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最近見たもの3


新教室完成間近
 それにしてもここに来てから何度セメントを作る作業を眺めただろうか。セメントを土手状にしてその中に水を注ぎ込み混ぜる。もんじゃ作りと同じ要領だ。

セメントの土手に水を流し込んだところ


 今月後半から新入生が来るのに合わせて、新しい教室の建設が急ピッチで進められている。今週は全校生徒のほとんどを駆り出して工事させている。そのせいで授業がなくやることがない。増設される2つの教室は完了間近だ。去年の11月にこの学校に来た時に私の自宅のリフォームに先生と生徒を動員していたことが思い出される。

屋根のシーリングをつくる生徒


 さらに、今ある校舎の横にパビリオンと呼ばれる屋外教室を作る予定らしく、その土台作りも同時に並行して進んでいる。学校が丘の上に立っているせいで、周囲の地面が傾斜しており、水平な地面を作り出すためにかなりの苦労を強いられている。

パビリオン建設予定地


 作業を見守りながら、”By the sweat of your brow, shall you get bread to eat”(「お前は額に汗を流して(働き)パンを得る」旧約聖書創世記3章19節より)と校長に話しかけると、一笑をいただく。校長は、特に頑張っている生徒に1セディ渡すと、”By the sweat of your brow, shall you get 1 Cedi.”と冗談を返してくる。

休憩中の生徒

ワアーチェ


 ガーナ人が朝食によく食べるご飯。ご飯と豆を炊いたもの。路上で朝限定で売られている。学校のある日は、我が家から徒歩15歩の位置で売られている。ガリ(乾燥したキャッサバを砕いた粉)や魚、茹で卵、サラダなどのトッピングそして辛いシトソースと共に食べる。これはおいしい。ご飯単体だと3セディ(30円ほど)。日本人の口に最も合うガーナ食だと思う。

キワノフルーツ

モヤっとボールみたいな


 トゲトゲしていていかにもエキゾチックなフルーツ。興味をそそられたのでマーケットで見かけるなり即座に購入した。
 肝心の味の方は、、、、、ほろ苦い。それもそのはず、和名はトゲニガウリ。美味しくないけれど買ってしまったものは仕方がないので完食。ごっつぁん。

カラシニコフ
 ある日、シャマの市場に出かけると地方銀行の警備をしていた警察官に呼び止められた。よく見れば知り合いの婦警さんだった。彼女はカラシニコフ銃を肩に下げているので物珍しくて写真を撮らせてもらった。「訓練で撃ったことあるけど、衝撃が強くて肩が痛いよ」とのこと。


 ガーナではライフル銃を持った警察官はそれほど珍しくない。主要な道路に設けられている検問ではよく見かけるし、タコラディにもライフル銃を背負った警察官がうろうろしている。やはり威圧感があるので治安における効果はバツグンである。
 そういえば最近、ライフル銃を持った警察官が市内に走るバスを駐禁で取り締まった際に、バスの中にその銃を置き忘れた事件があったそうだ。幸いにもバスの運転手が最寄りの警察署に届けたそうだ。ガーナはアフリカの中ではかなり平和な国なのだ。
https://www.bbc.com/pidgin/articles/c90k3g11y0wo
https://www.myjoyonline.com/police-interdict-officer-for-leaving-rifle-in-commercial-vehicle/

ミスター味っ子
 最近、『ミスター味っ子』のアニメを見ている。小学生の頃にサンテレビで朝再放送されていたのを見るのが好きだった。
 ここガーナでは、フルーツを除いて日本人の舌を満足させる食べ物はそれほど多くない。なので自炊をせざるを得ないのだが、日本のように何でも手に入るわけではないのでレパートリーは限られてくる。ミスター味っ子を見ると、限られた環境でも自炊する意欲が湧いてくる。ルネッサンス情熱、僕のこの手はいつも何か探し燃えてる。
 そういうわけで、味っ子が作っていたパイナップルカレーを作ってみた。パイナップルはケープコーストに向かう道中で5個入り10セディ(100円くらい)で売っている、しかも日本で買うものよりも格段に甘い。お味のほどは、パイナップルの甘みがルーに移るのがいい感じ。
 3月に学校で料理大会が行われるらしい。このパイナップルカレーで優勝してやるという意気込みにあふれてる。

新しいシャツとNSS
 3ヤードのアフリカ生地を買った、他に6ヤードの生地を1枚270セディ(2,700円くらい)で2枚買ったのだがボッタクリ価格だとのこと。この国で肌が白いほとんどの人間が経験する失敗である。とりあえずこの学校の服飾科講師の MJに3ヤードの生地でシャツを縫うように依頼した。1週間ほどで作ってもらえた。

新しい服を着て



 ところでMJは学校から雇われた人間ではなく、NSSというガーナ政府の機関から雇われこの学校に配属されている。
 NSS、”National Service Scheme”はガーナの大学を卒業した生徒に公的機関で1年間働く義務を課す制度だ。訳語としては国家奉仕制度といったところか。徴兵制を軍隊以外の機関でやっているようなものだと解釈している。この学校にはMJの他にも四人ほどNSSから配属されている。
 彼らはNSSから給与を支給されるらしいのだが、そもそもの教師の給与が低く、この国で生活がなり立たない水準であるので、当然NSSの給与水準はそれよりも悪いらしい。その上、ここ最近の財政上の危機のせいで、NSSスタッフの給与は数ヶ月未払いになっているとのこと。何とも酷な話だ。


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