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色とりどりのメシの種

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不思議な種を食べて依頼人の悩みを解決する少年の物語です。創作大賞2024の参加作品です。
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2024年6月の記事一覧

色とりどりのメシの種【最終話】 #創作大賞2024

色とりどりのメシの種【最終話】 #創作大賞2024

月曜日を憂鬱に思わない人なんていない。
そう思って生きてきたけど、目の前にいる男は月曜日が好きらしい。道理で話が合わないと思った。

「さて、サトシ君、いよいよだよ」

「何がですか?」

「最終決戦だ」

「は?」

月曜日の朝早くからやってきたと思ったら、マツダはよく分からないことを言い出した。

「マツダさん、ごめんなさい。何を言ってるか分かりません」

「そうだろうとも!僕もそうだった。あ

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色とりどりのメシの種【第八話】 #創作大賞2024

色とりどりのメシの種【第八話】 #創作大賞2024

紫陽花を見ると、あの日の事を思い出す。

動かなくなったサトシを抱っこ紐で背負い、泣き叫ぶユイを抱き抱えながら、森を抜けてタクシーを拾った。行き先を告げた覚えはないが、タクシーは実家に着いた。

玄関に青い紫陽花が飾ってあったことだけは覚えている。たぶん母さんに色々聞かれたと思うが、放心して何も言わなかったに違いない。気づいた時は朝ごはんの納豆をかき混ぜていた。

「母さん、サトシは?」
一番気に

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色とりどりのメシの種【第七話】 #創作大賞2024

色とりどりのメシの種【第七話】 #創作大賞2024

雨を聴く余裕もなく、とある神社の裏の森を僕達は歩いている。

僕がひとりで行くと言ったら君は嫌だと言った。

危険なところにひとりで行って勝手にいなくなるのは許せない。あなたがやろうとしていることを私は最後まで見届けたいの。この子も知っておくべきよ。だから私達も一緒に行く。

君はそう言って譲らなかった。
「この子はまだ二歳だよ?」とか言って反論することもできたけど、君を知る僕はそんな事を言っても

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色とりどりのメシの種【第六話】 #創作大賞2024

色とりどりのメシの種【第六話】 #創作大賞2024

「赤い傘じゃないと嫌だ」と君が言うので、僕たちは傘が売っている店を何軒もはしごした。

急な雨だった。コンビニのビニール傘でいいじゃないかと思ったけど、黙って付き合う。
「この赤じゃない」とか言いながら真剣に悩む君を見るのが好きだ。ようやくお気に入りの赤い傘を見つけて外に出ると、やっぱり雨は上がっていた。

君のワガママは嫌いじゃない。
全部叶えてあげたい。
今すぐにできないことでも、僕は必ず叶え

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