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嘘と統計:数字のトリック

嘘、大嘘、そして統計(Wikipedia)


『嘘、大嘘、そして統計』(うそ、おおうそ、そしてとうけい、英: Lies, damned lies, and statistics)は、数字の説得力、特に弱い論証を支えるために統計が使用されることを言い表した表現である。また、相手の意見を証明するために用いられた統計を疑う時に口語的に用いられることもある。
アメリカ合衆国では、この語句は特にマーク・トウェインによって世の中に広まった。トウェインは、この語句を19世紀のイギリスの首相ベンジャミン・ディズレーリ(1804年 - 1881年)のものと紹介した: 『世の中には3種類の嘘がある: 嘘、大嘘、そして統計だ』(There are three kinds of lies: lies, damned lies, and statistics)。


例え話をします。年収200万円の方が100人暮らす村があるとしましょう。そこに年収1兆円のお金持ちが引っ越してきたとします。この村の平均年収はいくらになるでしょう。

村人の年収の合計は、200万円 x 100 + 一兆円 = 一兆2億円。101人で割ると、平均年収は99億円。何とお金持ちの村でしょう!でも実際には元からの村人の年収は200万円のまま。お金持ちの村だと言われても村人達には実感はないでしょう。

では中間値を取るとどうでしょう。村人の年収の中間値は200万円のまま。実感としてはこちらですよね。統計を使うと計算法により見せたい数字に加工する事もある程度できてしまうのです。

ファイザーのRNAワクチンの有効度の試験結果です。

Safety and Efficacy of the BNT162b2 mRNA Covid-19 Vaccine
N Engl J Med. 2020 Dec
Fernando P Polack et al.

2回のワクチンを接種したグループ21720人のうち新型コロナ感染者は8人。新型コロナ非感染者の割合は (21720-8)/21720 = 0.9996 = 99.96%

プラセボを接種したグループ21720人のうち新型コロナ感染者は162人。新型コロナ非感染者の割合は (21720-162)/21720 = 0.9925 = 99.25%

1) 考え方A
感染者が162人から8人に減った!感染者の減少率は、(162-8)/162=0.95=95%。つまり、ワクチン有効率95%!これはすごいワクチンだ!よし打とう!

2)考え方B
ワクチンを接種しなくてもコロナ非感染者は99.25%。ワクチンを接種しなくても感染しない確率は99%以上で、ワクチンを打ったところで感染しない確率が0.71%上がるだけか。そんな治験も済んでない未知のワクチンなんて、打つ必要ないんじゃなかろうか。


有効率95%は100人中95人に効くという意味ではありません。むしろ99%の人はワクチンを打っても打たなくても変わらなかったのです。

同じ結果でも見せ方によって印象は大きく変わるのです。もともと感染者も人口比で見ると大した事はありません。ワクチンが必要かどうか、発表されているワクチン有効率だけで判断されませんように。

コロナ感染者数、コロナ死者数にも数字のトリックがあります。このお話はまた別の機会に。


#コロナワクチン  

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*記事は個人の見解であり、所属組織を代表するものではありません。

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