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強い気持ちでレビューを(VS京都)

ちょっと公式にクソリプ飛ばしてくる(嘘)

うまくいかないときはこんなもんです。そう思わないとやってられない土曜日の夜。強い気持ちで2連敗後のレビューを投稿します。

配置で勝ちたい京都。逆手に取りたい福岡。(前半序盤)

試合が開始して、京都は3-1-4-2(守備時5-3-2)、福岡は4-4-2の位置で互いの配置の弱いところを突いていこうとします。京都はWBの2枚を使うことでコンパクトに守る福岡の両SBの外のスペースを使って攻撃します。これまでの対戦相手が全て狙ってきた場所ですね。ただ、京都はここをドリブルで突破させることを選択します。特に左サイドの荒木が執拗に抉ろうとしてきます。これは、福岡のラインを下げさせることと、高い位置からクロスを上げることで、目線をサイドから中央に変えさせてマークに集中させないという意図があったと思われます。

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ただ、今回初先発のグローリと上島がある程度ウタカと野田を捕まえていたので、対人的な守備に関しては特に問題がなかったのではないかと考えています。

逆に、福岡は京都の配置を逆手に取って攻撃しようとしました。守備時に下図のようになってアンカーの横を使われたくない京都は、中盤3枚が並ぶ形にしてそのスペースを消し、フィルタリングを行おうとします。

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しかし、この形だと中盤とDFラインの間が空くこととなり、そこにボールを供給することでフアンマと遠野が前を向く状況が発生し、バイタルエリアへの侵入の回数が増えていきました。

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こうした状況で一進一退を繰り返しながら、膠着しつつも互いに相手ゴールに近づいていく展開となりました。

動いた試合。(前半中盤~終盤)

福岡は18分のロングボールと27分のサイドからの崩しで決定機を迎えます。この場面に共通しているのは、京都の選手がディフェンス時に数的優位であるにも関わらず、ボールを持つ選手に厳しく行かないことと、棒立ちになってしまうことです。惜しむらくはここで点を決めきれなかったこと。この時点までの京都のDF陣には緩慢な部分があったので、1点でも取れていれば複数得点が可能であったと思われます。

一方、京都の得点シーンです。ロングスローが可能な状況であったので、DF陣を含めたセットプレーに長けた選手も前に行きます。ここで、フリーが発生したヨルディ・バイスに隙を突かれます。FWの遠野がチェックに行きますが、クロスを上げられ、野田に得点を許します。2枚で競りにいきましたが、背面を取られていたことと、頭上を越えるボールであったため、高くジャンプすることもできなかったことから、止めることは難しかったと思われます。

弱点を覆い隠す京都。攻めきれない福岡。(後半)

京都は後半から得点を守り切る配置に変更します。守備時のシステムであった5-3-2を基本の配置とし、弱点となっていたDFラインと中盤の間を狭くすることで、前半までフアンマと遠野に許していた自由を阻害し、前を向かせないようにします。

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これにより、パスコースが限定されることとなり、福岡はボールが回らなくなります。加えて、54分に前からのプレス要因としてFWを2枚交替し、簡単にロングボールの放り込みや、DFラインからのビルドアップをさせない戦術を取ってきました。これにより、福岡は攻め手が無くなってしまいます。

これを打開しようとダイレクトなプレーに長けた増山、ドリブルのできる北島や田邉を交替で投入しますが、京都のゴールをこじ開けるに至らず、悔しい2連敗となりました。

総評

今回のポイントはひとつ。

・得点

です。

あまりロジカルに語られることがない「決定力」といった言葉は好きではありませんが、この試合に関しては、それが勝敗を分けたと言ってもよいでしょう。前述したように、京都は前半にセーフティなリードを得ることで、後半戦術を変更し、守り切ることが可能になりました。もし、福岡がどこかで先取点を取ることができれば、京都は後半もDFと中盤のにスペースを許容したままで攻めざるをえなくなり、さらに得点を重ねることができたのではないか、と思います。これからのFW陣の精進を祈りましょう。

余談

試合中、シンクロコーチング(プレーに合わせてコーチングをすること)を頻繁に行う長谷部監督の声がよく通っていたと思います。そこから考えるに、まだ位置取りなどの原則の導入がうまくいってないのではないか、と推察しています。チームを構築しながらの勝利は簡単なミッションではありませんが、コーチングの内容が結実した際には、リソースにも恵まれている今年の福岡ですから、充実した内容が望めるのではないでしょうか。できるだけ早期にその日が来てほしいものですが。

まとめ

悔しい。ただただ悔しい。勝てたかもしれない試合は尚更です。でも敗戦は厳然たる事実。受け入れざるを得ません。次はサポーターも入場する磐田戦です。声は出せない状況ですが、勝利のためにも、無言の圧力でチームを後押ししたいものですね。


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