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失敗を恐れる発想からの脱却

東京ビッグサイトの会場に「空想教室」などの著作もありロケット開発を自社で主導する植松努さんの講演を聴講してきた。北海道のほぼ中央にある赤平町の工場を経営しロケットを飛ばした経験を語る。


何故北海道の地方の町工場で世界的に認められる工場が出現したのか。かつては炭鉱の町であった町は石炭の採掘がなくなると共に人口が減少。もともと炭鉱産業に関連した電機修理の事業に携わった植松社長のお父さんの代からリサイクル用マグネットの事業(ゴミの中から鉄くずを取り除く磁気の製造・販売)へと植松社長の代でシフトする。日本という国全体がこれから経験する人口減少。人口減少は経済規模の縮小、つまり、仕事が減ることを意味する。北海道の一地方で日本のこれから起こる将来の対処法を先取りした形で見せてくれた。
もはや大量生産、物真似、コピーの繰り返しでは生き残れない。オンリーワンを目指す。そのためにはどんな姿勢で臨むのか。どんな心構えでことにあたるのか。その答えは人が出来ないこと、困難なこと、採算が合わないことにトライすることだという。他人が出来ないことを出来る様にするには失敗を恐れては事が為せない。失敗を受け入れ失敗を乗り越えなければ出来ることにはならない。では、失敗から成功へと導く方法とは何か。それは失敗したら責めるのではなく、「だったら、こうしたら?」と考えることだと言う。失敗は必要なものだ。失敗を責める代わりに「成功率を高めよう。」と考えることだ。27回もロケットエンジンのテストに失敗した上で最後には成し遂げた社長の言葉には説得力がある。如何に失敗しないかを心掛けてきた普通のサラリーマンにはもはや発想の転換にも思える。失敗を恐れず失敗しても前向きに次に何をすべきか、何を変えるかを考える。


これまでのやり方、考え方の癖をかなぐり捨て新たな発想、新たな気持ちで臨む必要がありそうだ。

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