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One Child Nation 2019film

  Nangfu Wang , Jiang Zhang監督。アメリカで製作された中国についてのドキュメンタリー映画。亡くなった嬰児(infants)の映像などが続くので正直最後まで見るのがツライ映画だ。
 最初は一人っ子政策への疑問から始まる。この政策が、嬰児殺し(infanticide)、不妊手術(sterilization)の強制。第二子を産んだ家庭への過料、さらに国際的な養子縁組(international adoption)のビジネスとつながり、強制的な子供の取り立て、家族の引き離しの悲劇を生んでいたことが、次第に明らかにされてゆく。Nangfuの発する疑問に、政策だったので仕方がなかった、人口の爆発を防ぐことは正しかったというのが、中国に住み続ける人の多くが口にする言葉。
  考えさせられるのは、文化大革命が終わり、改革開放政策にカジが取られたタイミングで、この政策が採用された事実だ。改革開放という言葉と、家庭の中にまで政府が入り強制する政策はいかにもチグハグだ。しかし出生率が高いままで乳児死亡率が下がると、人口爆発が起きるのは客観的な事実だ。その後の中国の急速な経済成長あるいは貧困人口減少との関係をどう見るかも、論点としては残る。
 One Child Nation trailer    Bring My Child Home(2018/02)
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