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「パンデミック」の謎

ウイルス感染症の基準で大切な事は2つ。他人に感染させるか、そして本人に症状があるかです。コロナウイルスの場合は軽症であれば自然に治癒する事も多いですので、治療は重症患者に絞る事になります。

他人に感染させるためには「生きている」ウイルスが必要になります。ウイルスは細胞内寄生体で、細胞内の酵素系を使って自身の複製を行います。ウイルスが「生きている」かどうかは細胞に感染して複製できるかで判定します。私も日常的に細胞生物学の実験でウイルスベクターの細胞への感染実験を行いますが、ウイルスの感染しやすさはウイルスの1粒子当たりの感染しやすさ x 粒子数で決まります。ウイルスベクターごとにも異なりますが、1粒子あれば感染するというものではありません。量の問題となります。

ここからは少し専門的になりますが、

Repeat COVID-19 Molecular Testing: Correlation of SARS-CoV-2 Culture with Molecular Assays and Cycle Thresholds

Victoria Gniazdowski et al., Clinical Infectious Diseases, 2020 October

https://academic.oup.com/cid/advance-article/doi/10.1093/cid/ciaa1616/5940589

Ct値とはCycle Thresholdの事で、規定量のDNAを得るのに必要なPCRの増幅サイクル数です。

細胞に感染可能な検体の平均Ct値は18.8±3.4。その検体の中にも培養細胞へのウイルスの感染率にバラツキがあって、Ct値が10~20の検体で高効率であり(感染率76.7%)、Ct値が20~30では24.1%、30~40では2.9%に低下。一方、細胞に感染できない検体の平均Ct値は27.1±5.7でした。


Duration of Culturable SARS-CoV-2 in Hospitalized Patients with Covid-19
Min-Chul Kim et al. N Engl J Med. 2021 Feb

https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/33503337/

NEJMに記載された研究では、感染性のウイルスが検出されたのはCt値28.4以下の検体だけでした。ウイルスの感染力自体は発症後7日(最も遅い場合でも12日)で無くなりましたが、PCR検査上では34日経った後でも陽性と出たのです。つまり30サイクル以上のPCRを用いると、感染力を失った7日目後以降のウイルスでも陽性判定となります。実際にはその時点ではもはやウイルスには感染力はありませんが、それでも陽性と判断されてしまいます。

40サイクル以上の増幅でやっと検出されるものは、ウイルスの死骸などのゴミ、似たウイルスとの交差反応などが多いんじゃないでしょうか。そうした検体には感染性のあるウイルスはほとんど含まれていないでしょう。ちなみに日本のPCRの基準がそれくらいと言われています。そうなると、おそらく9割以上が偽陽性者ではないでしょうか。本人に症状がなく、また感染能力があるウイルスを持たないなら、PCR陽性者をカウントしては毎日大々的に発表する事に意味はあるのでしょうか? 

そもそも新型コロナの診断に使われるqPCR (定量的PCR) の技術は、何サイクルの増幅で遺伝子が検出されるかという「数値」で結果が出るものです。「陽性か陰性か」という「1か0か」でしか結果が発表されない事自体がおかしいのです。なぜなら検査の閾値を変える事で簡単に陽性/陰性の判定自体を変える事が出来るからです。例えば通常の血液検査でも各項目ごとの数値が出るでしょう。 陽性か陰性かが本当に重要ならば、まずはどの基準で陽性か陰性かを決めているかがより重要になります。けれどもコロナのPCR検査ではほとんどのケースで基準そのものが明示されていません。

私自身も日本および世界のコロナPCR検査の各Ct値の基準を知りたくて調べている最中なのですが、大変重要な情報にも関わらずどこにも明示されておらず、困惑しています。情報が非常に見つけにくくなっているのです。そもそも統一した基準を使っているのか、自治体や時期や検査キットごとに違うのか。もし基準がバラバラなら「PCR陽性者」の数字自体には何の説得力もありません。また基準がウイルスの感染力に対応しないならやはり「PCR陽性者」の数字には何の説得力もありません。

Ct値は使用しているPCR検査機器や国によって異なります。以下は主要国のCt値のおおよその基準についてです。
https://my-life-hack.com/pcr-test-ct-value-japan/

国 Ct値
イギリス 45以下
フランス 40〜45以下
日本 40〜45以下
アメリカ 37~40以下
台湾 35以下
スウェーデン 35以下
中国 37以下
ニュージーランド 18.76〜31.5以下

このように国ごとに相当にバラバラなのです。コロナ感染者数をPCR検査で判定するのにその基準が国ごとに違うなら比較などできないでしょう。コロナの制圧、封じ込めができていると言われている国のCt値は日本よりも低い傾向にあります。そうなるともうニュージーランド基準でもいいんじゃないでしょうか。

コロナウイルスの「パンデミック」自体も本当かどうか分かっていません。パンデミックの根拠は偽陽性が多いPCR検査での感染者数だけですが、1) 精度の低い検査を、2) 無症状者に大量に行い、3) 他の手法で検査結果を再確認していない事が問題です。感染症の検査で無症状の方から集めたサンプルを大量にスクリーニングするのもPCRで検査するのも史上初かと思われます。

つまり、Ct値を高くしてPCR検査数を増やすほど「感染者数」は増える仕組みです。検査数及び閾値を変える事によりコロナ感染者数は容易に操作できます。PCRにはそもそも偽陽性が多いのですが、そのPCRの結果が正しいかどうかは検証されていません。遺伝子解析が得意なラボならPCR産物の塩基配列を確認する事も難しくありませんが、そうした解析もあまりされていないようです。

コロナパンデミックを収束させるのは実は簡単です。PCRのCt値を適正な数値に下げれば良いだけです。基準を下げるとコロナパンデミックもいきなり収まるでしょう。私は適正なCt値は30サイクルだと思ってます。その場合「PCR陽性者」は1%程度に減ると予想します。

つまるところコロナパンデミックとは、健康な無症状者を大量にスクリーニングし、意図的に設定した検査基準の結果によって陽性者が多く存在するように見せかけたものではないでしょうか。 

それはつまり「捏造」と呼んでも良いかもしれません。


テレビや新聞をいったん離れて考えてみてください。皆さんや皆さんの友人の周りでPCR陽性者は出ましたか?クラスターは出ましたか?出たとして、そうした中で実際にどれくらいのPCR陽性者の方が重い症状で苦しんでおられましたか?コロナで実際に亡くなった方は周りで何名いましたか?テレビで見た芸能人は別ですよ。

歴史を振り返ってみると、パンデミック (疫病の流行)により人口の何割かがバタバタと亡くなるという悲劇も人類は経験してきました。けれども今回の「コロナパンデミック」に関しては正直とてもそんな風には見えません。マスメディアの報道と自分自身の目で見ているものに差がありすぎるのです。「コロナの大流行」による都市の封鎖 (ロックダウン)が大々的に報道された私の住むミラノですら、実際には自分の周りでは重い症状に苦しむ方は特に見られませんでした。コロナ騒動の最初期に繰り返し報道された、武漢での「道を歩いている人達が突然倒れてその後亡くなる」といったような恐ろしい光景も、実際には私の周りでは見た事も聞いた事もありません。私の友人のPCR陽性者に症状を聞いてみても、本人は全く無症状でした。

現在実際に皆さんが苦しんでいるのはコロナウイルス感染の病状ではなく、コロナパンデミックを口実に実行された行動制限や経済への締め付けではないでしょうか? これは医学や科学の問題と言うよりも政治や社会、経済の問題であり、それは人為的にもたらされたものであると私は考えています。だとすればいくらコロナワクチンを打ったところでこの問題が解決されるとは思えません。

私はコロナワクチン大量接種後のシナリオとして、1) ワクチンによる自然選択がコロナウイルスの進化を加速し、2) ワクチン接種者が原因となるコロナウイルス変異株感染の多発、3) コロナウイルス変異株への対応を名目とした近い将来のブースターワクチンの接種および定期的な接種への移行、へと進むと予測しています。今後定期的にコロナワクチンを打たせるためのワクチンパスポートも目的の1つかもしれません。


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*記事は個人の見解であり、所属組織を代表するものではありません。

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