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中国に関連して生じた事実

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https://blog.goo.ne.jp/fu12345/e/7cc5e1ad373775c11668b88a748c64a6 政治的文化的側面を中心に年代順に採録。
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#民主化

Collier & Rohner, "Democracy, Development and Conflict", 2008

ポールコリアの民主主義と経済発展との関係についての論文 Paul Collier and Dominic Rohner, "Democracy, Development and Conflict" , Journal of the European Economic Association, Vol.6 No.2/3, Apr.-May 2008, 531-540 解題 Paul Collier(ポール・コリア 1949-)はオックスフォード大学に所属する経済発展論の教授。

US-China Decoupling and Japan

(2023年9月15日追記) 米中のデカップリング。これに対して、当初は国際的なサプライチェーン網を破壊する、このサプライッチェーンの恩恵を米国企業も受けているとして否定的意見が多かった。しかし次第に過度に中国に依存したサプライチェーン網そのものを見直すことは必要だとの意見が増えている。またデカップリングの問題を別にしても、中国でゼロコロナ政策が強行され、サプライチェーン網が途絶した記憶もなお鮮明である。中国が貿易上の許認可を、政治的圧力の手段として使う傾向もリスクとして意識

ミンシン・ペイ 中国を覆う全体主義の長い影 April 2021

Minxin Pei, China: Totalitarianism's Long Shadow, Journal of Democracy, 32-2, April 2021, 5-21 冒頭部分抄訳 用語 経済発展 民主主義 リプセット ミンシン・ペイ 中国共産党    中国経済 中国政治 全体主義 習近平 資源の呪い 民主化 (要約)過去40年間以上の中国の急速な経済成長は、(中国に)民主化をもたらさなかった。漸次的に自由化を進める代わりに、レーニン主義者の党国家

王丹 許良英先生の訃報を受けて 2013/01/30

王丹「無法盡述的哀思」『自由時報』2013年1月30日 王丹「書き尽くせない悲しみ」。以下はこの王丹の記述の全訳である。 (2013年)1月28日午後1時過ぎ私は敬愛する人の訃報(噩耗)を知った。中国民主運動の代表的人物であり、元中国科学院自然科学史研究所研究員であり、私に学問を教えてくれた(啓蒙)恩師である許良英先生は病のため、午後1時に北京で亡くなられた。九十三歳であった。先生が亡くなったことを知ったとき、茫然としてしまった(愣下)。これはすでに起きたことなのか、そもそ

1986年12月の学生運動について

 1986年末の学生運動についての正確な実態は公表されていない。しかし『中国共産党的九十年』中共党史出版2016年6月p.738は、つぎのようにその 影響として総書記の交代を伝える。「党の十二届六中全会決議(訳注 2016年9月28日)が強調した精神文明建設中のマルクス主義の指導地位を強め、資産階級自由化に反対するとの内容は、すぐに真剣な力で貫徹されなかった。1986年末、多くの(不少的)都市で学生運動(学潮)が発生し拡がった。1987年1月16日、中央政治局は拡大会議を開き

魏京生の逮捕 1979/03/29

 北京西単のバスの停車場のそば。200メートルほどの壁に、壁新聞が張られるようになったのは1978年春頃からだとされる。その中で魏京生が1978年12月5日に張り出した「五番目の現代化」と題した壁新聞は広く注目された。そこで「われわれを天下の主人とすること、我々を独裁統治者が野心を拡張する現代化の道具とせず、我々が人民生活を現代化できること、人民の民主、自由と幸福が、現代化を実現する唯一の目的であること、この第五の現代化がなければ、すべての現代化は新たなたわごとに過ぎない。」