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ヤ行

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#吉本隆明

それぞれ異なる言葉

書く言葉と、沈黙の言葉と、しゃべり言葉とはそれぞれ異なっています。何がちがうかといいます…

宗教の事件  73  吉本隆明・辺見庸「夜と女と毛沢東」

●物書きが逆立ちしてもかなわない虚構性 辺見 この前も吉本さんと毛沢東の話をしましたけれ…

宗教の事件  72  吉本隆明・辺見庸「夜と女と毛沢東」

●竹内好、昭和天皇、麻原彰晃、三人の「業」の深さ 辺見 ところで、「夜」のテーマに話を戻…

宗教の事件  71  吉本隆明・辺見庸「夜と女と毛沢東」

●自分を疑う回路を失った社会の恐さ 吉本 オウム・サリン事件というのは戦後史最大の事件だ…

宗教の事件  70  吉本隆明・辺見庸「夜と女と毛沢東」

●オウム事件はメディアにとって最高のカンフル剤 辺見 僕は『正論』の「バサリ論壇」とかい…

宗教の事件  69  吉本隆明・辺見庸「夜と女と毛沢東」

●オウム批判のやり方は「鬼畜米英」と同じ 辺見 本論と関係ないかもしれないですけど、僕は…

宗教の事件  68  吉本隆明・辺見庸「夜と女と毛沢東」

●戦中は本当は健康だった・・・・・・ 辺見 例えば僕は、柳田國男も夜派だったんじゃないか、と思うんです。 吉本 夜派ですね、もう歴然とそう思いますね。 辺見 もちろん柳田さんがご存命の頃は村落共同体というのもしっかりあって、神話もあったわけですが、神話というものも夜に関わるものが多いですよね。 高度経済成長期以降、生きることについては考えますけど、死そのものを考えることは随分少なくなったし、仮に考えてもとても非常に浅いですよね。これはやっぱり夜の崩壊とともにそうなってい

宗教の事件  67  吉本隆明・辺見庸「夜と女と毛沢東」

●闇に飛び交う迫撃弾の美しさ 辺見 僕がハノイにいたころは、一週間ぐらい連続の停電は当…

宗教の事件  65  吉本隆明・辺見庸「夜と女と毛沢東」

●現実はつねに不埒に想像力を裏切る 吉本 麻原彰晃が空中に浮かんだ有名な写真がありますね…

宗教の事件  64  吉本隆明・辺見庸「夜と女と毛沢東」

●理念が人を殺す 辺見庸 産経新聞の弓山さんとの対談(注1)、読ませていただきました。親…

宗教の事件  48  吉本隆明「超20世紀論」

●「殺人を犯すか否かは契機次第」と親鸞は説いた 小説家の村上春樹は、その著「約束された…

宗教の事件  47  吉本隆明「超20世紀論」

●麻原を皮肉った高橋源一郎のパロディの安っぽさ ・・・・・・小説家の高橋源一郎が「タカハ…

宗教の事件  46  吉本隆明「超20世紀論」

●毛沢東に比べれば、麻原の怪物性は小粒である ・・・・・・中沢新一は麻原彰晃と対談したこ…

宗教の事件  45  吉本隆明「超20世紀論」

●中沢新一の『虹の理論』がオウム真理教の経典になった理由 ・・・・・・宗教学者の中沢新一が書いた本『虹の理論』(現在、絶版)はオウム真理教の信者によく読まれ、教典的な扱いをされていたようですが、その理由をどうお考えですか? 吉本 中沢新一は、日本の仏教思想家としては非常に特異な人だと思います。日本の仏教は、これまでは、すべて中国経由でした。インドから中国に仏教が渡り、日本に伝わってきたのは漢文化された中国系の仏教です。 漢文化された中国系の仏教というのは、へんに荘厳で、い