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【ひろしまユニコーン10 STARTUP ACCELERATION 2023】挑戦者の紹介VOL.4⦅株式会社Gino⦆

「広島から、ユニコーン企業に匹敵するような、企業価値が高く急成長する企業を10年間で10社創出する」ことを目標に掲げたひろしまユニコーン10」プロジェクト。このプロジェクトの一環であり、事業の急成長を伴走支援する「ひろしまユニコーン10  STARTUP ACCELERATION 2023」に挑戦中の16社に、改めて事業の概要や今後の展望などをインタビューしました。

■株式会社Gino 代表取締役 北尾 共さん
「世界中に愛されるVRゲームを世に送り出す」

代表取締役 北尾 共さん


プロフィール

北海道出身で広島大学工学部電気電子情報工学科に在学しており、1年次にVRゲームの開発を始めた。スタートアップ企業へのインターンシップでエンジニア経験を積んだ後、2022年9月に創業。現在は休学し、東京のシェアオフィスで開発や経営に励んでいる。


― 創業のきっかけは ―

大学に入学して間もないころ、VR・メタバース分野で著名な実業家・國光宏尚氏の記事に影響を受け、バイト代でVRヘッドセットを購入しました。周囲360度を見渡すことができ、まるでゲームの中に入り込んだような感覚や没入感は、まさに「未来」そのものでした。VRの可能性を感じ、プログラミングの経験はありませんでしたが独学でゲームの開発をスタート。最初はエラーが起きても原因が分からず、周りに聞ける人もいなかったので、ユーチューブの解説動画を見たり、開発に使うソフトウエアに関する質問ができるウェブサイトで回答を募ったりして時間をかけて解決していきました。海辺を歩くだけの簡単なものから始め、ストーリーを楽しむノベルゲーム「魔女の館」などを制作しました。資金や人員を集めて、より規模の大きいゲームを作りたいと考え、起業を決意しました。


― 事業内容は ―

「世界中から愛されるVRゲームを世に送り出す」をミッションに、コンテンツ開発に取り組んでいます。第一弾として、カードゲームのポーカーを軸に、謎解きや物語を楽しむアドベンチャーゲームを2024年内にリリース予定です。VRの特性を生かし、目の前の人と実際に心理戦を繰り広げているような、リアルで新鮮な体験の提供を目指しています。著名なゲームに携わったクリエイター数人を含め、約20人体制で開発を進めています。

プロダクトイメージ


― 他社との違い、強みは ―

VRゲームは海外製が大半で、国内に同業はほとんどありません。また、既存のコンテンツはアクションゲームが中心です。開発中のアドベンチャーゲームをはじめ、これまでにないジャンルの作品を積極的に作っていくことで、パイオニアになれると思っています。


― プログラム参加のきっかけは ―

金融機関に融資の相談に行った際にひろしまユニコーン10のことを知り、参加を決めました。上場企業のCFO(最高財務責任者)も務めたメンターの方から資金調達の具体的なステップやM&Aなどの体験談を聞かせていただき、とても助かっています。実際に、創業時にベンチャーキャピタルから調達した1,500万円に続き、今夏に数千万円の増資を実現できました。まずは今作を完成させ、その後も面白い作品を世に送り出すことで2029年の上場を目指します。

オフィス風景


― 今後の展望や夢は ―

米国のメタ社がVR分野に毎年1兆円ほどを投資すると発表しているほか、ここ数年で各社が相次いでVRヘッドセットを発売。市場はこれからどんどん拡大し、ゆくゆくはスマホと同じくらい世の中に普及するのではと考えています。全員がVRを楽しむような時代になった時、トップランナーとして面白いコンテンツを届けられるよう開発を加速していきたいと考えています。目標は、エンターテインメントの最前線で世界中の人を楽しませ続けている任天堂やカプコンのようなゲーム会社になることです。現在は1作品の開発に集中していますが、次回以降は3作品程度を同時に作れるような体制を整えたい。そのために、各チームを引っ張るリーダーの育成やルールの整備、正社員の増員などを通してしっかりとした組織を構築するとともに、資金調達に力を入れていきます。


― 編集後記 ―

「世界中から愛されるVRゲームを世に送り出す」を理念に、日夜開発に励まれている株式会社Gino。VR、AR、メタバース分野の市場は年々拡大。調査会社の富士キメラ総研は、世界のVR機器の市場規模が2030年には21年の8.2倍にあたる2兆8,858億円になると予測しています。今後、アクションやアドベンチャーゲームにとどまらず、さまざまなジャンルに取り組まれる方針とのことで、これまでにない体験ができる作品を次々と作り、業界の可能性を切り拓いていかれることでしょう。どんなゲームが生まれるのか、ワクワクしますね。

★☆ 株式会社Ginoについての参照サイト ★☆
https://ginovr.com/

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