「お師匠様、そろそろ下界に降りても良いですか?」
「ならん」
「なぜです?侘助は三年で下界に降りたのに。私はもう五年ですよ」
「年数ではない」
「私には何が足りないのですか?」
「味噌汁じゃ。お前のは旨すぎる」
「は?」
「毎日飲みたい。残れ」
「お湯を注ぐだけだぞ、クソジジイ」

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