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【書評?】赤と白

赤と白 櫛木理宇著 集英社

あらすじ

冬はどこまでも白い雪が降り積もり、重い灰白色の雲に覆われる町に暮らす高校生の小柚子と弥子。同級生たちの前では明るく振舞う陰で、二人はそれぞれ周囲には打ち明けられない家庭の事情を抱えていた。そんな折、小学生の頃に転校していった友人の京香が現れ、日常がより一層の閉塞感を帯びていく・・・・・・・。絶望的な日々を過ごす少女たちの心の闇を抉り出す第25回小説すばる新人賞受賞作。(集英社文庫)

感想

小説すばる新人賞受賞作を読もう。ということで手に取った一冊。櫛木理宇先生の作品はいくつか読んだことがあったけれど、どれも読後感はあまりよくはない。

けれど、私はそんな作品が割と好きなのか、サクサク読めてしまう。内容的には重め。

小柚子と弥子、親友だけれどお互いがお互いに知られたくない秘密を家庭内に抱えていて、そしてそのどちらもが結構重い。そりゃ、知られたくはないよなと思う。例え、それで親友が離れていかないと分かっていてもだ。

彼女たちのほかに、苺実という女の子も登場するけれど、その女の子は女の子で一言で言うとヤバい。いや、それやったら犯罪だろということをいともたやすくやってしまう。そして最後には……。

個人的にはこの作品は好きだったなと思うけれど、色んな人に薦められるかと問われれば否と言わざるを得ない。好みはわかれると思うので、無理には薦めないかな。

まとめ

小説すばる新人賞作品を読もう期間中で、手に取った作品でしたが、自分好みの作品に出会えて良かったなと思う。作中に出てくる高校生たちが結構みんながみんな重い事情を抱えていたなと思うのと、自分に重なる部分もあったりして、共感する部分もあったり。

難しいことは言えないけれど、面白いとはまた違った作品だったなと感じている。

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