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コロナワクチンはコロナウイルスよりも悪い?: マサチューセッツ工科大学(MIT)の総説論文から

仮に高齢者に特有の死亡率が90%の病気があるとします。病気に対する治療薬はあるが、使用した場合に1%の方に重篤な副作用が生じるとします。この場合には、もともとの年齢と病気による余命を考えると、1%の副作用のリスクよりもベネフィット(利益) が大きく上回る事もあるでしょう。

リスク評価について考えてみましょう。例えばあるワクチンで副反応が起こる率が1%だったとします。1%は1%です。これを大した事ではないと捉えるか、大変な事だと捉えるかは、考え方の問題です。

既に病気になってしまった方に対する治療薬と違い、ワクチンとは基本的には健康な方を対象にするものです。世界中の数十億の健康な方達が対象になる場合もあるわけです。例えば20億人が接種した場合、そのうちの1%は2千万人です。その中には若い世代も含まれます。例えばもし10代の方の1%が重篤な副反応に見舞われるとしたら、その1%の方は残りの70年以上の人生を失う事になるわけです。その1%をどう考えるかという事です。

ワクチンの市場は大変に大きいものです。ワクチンは場合によっては半強制化され、莫大な人数への定期購買的な売り上げが見込まれるため、その利権は自ずと巨大化します。製薬業界から多額の支援を受けている方々はワクチンの批判などは自由にはできないでしょう。

コロナワクチンへの「長期的な安全性が分からないのではないか?」という懐疑や抗議に対して「長期的な安全性については特段の不安があるという事は無い。」との返答があったとします。それはつまり「分からないものは分からない。」という事です。そもそも前例の無いワクチンであり、実際のところ現在も治験中のワクチンです。どういうリスクがありうるのか、先入観を捨てて、まだまだ注意深く観察しなければいけない段階にあるのです。

大事な事を一通り書き終えた後に少しペースを落としてニュース記事の紹介等に移ろうと思っていたのですが、まだお伝えしたい事も出てきました。新聞やテレビといったマスメディアではコロナワクチンについての科学者達からの警鐘を「デマ」として扱われているようですね。何がデマで何がデマでないのかについての私なりの見解も追ってお話しさせていただこうと思います。


さて、これから何回かに分けて今年5月に発表されたマサチューセッツ工科大学 (MIT) の総説論文を紹介していこうと思います。

Worse Than the Disease? Reviewing Some Possible Unintended Consequences of the mRNA Vaccines Against COVID-19
Stephanie Seneff, Greg Nigh
International Journal of Vaccine Theory, Practice, and Research 2021
https://ijvtpr.com/index.php/IJVTPR/article/view/23

病気よりも悪い?COVID-19に対するmRNAワクチンがもたらしうる予期せぬ結果を検証する
(論文要旨; 翻訳済み) ワープスピード作戦により、米国ではファイザー社とモデナ社が製造した2種類のmRNAワクチンが発売された。この2つのワクチンは、中間データでは高い有効性が示唆されており、FDAによる緊急使用許可(EUA)が正当化された。しかし、これらのワクチンが対照試験を経て大量に配備されるまでに異例の速さで進んでいることから、安全性に関する複数の懸念が生じている。本総説では、まず、これらのワクチンの基盤となる技術について詳細に説明する。次に、これらのワクチンの構成要素と、スパイクタンパク自体の生成を含むこれらのワクチンに対する意図的な生物学的反応、そして血液疾患、神経変性疾患、自己免疫疾患などの急性および長期的に引き起こされる広範な病態との潜在的な関係について検討する。その中でも、スパイクタンパクに含まれるプリオンタンパク関連のアミノ酸配列との関連性について議論する。また、ワクチンを接種した人からワクチンを接種していない人にタンパク質が伝播して、後者に症状が引き起こされるスパイクタンパクの「シェディング」の可能性を裏付ける研究についても簡単に紹介する。最後に、これらのワクチンが接種を受けた人のDNAを改変する可能性があるかどうかという、共通の論点を取り上げる。このような現象が起きていることを明確に示した研究はないが、これまでに確立されている遺伝物質の変換と輸送の経路に基づいて、注射されたmRNAが最終的に生殖細胞のDNAに組み込まれて世代を超えて伝達されるという、もっともらしく思われるシナリオを提示する。最後に,これらの実験的な薬剤の長期的な影響を明らかにし、これらの新しい技術の真のリスク/ベネフィット比をよりよく評価できるようにするために,監視に関する提言を行う。


総説論文とは公表された論文を分析、考察することにより、専門分野を深く理解するための論文です。コロナワクチンの潜在的な問題点について広い視点から考察している良い論文です。

論文で紹介している項目は多岐に渡ります。コロナワクチンがどのように前例のないワクチンなのか、ワクチン有効率の再評価、アナフィラキシー、抗体依存性感染増強 (ADE)、プリオン病との関係、遺伝子組換えの可能性等、最近話題になっている項目を中心にひとつずつ紹介していこうと思います。


#コロナワクチン  

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*記事は個人の見解であり、所属組織を代表するものではありません。






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