コロナワクチン非接種者の月経異常は接種者との近接と強く関連している (コロナワクチンシェディングと月経異常の関連性について) : IJVTPRに掲載された論文から
コロナワクチン接種者の副反応が近くにいる他者に伝播するという奇妙な現象が、コロナワクチン接種が始まって以降SNS上などで話題になっていました。アメリカでは日本に数ヶ月先行して2021年の2月頃から一般へのコロナワクチン接種が普及し始めたのですが、少し経過した頃から突発的な月経異常を経験した多くの女性がその原因について疑念を抱き、SNS上のコミュニティ内で実体験を投稿したり、情報を共有したりしていました。しかしながら、2021年4月のアカウント開設後わずか数週間のうちに18,000人以上ものフォロワーを獲得した当該のコミュニティであったFacebookアカウントは、間も無く何の説明もないまま運営によって突如閉鎖されてしまいました。
MyCycleStorySM (MCS) 研究共同体は、米国の研究科学者、データ管理専門家、産科医/婦人科医の集まりであり、2021年にオンラインによる調査を開始し、女性たちが月経不順を報告できる「検閲」のない場を提供してきました。
https://ijvtpr.com/index.php/IJVTPR/article/view/113
オンライン調査の参加者は18歳以上であり、最高年齢は85歳でした。
1) コロナワクチン接種を受けた事があるか?
2) 検査は受けていないが、コロナ感染の症状があり、コロナに感染していたと思うか?
3) これまでコロナ感染の検査で陽性と判定された事があるか?
これらの全ての問いに「いいえ」と答えたサブグループが「コロナワクチンまたはコロナ感染への直接的な曝露歴がない」とされ、ワクチン未接種と定義されました (n = 3390)。データはサブグループ全体と18~34歳 (41.4%)、35~45歳 (37.5%)、46~54歳 (16.9%)、55歳以上 (4.3%) の年齢層別に分析されました。
オンライン調査における一つ目の質問は「コロナワクチン接種を受けた人とどの程度頻繁に近接するか?」というものであり、2つ目の重要な質問は、「コロナワクチン接種を受けた人と近い距離で接した後に、何らかの症状が現れるまでに何日あったか?」というものでした。質問項目には、初潮の年齢、月経の規則正しさ、月経期間の長さ、月経の量、更年期前後の状態、過去の流産歴、妊娠・出産歴、授乳歴、および妊娠を試みているかなど、月経に関わるデータが含まれていました。
表1は、コロナワクチンを接種せず、コロナにも感染していないサブグループ (n=3390) のデータです。全体および年齢層別の近接度合いと臨床的特性が示されています。参加者のうち6フィート (※1フィートは0.3048 mなので、6フィートは約1.8 mです) 以内での接触を経験したと報告した割合は85.5%でした。コロナワクチン接種者と近距離で接してから1週間以内に症状が現れた人が73.6%であり、ほぼ半数 (51.5%) が3日以内または当日に症状を呈しました。
参加者が初めて経験した異常な症状として7つの症状が報告されています。その中では「通常よりも多い月経出血と早期月経 (7日以上早い) 」が最も多く挙げられます (それぞれ22.8%、20.3%)。また、全体的に若い女性は高齢の女性に比べより多くの症状を経験しており、一般的な初回症状の少なくとも1つを報告した18歳から34歳までの女性の数は、55歳以上の女性 (22.0%) と比較してほぼ3倍 (64.2%) でした。初回症状の中央値は2つでしたが、年齢が上がるとともにその数とばらつきは減少しました。
この研究の「強み」は、回答者が自身のコントロールとなる点です。最も印象的な調査結果の一つは、間接的に暴露した人の92.3%が、異常または不規則な初回の症状が2021年1月以降に始まったと回答した事です (表2)。しかもこの割合は46歳から54歳では94%に上りました。アメリカでは2020年にはコロナ感染が広がっており、同国ではコロナワクチンは2020年12月初旬に初めて接種可能になりましたが、実際の一般へのワクチンの広範な普及は2021年2月頃からであり、同年2月末までに約7510万回分が接種されました。このように、この研究における症例は時期的にコロナ感染よりもむしろコロナワクチンと関連しています。
最も強い関連性は接種者に「6フィート (約1.8 m) 以内で毎日接触」する者に見られ、月経時の出血量が通常より多い場合、月経開始が早い場合 (7日以上早い)、月経が長引く場合 (7日以上) では、「6フィート (約1.8 m) 以内で毎日接触」のリスクはより高くなっています。また、より多い量の出血 (34%)、早期の月経開始 (28%)、長引く出血 (26%) など、複数の症状に関して、家庭外でコロナワクチン接種者と6フィート (約1.8 m) 以内で毎日接触していた人々においてリスクは相対的に高くなりました。この結果の説明として考えられるのは、ワクチン接種者から成るより大きな集団と日々接触する中で、接種者から環境中に放出された何らかのワクチン成分への曝露の濃度と期間が増加した可能性です。一方ワクチン接種者であるパートナー / 同居者との最も近い日常的な接触が、月経異常を軽減する予想外の保護効果がある事も分かりました。
コロナワクチン接種が月経不順に影響を及ぼすという事象に関しては、すでに2件の大規模なアメリカのレトロスペクティブ(後ろ向き)コホート研究でも示されています (Wang et al. 2022、Edelman et al. 2022)。例えばWangらの研究では、コロナワクチン接種後の6か月間は月経周期が長くなり、規則性が変化する傾向がある事が明らかになりました。しかしながら、今回の研究の調査対象者はワクチン未接種者であり、コロナウイルス感染も検出されていないのです。
原因は不明ですが、ワクチン接種者から何らかの物質が排出され、その物質による影響が非接種者の月経異常を引き起こしている可能性が考えられます。そしてここで最も可能性の高い排出物質とは、エストロゲン受容体と結合し調節する事が示されているスパイクタンパクです。
本来人体は毒性のある物質を分解または排出しようとする機序を持ちますので、「体内を循環するものが体外に漏れ出るはずなどない」という見解自体にむしろ無理があるのです。FDAの「Design and Analyses of Shedding Studies (シェディング (排出) 研究の設計と分析) 」の文書には「シェディングは製品投与直後と数日から数週間後に再び発生する可能性がある」と記載されています。そもそもワクチンmRNA、スパイクタンパク、LNPは注射部位に局在しているわけではありません。そしてLNPは主に糞便や尿を介して排泄され、唾液、汗、母乳または呼気を介して排泄される事も分かっています。そしてmRNAもスパイクタンパクもエクソソームに封入され、排泄物、呼気や汗を通して排出される可能性があります。
この研究はコロナワクチン接種者と近距離で接触した経験のある人々において、月経異常のリスクが高まる事象を明確に示す初の査読済み研究論文です。この研究の画期的な点とは、ワクチンを未接種でコロナに感染していない人を対象とし、ワクチン接種者との近距離の接触で症状を呈するいわゆる「シェディング」現象を明らかにした事です。
本来の「ワクチンシェディング」とは、生ウイルス (ウイルスそのもの) を使ったワクチンを打った人間がウイルスに感染してしまう事によってウイルスを周囲に撒き散らすという現象を意味します。ワクチン接種者から他者に副作用を「伝播」する現象は実際はトランスミッションと言うべきものなのですが、コロナワクチンにおいては便宜的にシェディングと呼ばれており、実際に多くの人が被害を訴えています。
コロナワクチンのシェディング現象の問題は「スパイクタンパクが細胞間で伝播するはずである」といった機序より想定される事象の議論から始まったのではありません。海外でも日本でも被害者の実体験の共有により認識され始めたものなのです。また「自己申告」データは、第三者によるより客観的な測定値よりも信頼性が低いと見られがちですが、もともと月経周期や月経異常に関する研究では自己申告がゴールドスタンダードです。
そしてこの、いわゆるシェディング現象はmRNAワクチンの致命的欠陥の一つでもあります。そのためSNS上の情報も含めて製薬業界が躍起になって否定しようとするのも当然かもしれません。私がコロナワクチンシェディングについてのブログ記事を初めて書いたのは2021年6月16日ですが、実際この記事はかつてない程にワクチン推進派から猛攻撃を受けたのです。実はこのブログを始めた当初は、私は発信を長く続けるつもりはありませんでした。けれどもこの件がきっかけとなり、私はコロナ騒動とは情報戦であるという事を再認識し、その後もブログ執筆を続ける決意を持ったという経緯がありました。そしてレプリコンワクチンにおけるシェディングの場合はさらに深刻であり、その機序とは「ワクチンへの感染」に他なりません。にも関わらず「レプリコンワクチンではシェディングは起こるはずがない」などとなぜ安易に断定できるのでしょうか。
例えば事実として目の前に症状を訴える者がいる場合、その原因に関してあらゆる可能性を探ろうと尽力する、これが本来の医科学だったはずです。患者を見もせず、患者の訴えも真摯に聞かず、単に決められたマニュアルや検査の数字を見ただけで頭ごなしに否定または断定する。そうした傲慢な姿勢はもはや医学と呼べるのでしょうか。現実問題としてシェディングの被害を訴える人が大勢いるにも関わらず、全体としては無視され、その訴えは見て見ぬ振りをされ続けてきました。今回改めて関連現象に関する査読済みの論文が出た意義は大きいでしょう。