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わたしとHBOC#1

最近、病院で
『遺伝子検査しませんか?』と急に言われて、
戸惑っている人が増えてる感じがしたから。

トリネガ、(ギリ)AYA世代、近親者に卵巣がん経験者有
たぶん発症時期が少し遅かったら、私もバリバリ枠内の人間であったであろう。
でも、当時の腫瘍内科の医師は言った。
『んー多分当てはまらないと思うし、今受けるメリットがない。』と。
情報収集癖があるから、検査の内容も知っててしつこく聞いたのになー。
それで一度諦めた。
そもそも、遺伝子カウンセリングもできない、検査もできない病院だったのでね。
ただ、やっぱり知りたい欲が強いのよ。
それに何故か確信めいたものもあった。
11月、今度は受けるのを決めて、主治医に話に行った。
すぐにOKで紹介状を書いてもらった。
あ、保険適用になったからだな…と素直に思った。
私が受けようと思った理由は、
どうせ自分の遺伝子は変えられない、ならば、知っておかねばといった感じ。
体質を知るということは、病気になった自分にとって、今後生きるための鍵や地図みたいなものになると思った。
遺伝子カウンセリングを受けて、私はますます納得した。
変えようのない情報なら一層知るべき権利があると感じた。
即座に検査を受けることが決まり、次の週に私の血液は飛行機に乗って行った。
結果は3週間後とのこと。
私は夫に『陽性だったら、(健側、卵巣卵管)全部取る。いいね?』と言った。
『もちろん!』と力強く優しく頷いてくれた彼にほっとした。
3週間後、結果が出た。
カウンセラーさんが『どちらの結果が出ても、(知りたいという)気持ちは変わりませんか?』と最終確認。
一枚の紙を渡された。
はっきりと書かれた『➕』。
怖い気持ちがなかったわけではないけれど、だってちょっと震えたし…ただね、自分はこれでまたひとつ新しいスタートを切ったと感じた。


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