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生成AIは使い方次第

昨日noteで生成AIは学習に不向きと題して文章を投稿しました。その文章ではある記事を使ってサマリーを生成AIにつくってもらった。記事は英紙エコノミストでとりあげられたコストコ。マイクロソフトのCopilotとGoogleのGeminiを使いました。この2社が提供するサービスを使って記事のサマリーを作成しました。さてこれをすることが学習に役に立つかどうか。どうも役に立たないという結論を出しました。

ところが1日経って気づいたことは生成AIはマイクロソフトやGoogleだけではない。2社はOpenAIのChatGPTを使っているではないか。ならばOpenAIののウェブサイトにいってみよう。そこで同じように記事のまとめをOpenAIで作った。これがよくできているんです。この文章の中に掲載します。ChatGTP3.5ですから無料です。

ChatGPT 3.5の出力

Costco's popularity and enduring success can be attributed to several key factors:

  1. Value for Customers: Costco offers high-quality products at low prices, which resonates with consumers. The $1.50 hot dog-and-drink combo exemplifies this commitment to value. Customers appreciate consistent low prices and are willing to pay a membership fee for access to these deals.

  2. Membership Model: The membership fee structure creates a loyal customer base and a predictable revenue stream. With over 129 million members, Costco has significant buying power, allowing it to negotiate better deals with suppliers and pass on savings to its members. The membership fee also incentivizes customers to consolidate their shopping at Costco, driving higher sales and renewal rates.

  3. Efficient Operations: Costco's focus on a limited selection of high-quality products allows for efficient inventory management and higher sales per square foot compared to competitors like Walmart. By streamlining its product lineup and leveraging its own brand, Kirkland Signature, Costco maintains high margins while offering competitive prices.

  4. Employee Treatment: Costco's commitment to fair wages, generous benefits, and opportunities for advancement fosters employee loyalty and reduces turnover. With only 8% turnover compared to the industry average of 60%, Costco benefits from experienced and motivated staff who contribute to its success.

  5. Long-Term Vision: Costco's leadership, including longtime executives like Richard Galanti and a culture of promoting from within, contributes to the company's stability and long-term success. This continuity ensures that Costco remains focused on its core values and continues to deliver value to both customers and investors.

In summary, Costco's combination of value for customers, a successful membership model, efficient operations, employee-friendly policies, and long-term vision have contributed to its widespread popularity and enduring success in the retail industry.

さて読者の皆さんをこれを見てどう評価するでしょうか。わたしは昨日記事に掲載されている登場人物が触れられていないと批判しました。ところがChatGPT3.5にはみごとに反映されています。

もうひとつ、批判の中に記事内に書かれている記者の主張。その根拠を示すデータがない。二社の出したサマリーには含まれていない。ところがChatGPT3.5にはいくつか反映されています。

このことから何がいえるのでしょうか。

ひとつは生成AIが学習をしたのではないかということです。すでに2回記事のサマリーを要求しています。つまりAI側の方でどのようなサマリーがいいのかというのを少し学習している可能性があります。そこで登場人物とデータを出力に盛り込むことができるようになった。そう考えることはできないか。

もうひとつはなにか。ひょっとしたら学習のためにサマリーをつくることが学習者にとってはそれほど価値があることではない。

例えば読書会でサマリーをつくってくる。ファシリテーターが最初にそれを発表するということがあるとします。参加者は一体何が書かれているのかというのが気になるでしょう。

そのため自分でサマリーをつくってどこかで発表するのはいいことです。しかし読書会で必要なことはどうもサマリーをつくることが目的ではない。

より大切なのは記事をもとに論点を出すことではないか。その論点について議論をする時間でありましょう。時間の使い方が問題です。そこからいろいろな視点を出していき仮の論点を磨く。こういったことが議論の目的です。読書会で論点の深堀をする。

サマリーをつくることは議論の前提に過ぎない。議論に参加をしてくるひとたちが記事を読んでさえいればサマリーなしで議論は始めれます。記事を読むことをさぼるひとたちがいるからサマリーをつくってあげる。それはよろしくない。理解のレベルが違うからです。

全員がサマリーをもっておくこと。これが読書会参加の要件です。もっと大事なのは事前に何について話したいのか。読書会の前に合意形成しておくことでしょう。そうでないと深堀はできない。

サマリー自体にそれほど価値がなくなっている。むしろこのサマリーをつくる作業は読書会の外で自分でやる。読書会でもやることではないでしょう。

ただし生成AIを使ったひとりの学習ではこうするのがいいのではないか。

記事あくまでも出発点。これは間違いない。これを読む。サマリーを作る。うかつにサマリーを生成AIでつくらない。それにより原文を読まなくなってしまう。これはいえます。作ってしまうと考えることをしなくなる。これは致命的です。生成AIを使ったことによって思考をしなくなるのは学習の敵でしょう。

人工知能は使い方次第ではないでしょうか。