楊少衡「親自遺忘」『湖南文学』2016年第10期
著者の楊少衡は1953年福建省漳州生まれ。西北大学中文系卒。この小説は政務にあたる指導幹部が、ある失敗をしたときの感慨を描いている。「親自遺忘(自ら忘れる)」。この小説は、いろいろな受け止め方ができる。幹部が、支援の対象である若い学生を傷つけるつもりはなく傷つけてしまった(読んでいてこの幹部を批判する気持ちに単純になれないのは、意図せずに他人を傷つけることは実はよくあることだからだ)。どうすればよかったのか。この小説は、指導幹部の慢心を批判しているとも読めるし、指導幹部への政