見出し画像

リズム(周期)を意識してますか? 0拍子の音楽

 ぼくは変拍子バリバリの
プログレッシブロックなんかも
実は大好きですが、
今回は一定周期の音楽について
話してみたいので、
とりあえずプログレは脇に置いておきます。

 楽譜を読んで楽器の演奏技術を高めていくには
その音符が楽器のどこにあたるのかをリンクさせ、
一定テンポの中でその音符がどれくらいの長さで
鳴るかを理解することが必要になります。
もちろん、読み方を頭で覚えただけでは
技術を習得できるわけではなく、
トライ&エラーをしながら
根気よく繰り返し練習することも
避けては通れない。

 見えてはいたが、認識していなかった・・・。
(認識とは物事をはっきり見分け、判断すること)
こんなこと、日常の中でいくらでもあります。
例えば、毎日通る道の脇にある日、
空き地ができる。
確かにそこにはかつて何らかの建物が立っていた
はずなのにそこにどんなものがあったかを
具体的に思い出すことができない。
毎日、目にしていたはずなのに。

 生徒さんのレッスンをしていると
けっこう似たようなことがおこる。
ある程度、練習を始めて時間も経過し、
うまく弾けるようになった曲が
あったとしましょう。
そんな時、パタと教科書(練習曲集)を閉じ、
「今弾いた曲のキー(ハ長調とか)は何?、
何拍子ですか?」
などと質問してみると意外と答えに
詰まったりする生徒さんが少なくない。

 キーを理解していなくても演奏は
可能でしょう。
しかし、キーが理解できていれば
今、その調の何番目の和声を弾いているかの
認識にもつながり、和声同士の力学関係や
メロディーの方向性などに明確な
音楽表現を与えることができます。
また、ジャズやブルースでアドリブを
とる際にもキーの理解は絶対必要。
キーがわからなければ、どんなスケール(音階)を
チョイスすればいいのかもわからないから。

 それと、自分が弾いている曲の
拍子(4拍子とか)を
質問されて即答できない場合、
周期の感じられない0拍子で
演奏している可能性がある。
周期とはひと回りして前と同じ状態になるまでの
時間や期間のこと。
正しい音程・正しい音の長さで演奏したとしても
周期(リズム)が根底になければ、
突然、速くなったり(遅くなったり)、
1拍多く弾いたり、
あるいは半拍足りなかったりといったことに
気づかずに演奏してしまうことも
じゅうぶんに起こり得る。
これでは、共演者と足並みが揃わなくなるし、
聴いてくれるお客様も心地よくない。

 周期(リズム)はとても大切!
これがあって初めて音程や音色、
音の持続、休符に命が吹き込まれるのです。
周期(リズム)をいつも意識していれば、
自然と周りの状況が見えて(聴こえて)きて
共演者やお客様との調和を
感じられてくるでしょう。
あらためて、普段、メトロノームを使い、
周期を感じた練習を心がけているか
チェックしてみましょう。








この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?