抵抗しないで(DX事始め)
DXに抵抗する人たち
DXを始めようとすると、このDXに抵抗する人が現れます。これは必然であり、これを織り込んで、DXを推進する必要があります。
このDXに抵抗する人とはどんな人なんでしょうか。DXのXは変革ですから、変革に抵抗する人になります。これは理解できます。誰でも自分の環境が変わるのは面倒なものです。自分の仕事や製品などが変わるのは嫌なものです。
特に昔から同じ仕事、同じ製品を扱っている昔気質の職人系の人は、DXの抵抗勢力になる場合が多いです。これは製造業DXでよく見かける職人問題です。
DXの抵抗勢力になる別の人には、これまで業務改革や新製品企画をしていた人がいます。もちろん、これらで成功してこなかった人です。多くは中間管理職の人です。この人は今度のDXでも、同じ苦労をして、同じ失敗をするという諦観があります。実はこちらの抵抗勢力が案外難しい問題になります。
DXに抵抗する職人には
DXに抵抗する職人を説得して、DXに協力してもらうにはどうすればいいのでしょうか。そもそもこういう魔法みたいなことができるのでしょうか。そしてどのように魔法を使うのでしょうか。
職人に対しては飴と鞭作戦です。特にデジタル技術の導入に対して有効です。この飴として、デジタル技術の便利さを感じさせるのも一つの方法です。便利さは誰にとっても、施策実施の原動力になります。便利さはおいしい飴です。
そして鞭は、デジタル技術を使わないと、仕事ができないようにする、強力な鞭があります。でも使えば便利さを感じさせるようにしましょう。これが飴と鞭作戦です。
DXに抵抗する中間管路職には
過去の改革で、つらく悲しい思い出がある中間管理職の人を説得するのは、職人以上に難しいです。なんと言っても表立っては抵抗せずに、「やったふり」という静かに抵抗しているからです。彼らはやったふりのプロですから、気をつけてください。報告も完全です。DXはすぐに効果が出にくいので、これを見破るのは至難の業です。
彼らを説得するには精神的には、社長などのトップの本気しかありません。経営者のマインドセットを伝えてください。途中で梯子を外さないという熱意が伝わるかどうかです。これで一番大事なのはトップが変わっても、その方針と熱意を変えないという何等かの保証がほしいものです。難しいですが。
これを保証する一つの方法としては、会社方針と明記し、スローガンにすることです。これで中間管理職は安心できます。たぶん。
DXに抵抗する組織には
組織的な施策として、よくある手法としては、DX推進部的な組織を作る方法があります。日本の会社には多いです。でもその成功確率はそれほど高くはありません。
なぜかと言えば、このような組織を形式的に作ってしまうと、トップは安心して、その組織に丸投げしてしまうからです。そして一番大きい問題はその組織にリソースと権限を与えずにすませてしまうことです。
これを防ぎ、デジタル組織になるためには、責任者の責任感です。誰が責任者になり、どのような権限を持ち、リソースがどれだけ与えることができるかです。これで勝負が決まります。
ということで今日の結論。「DXに無駄な抵抗はするな」 以上です。
マンガFAQの引用元:中小規模製造業者の製造分野におけるデジタルトランスフォーメーション(DX)推進のためのガイド
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