アメリカの最底辺で生きる人

病気にもなれない・ケガしてもいけない

お金もなく、仕事もなく、でも運悪く病気になってしまった人はどうしているのでしょう？

アメリカでは保険に入っていないと、ほとんどの場合は医者に診てもらえません。病院で最初に聞かれるのは保険の番号なんです。保険に入っていない人はお金の無い人。お金の無い人は診察しない訳です。

アメリカでは自分で健康保険に入らなければ高額な医療費を払わなくてはいけません。でも日本のように国民皆保険ではなく、国からの補助はありません。そのため、個人で健康保険に入るにも日本よりもっと多くのお金を払わなくてはいけません。

オバマケアとはどんなものだったのか

オバマ元アメリカ大統領は、オバマケアと呼ばれる貧しい人でも入れる保険制度を作りました。貧しい人は保険に入れず、病気になってもけがをしても、病院に行けないという状況を変えるための保険制度でした。

この保険制度を支えるお金はどこから出るのでしょう？貧しい人でも入れるということは、それ以外のところからお金を持ってこなくてはいけませんよね？

お金の出どころはお金のあるところ（人々）です。お金のあるところからできるだけ搾り取り、それによって貧しい人に医療行為をしてもらおうというのです。貧しい人にとってはいい制度です。しかし、お金を搾り取られる側にいる人たちからは大きな反発がありました。

その後トランプ前大統領が就任するとオバマケアは撤回されてしまいました。

アメリカの民主党は左派が勢力を伸ばしており、このオバマケアも左派的（社会主義的）な制度だと感じます。貧しい人たちを救うため、言ってみれば金持ちからお金を集め、それによって貧しい人を救う。形としてはとてもいいようにも思えますが、頑張ってお金を稼いでいる人たちにしてみれば、せっかく汗水垂らして稼いだお金を取られるということで強い反発を招いているのです。

また、民主党は不法移民にも様々な優遇政策を取っていたりしており、どうしてそういう人たちのためにお金を取られなくてはいけないのかという不満が根強くあります。しかし、貧しい人が病院にかかれるようにする制度は改めて考えなくてはいけないと思います。

アメリカ人の平均寿命は日本人より低いです。しかし、白人の平均寿命は日本人と変わりありません。ということは白人以外（有色人種）の平均寿命が短いということなんです。有色人種は貧しい人が白人に比べて多く、病気になっても病院に行けないんです。そのために病気が悪化して白人より早く亡くなってしまっているのが現状です。

人の命は白人だろうが有色人種だろうが重みは一緒のはず。少しずつその差が埋まっていくような社会になることを望みます。