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mRNAコロナワクチンの胎盤への移行: Am J Obstet Gynecol に掲載された論文から

胎盤は妊娠中に形成される一時的な器官であり、発育中の胎児のライフラインとも言えます (図1)。胎盤は胎児に必要な栄養素と酸素を供給し、老廃物を除去し、ホルモンを産生し、胎児を保護する働きをします。

そして、胎盤は母体から胎児に抗体を移行させ、出生後のための初期免疫を胎児に提供します。胎内では酸素、栄養分、老廃物などの物質交換は血漿を介して行われますが、母体の血液と胎児の血液は直接には混合しません。そのため、たとえ母体と胎児の血液型が異なっていても、異型輸血のような凝血が起こらない仕組みになっています。

また、胎盤の血液胎盤関門はバリアとしても働き、母体血液中の病原体や有害物質などから胎児を保護します。しかしそのフィルター機能も決して完全ではありません。そのため、リスクを避けるために、妊娠中は煙草、アルコール、過剰なカフェイン等の摂取を控える事を求められるのです。

図1

基本的にはどのような薬も妊娠中に安全というわけではなく、薬の服用前には医師への相談が必要とされています。本来、妊婦への新薬の投与には極めて慎重であるべきなのですが、厚生労働省は妊娠中の女性にもコロナワクチン接種を積極的に「推奨」しました。コロナワクチンの安全性を疑わない産婦人科の医師も多かったため、妊娠中でもコロナワクチンを接種した方も少なくないでしょう。また、医師からの直接的な指導により、出産のために不本意ながらコロナワクチンを接種した方も居たのではないでしょうか。


さて、筋肉注射されたコロナワクチンの脂質ナノ粒子 (LNP) は全身に運ばれ、肝臓、脾臓、卵巣、副腎などに分布する事が分かっていますが、最近の研究によって妊婦においては事態はさらに深刻な事が判明しました。妊婦に接種されたコロナワクチンが胎盤に移行していたのです。

Transplacental transmission of the COVID-19 vaccine messenger RNA: evidence from placental, maternal, and cord blood analyses postvaccination Lin et al. (2024) Am J Obstet Gynecol
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/38307473/
COVID-19ワクチンメッセンジャーRNAの経胎盤感染:ワクチン接種後の胎盤、母体および臍帯血分析による証拠

この研究の対象は2名です。患者1は妊娠38週4日の34歳の妊娠性高血圧症患者であり、帝王切開分娩で出産しました。患者1はファイザーのコロナワクチンを2回接種し、その後2回のブースター接種としてファイザーとモデルナのワクチンを受けました (最後の接種は帝王切開分娩の2日前のモデルナワクチン)。患者2は33歳の妊娠40週の妊婦で、ファイザーコロナワクチンを2回接種しました。

患者1の検体は分娩後、胎盤、母体血、臍帯血から採取されました。患者2からは出生後に胎盤のみが採取されました。

図2

図2はRNAscopeによるin situハイブリダイゼーションによるパラフィン包埋胎盤組織の解析です。in situハイブリダイゼーションはDNAやRNAを抽出せずに、細胞中もしくは組織中で直接DNAやRNAを検出する方法です。「in situ」とは「それらが存在する本来の場所」すなわち「細胞中もしくは組織中」で検出しているという意味です。

図2で赤く染まっているのがコロナワクチンmRNAです。患者1、患者2の脱落膜と絨毛でコロナワクチンmRNAが検出されました。胎盤は母体由来の組織と胎児由来の組織の両者で構成されており、脱落膜は母体由来で絨毛は胎児由来です。患者1のワクチンはモデルナ、患者2のワクチンはファイザーです。ワクチンmRNAは患者2 (図2C) と比較すると患者1 (図2A) の脱落膜でより顕著に検出されましたが、これは接種の時期に関係するのかもしれません。患者1は接種2日後に出産したのに対し、患者2は接種から出産までに10日経ているためにその間にmRNAがある程度分解されたと考えられます。mRNAは絨毛にも見られる事から (図2BおよびD)、胎児由来の組織にも取り込まれている事が分かります。

図3

自動キャピラリーウエスタンブロットシステム (WES) によって患者2の胎盤ではスパイクタンパクの発現が検出されました (図3A)。胎盤組織でスパイクタンパクが検出されたように、胎盤に到達したワクチンmRNAは活性であり、タンパクに翻訳されています。患者2は出産の10日前にワクチンを接種したのですが、患者1は2日前に接種したばかりでした。患者1でスパイクタンパクが検出されなかったという事は、胎盤組織にmRNAが移行し、スパイクタンパクが発現するまでに接種から2日以上必要なのかもしれません。

では、胎盤に移行したコロナワクチンmRNAには全長のmRNAも含まれるのでしょうか?著者らはmRNAの品質と分解の程度を解析するために液滴デジタルPCR (ddPCR) の手法を用いました (図3B、C、D)。ここではmRNAの二箇所をPCRで検出し、両者が陽性のものを全長mRNAと判断しています。図3C、Dのパーセントは検出されたmRNAのうちの全長mRNAの割合です。母体血中のワクチンmRNAは85%という高い完全性を示しました (図3C)。臍帯血では元のワクチンmRNAの完全性は低下していましたが、それでも13%は全長のものでした (図3D)。臍帯血とはへその緒 (臍帯) の中に含まれる胎児血です。

コロナワクチンのmRNAは、当初謳われていたように注射部位の筋肉に留まるようなものではなく、胎盤さらには臍帯血にまで到達する事が分かりました。著者のグループは以前、mRNAワクチンが血液乳関門を通過し母乳へ取り込まれる事を報告しています。そして、LNPが卵巣に分布する事は以前から知られています。このようにmRNAコロナワクチンは卵巣、子宮、母乳に運ばれ、複数の機序で胎児や新生児を傷害し得るのです。

ワクチンmRNAは血液胎盤関門を通過し子宮内環境にまで到達していました。mRNAが胎児の血液 (臍帯血) からも検出されたという事は、実際にはすでにワクチンmRNAが胎児の体内に取り込まれているという事を意味します。今回の研究ではワクチン接種直後に出産した際の胎盤を解析できた事が、胎児由来組織や胎児血中のワクチンmRNAの検出に繋がりました。胎盤や子宮環境へのmRNAの移行は妊娠初期でも同様に起こると考えられますが、より発達段階の早い胎児への影響はさらに深刻です。胎児期のスパイクタンパクの発現はコロナウイルスへの免疫寛容を誘導し、生まれてきた子供はコロナウイルス感染に極めて脆弱になる恐れがあります。また、胎児成長の初期段階の認識されない小さな障害は成長とともに大きな障害に繋がる可能性があります。

今回、胎盤で確認されたのはスパイクタンパクだけではなく、ひいてはワクチンのmRNAそのものであり、この事実は妊婦に接種したmRNA製剤の胎盤への移行がLNP/mRNA製剤全般に共通した致命的欠陥である事を改めて示しています。LNPに包まれたmRNAが子宮内環境に届くのならば、LNPに包まれた汚染DNAも同様でしょう。細胞数が少ない胎児へも汚染DNAのトランスフェクションが起きている恐れがあります。

子宮内環境におけるコロナワクチンの毒性から予測されるものは、早産や流産の誘発であり、また、先天性の身体的障害や知的障害への影響です。あるいは一見健常な新生児として生まれたように見えても、将来いつ起動するかわからない時限爆弾を抱えている可能性もあります。目下の日本の出生率の低下にもコロナワクチンは大きく関わっているものと考えられます。mRNA製剤の接種が続く限り、少子化や人口減少もさらに加速する懸念があるのです。


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*記事は個人の見解であり、所属組織を代表するものではありません。

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