短編 「彼女を迎えに」
見慣れないドレス姿の写真が雑誌に掲載されていて、「顔出ししたんだ」と彼女に質問すると、「そのほうが指名が増えるから」と無職の僕には痛いことを返す。
生活費は僕も出しているから、僕はヒモではない。彼女も「仕事はしなくていい」と言ってくれる。「したい仕事がないのなら、無理して働かなくていいから。家にいて」
昼過ぎに二人で目がさめる。彼女は寝起きが悪いので、僕がお湯を沸かしてミルクティーをいれる。朝食をとらない彼女のために、蜂蜜をたっぷりと。ちゃんと混ぜないと最後に甘い部分が残