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人と違う道を歩み続ける勇気(後編)

25年ITのフリーランスをしています。前編では、エリートコースの大学を中退して、プログラムのアルバイトを始め、半年後に時給交渉をするところまでお話しました。では後編スタートです。

今は、その会社、東証一部上場の別の会社に吸収合併されて、なくなっているので迷惑かけないので書きますが、なんと僕が仕事を始めたときの時給は『500円』でした。間違いなく法定最低基準よりも低い(笑)

半年アルバイトして、結構仕事はできるようになってたので、流石に時給は上がるだろうと思っていたのに、そこの部長は『時給据え置きだ』 というのです。

僕は大人の汚さを、社会の仕組みをそこで初めて知ることになりました。流石にそれはないだろうと思ったので、しばらく仕事を休むことに。そしたら数日後電話がかかってきました。『時給、倍にするから、バイト続けて』

かなり怒っていた僕でしたが、家も貧乏だし、大学中退しててやることもないし、それでバイトを継続することに。それ以降も時給交渉では随分モメました。アルバイトを始めて1年ちょっと経った頃には、そこの会社の社員さんにプログラムを教えるようになってたのに、時給を上げないとか言うので、また、僕はストライキを起こすのです(笑)

そしたらさらに時給が倍に。

結局、社会とは醜いものだとそこで十分学びました。それからしばらくして、フリーランスに転身することにしました。なぜ会社員にならずにフリーランスを選んだかというと、アルバイトで平均的なサラリーマン以上の報酬を得れるようになっていたし、もう25年ほど前ですが、普通にサラリーマンという道を選んだら、ずっと薄給でこき使われるだろうと考えたからです。

フリーランスでお世話になっている企業のえらいさんから、何度も社員にならないかというお誘いを受けたのですが、社員という楽な待遇を選ぶと、自分の能力を磨くということを怠ってしまうような気がしたので、断り続けました。

フリーランスなので当たり前ですが、仕事が切り替わるたびに、新しい契約先と契約を結ぶ必要があります。これまでの実績が考慮されることはもちろんありますが、大事なのは「今」、ピンポイントの今の能力なのです。つまり、常に自分の能力を市場で価値のあるものにし続けなければならないのです。当たり前ですが、多くのサラリーマンの方は転職する前後では考えることかもしれませんが、フリーランスの多くは常にそのことを考えている人が多いと思います。

人と違う道を歩むというのは、結構勇気がいります。例えば僕はもう人生の折り返しをとっくに過ぎているのですが、まだフリーランスにこだわってます。その根底にある考えは

役に立たない人間になったら、首を切られて当然だ

そういうふうに考えているからです。それゆえに努力もします。今ではITのフリーランスは一般的になりつつありますが、25年前はかなり希少な存在でした。人と違う道、明らかに異端児、これ生きていくの結構難しいです。

鶏口となるも牛後となるなかれ。

フリーランスなので社会に与えられるインパクトは小さいですが、常に自分で考え、苦悩し、自分なりの答えを導き出していくのは、楽しいものです。楽しさと勇気を持って人生を歩んでいきたい。そんなことを思います。

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