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中国経済学史

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2020年7月の記事一覧

楊偉名《當前形勢懷感》又名《一葉知秋》1962/06

 この文書のことは、胡德平《中國爲什麽改革-回憶父親胡耀邦》香港中和出版有限公司2011年pp.30-39で《“一葉知秋”的萬言書-中國爲什麽改革之一》と題された巻頭に置かれた章を読んだときに、初めて知った。早速、楊偉名《一葉知秋-楊偉名文存》社會科學文獻出版社2004年を入手。以来時々、拾い読みをしていたものの紹介までに至る時間がなかなかなかった。いま少し時間があるので、楊偉名の紹介をしたい。(写真はヒペリカム・ヒドコートだろうか。竹早高校傍で出会った。)  楊偉名(ヤン・

中国銀行史 1912-49

戴建兵等《話説中國近代銀行》百花文藝出版社2007年pp.1-6 p.1    近代中国にもっとも影響した銀行は中国銀行ではなかろうか。 1912年2月、南京臨時政府は大清銀行を中国銀行に改組、この時中国銀行は官と商が一緒に行なっている銀行だった。普段は政府の出納役(賬房)を務めていたが、政局の影響の困難な状況(困境)を避けようと、自主経営に努め、何度も(几經)実現に努力した。北洋政府の統治が終わると、中国銀行本店(総部)は政治の中心が南に移るとともに北京から上海にうつった