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宗教と科学

ここしばらく従来の宗教に変わる科学のような宗教があり得るかと考えてきたのだけど、どうもなさそうに思えてきた。
 探してきたのは、科学を探求するという目的だけで、人が集まるような宗教。従来の宗教は経典があっても、ほとんどの場合、教祖が存在し、経典で理解できない多くのことについては、教祖を盲目的に信じるようになっている。そのためか、経典は大抵の場合解りにくい。そうした教祖を盲目的に信じる宗教ではなく、経典が教祖とは完全に独立し、その経典に自然に人々が魅力を感じるような宗教である。
 芸術に例えるなら、作品が作者と独立して、人々を魅了するようなものである。誰の作品か解らないけど素晴らしいと、誰の意見を聞くこともなく、皆が自然に評価するようなもの。果たしてそのような芸術は存在するのだろうか?殆どの芸術は、芸術そのものの魅力ではなく、作者の知名度が人々を集めているのではないか。
 宗教も芸術も、その教えや作品の素晴らしさで人が興味を持つことはほとんど無いのかもしれない。人々は自分だけで、教えや作品の素晴らしさを評価できないかもしれない。
 ただそれでも、人間が自然に惹かれる教えや芸術作品は存在するはずで、研究者としてはそうしたものを探求したいと思うのだが。

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