双雪涛「心臓」『上海文学』2019年第3期
1983年生まれ瀋陽在住の双雪涛による短編である。彼女自身の経験のように読める。簡単にあらすじを追いかける。(見出しに使った写真は六義園の裏道である。)
著者のお父さんが心臓病になったとき、救急車に父親を載せて、付き添いの医師と救急車で北京に向かうその顛末を描いている(《2019中国年度短篇小说》漓江出版社2020年1月pp.98-109)。
著者はそれまで意外にも北京に行ったことがなかった。父親は、2015年11月6日の夜、突然発症した。心臓病は父親方の一種の遺伝のよう