見出し画像

学習系イベントの注意点

2020年2月から始まったコロナ過。コロナにより多くの人が家の中に閉ざされてしまった。家にいながらも何か活動をしたい。特に成長期の人たちはどうしたらいいのか。ひとりで学習するかひとと学習するか。ひとりで学習できるひとはよい。ただ人と何かしらの会話をすることで学ぶ人がいる。わたしもこれまで実際の会話から多くを学んできた。

そこで登場してきたのがZOOMというアプリを使ったオンライン学習だった。SNSには無料でイベントを公開しているグループがたくさんある。気に入ったイベントが見つかると試しに参加したくなる。知り合いが主催をしている。友達が参加していることから自分も参加してみよう。無料だということでなにか学習をした気分になる。(しかし多くはプロモーションだけである)

最近わたしはオンラインイベントへの参加頻度を減らしてきている。理由はいくつかあるが参加者が事前準備をしてこない。イベントの内容を理解していない。そのため主催者の運営負担が増してくる。そこで参加者との争いがはじまる。よほどのことがないかぎりそのような無料イベントには参加しないほうがいい。さてそれぞれどういうことだろうか。

ひとつには参加者が明らかに準備をしてこないのが目立つ。ただだらだらと続けているだけだ。イベントの開催だけを告知して参加しない。そして事前に課題図書を読んでくるという当たり前のようなことができない。主催者が案内に掲載しているにもかかわらず読んでこない。どうしてわかるかというともはや発言しない。まとめをしない。イベント内で順番に発言して疑問点を提示するというのが主催者に求められるがもはやリードすることはなくきまぐれに参加したものにあずけている。

なにもやらないのである。発言をしない。できない。それにはタダ乗り参加者があふれるようになる。他力本願をつらぬく。だれかがやってくれるだろう。静かにしていればいい。自分からは一切貢献しない。参加意識が低いままで自身そのことに気づいていない。

公平に割り振られた役割の要件を満たさない。それは学生時代にずるをして単位を取得してきたひとたちによくみられる。ただし準備をしてきた経験のある人たちからすればすぐわかる。公平感が損なわれているために不満がたまる。積極性がない人がくる学習系のイベントには参加しないほうがよいだろう。一方で負担が多すぎるのもよくない。そういうところからはできるかぎり静かになにもいわずに去った方がよい。害になるだけであろう。

次にイベントの内容を理解していない参加者が参加してくる。出席ボタンだけでZOOMに参加できる。試しに参加して様子をしばらく見るだけ。冷やかしのひとがくる。いつまでたっても消極派。おんぶにだっこであってなにも生み出そうとしない。主催者がほしいのは参加者間との化学反応であってそれがなければ時間を無駄にしているだけである。イベントの案内にはなにをするかというと発言することである。

準備はそれほど時間のかかるものではない。たとえば30分程度会話するトピックを2、3つ持ってきて参加すること。そう明記されているのにそれをやらない。つまり学習ではなく暇つぶしをしているだけなのだ。それでは学習系にはならない。静かに何も言わずに去った方がいい。

そしてこのような学習系イベントがあると主催者の運営負担が膨大になってしまう。課題図書を読みZOOMのイベントを掲示する。そして各部屋に分かれてファシリテーションをする。そういったことまでしてイベントを運営していく。しかし参加者は図書を読んでこない。サマリーをしない。どこに疑問を持ったのかを発言しない。そうなると主催者側にかなりのフラストレーションがたまってくる。発言をうながすように指名をするもののだまっているだけという人が出てくる。

図書を読んできていない。そんなこともあり相当の負担が主催者側にかかる。善意ある主催者のためにはならない。

主催者が20代や30代であれば仕事になんらかプラスの影響が出るであろう。しかし参加者に60歳以上のシニアが多いのはよくない。半分以上といった現象が継続的であれば学習にならない。学ぶことも少なくなる。20代のひとが60代のひととネットワーキングしてもなにも役に立たない。

ではどうしたらいいのだろうか。

ひとつにはイベントのバックにちゃんとした組織がいるかどうかを確かめるのがよい。たとえば政策大学院のイベントは背後に実体のある組織がいる。内容的に良いものが多い。物足りないとしても損にはならない。ところが組織がないところのイベントはいわゆるエンタメ化していく。だらけたイベントに落ちくたびれて内容が劣化する。参加者が遅れて来る。ブレイクアウトルームで寝ていたりするひとが出現する。大人のやる行為ではない。

もうひとつは主催者のことを対面で知っていること。大学が同じであるとか職場が同じであること。就職しており仕事をしていること。そういった条件がいる。対面で知っているというのは素性が知れているから安心だ。オンラインでたまたま知ったということではない。オンラインだけで知ったというのは危ない。

同じ大学に通った経験があればなおよい。プロフィールが正しく記載されている。

加えて現役で仕事をしているかどうかというのが条件だろう。フリーターのひとが主催するイベントには出ない方がよい。学習系どころか次第に趣味のイベントに劣化していく。学習系無料イベントというのは多くが次第に劣化する。無料なので本気で参加してこない。だらだらしていてもペナルティがない。だれも注意しないのだ。それはずるずると続けることだけが目的化している。

有料でしっかりとしたところが主催するイベントに参加したほうがいい。1回90分3千円くらいでもそちらのほうが得をする。ふざけたひとがこない。有料にして排除しているからだ。また料金が高いということはなにかの怪しげなプロモーションや洗脳ではない。安心できる。物理的な学校が存在していたほうがよい。

さて3年間ZOOMで参加してみて次第に参加することが少なくなった。これからはさらに参加頻度を下げていくことを考えている。

大学生の読者の方は学校の授業だけで十分であろう。それに加えて一般公開されている無料イベントに参加する必要はない。興味を引くような案内は書かれているがそのとおりにはだれもやってこない。途中からだらけて素性のわからないひとが次々にやってくる。本来のイベントの姿を崩しても無理やりやっていることが多い。あくまで理想しか掲げられていない。むしろ有害になってしまう。参加しないほうがよいのだ。

それよりは友人が勧めるイベント。学校が勧めるイベントに参加していくほうがよい。ひとりで判断しないほうがいいだろう。危険もあるしためにならない。