ理念の再整理」「クラブが向かう方向性の再確認」というものでした。
個人的にも、「F・マリノスはこういうクラブだ」とスタイル(いわゆる「マリノスらしさ」)をはっきりさせることで、ここ数年良いサイクルに入りつつある感覚を持てていたで、このタイミングで言語化・可視化して共有することは非常に価値のあることではないかと感じました
ポイントはビジネスサイドだけで考えなかったことだったと思います。
あくまでも個人の考えではありますが、やはりサッカー(オンザピッチ)と事業はまさに「両輪」であり、どちらかだけが優れていても良いクラブにはなれないのではないかと思っています。
今回はチーム統括の方々やアカデミーのコーチ、スクールのコーチも含め、クラブの良い点や改善点、理想像について意見を出して頂きました。
目指したのは、「クラブに関係する方々が(可能な限り)自分事にできる軸」を作ること
クラブで働く方々のみならず、アカデミーの選手やスクールに通っている子どもたちまで共有できている状態にしたい、いえ、それを目指さないといけないクラブではないかと思っています。
一口に「クラブで働く方々」といっても、個々の仕事の中身は非常に幅があります。総務・人事のような仕事もあれば、グッズの企画・販売を行う部署もあれば、試合運営を行うチームもあり、もちろんサッカースクールのコーチもいます。これだけ幅の広い仕事をしている方々が共通で持てる軸・自分事にできる言葉を意識したので、割と大きめの言葉で括ることになりました。(適切な余白を残し、解釈に議論の余地を残すことで、より理解・浸透が進めば、という狙いもあります。)
このフィロソフィーを作るまでの過程は省略しますが、クラブで働く色々な方と1対1でじっくり話をする機会は非常に貴重な時間でした。
特に他クラブや他企業で働いた経験のある方々の話は面白く、改めてマリノスの良さやポテンシャル(改善点)に気づかされました。
フィロソフィーは作ることが目的ではなく、ここからがスタート。
公式サイトにも記載してありますので、是非覗いてみて頂けると幸いです。


※なお、クラブの大きな特徴である「ファミリー」という言葉については、本フィロソフィー内では登場しませんが、大事な言葉・強みであることには変わりません。このフィロソフィーを共有できる状態こそ、「ファミリー」ということだと思います。

クラブドキュメンタリー

発表された通り、「クラブ」のドキュメンタリー映像を制作します。
こちらもすでに昨年から動いており、この映像作品の監督がじっくりクラブの取材をしてくださっています。
驚いたのは、クラブで働く方々全員とインタビューを行いたいと監督さんが仰ったことです。一人一人とじっくり話を聞くインタビューは、途方もなく時間がかかります。クラブやクラブで働く人たちの思いを理解するところから入る、そんな方に撮って頂けるドキュメンタリーは良いものになること間違いなし。
今から楽しみです。
今日公開された映像の中でも、30年間の中の良いことだけでなく、これまであまり触れてこなかったことに触れたコメントも収められていました。
これまでの歴史をしっかり受け止めて、これからの未来を作っていく。
そのような姿勢・思いがにじみ出ていたのではないでしょうか。



進化する一年に

無事に新体制発表を終え、ここから新シーズンに向けた準備を本格的に進めていきます。気が付けば開幕はおよそ一か月後。
不透明な社会環境の中ではありますが、その中でも「去年と同様」ではなく、何事も進化できるようにチャレンジをしていきます。
「最新のことに何でもかんでも飛びつく」というよりは、「本質に対して、今までの枠を取っ払って考える」という感じでしょうか。
良い一年にしましょう!

遅ればせながら、本年もどうぞよろしくお願いいたします。

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