自分好みのデッキをつくる:ロードレス白青兵士(M:tG)

兄弟戦争リリースからスタンダードの白青兵士デッキを擦っていました。試行錯誤の結果、自分好みの形として、ある程度満足がいく形になったので一回整理がてら、言語化しておこうと思った次第です。

ちなみにデッキ構造的にアグロに弱いため、MTGAのBO1に持ち込むとボコボコにされます。もし試してみようという方がいらっしゃいましたら、BO3で回してみていただけますとうれしいです。

デッキリストとコンセプト

デッキ
3 アダーカー荒原 (DMU) 243
2 かき消し (SNC) 49
2 さびれた浜 (MID) 260
1 皇国の地、永岩城 (NEO) 268
4 要塞化した海岸堡 (BRO) 262
4 先兵の飛行士、ハービン (BRO) 212
2 島 (THB) 251
2 聖戦士の奇襲兵 (MID) 10
1 ミシュラの鋳造所 (BRO) 265
1 天上都市、大田原 (NEO) 271
4 徴兵士官 (BRO) 23
4 毅然たる援軍 (DMU) 29
4 閑静な中庭 (NEO) 275
4 天空射の士官 (BRO) 62
5 平地 (THB) 250
4 ヨーティアの前線兵 (BRO) 42
4 微風の歩哨 (BRO) 74
4 新ベナリアの守護者 (DMU) 19
2 レジスタンス部隊 (VOW) 32
3 運命的不在 (MID) 18
サイドボード
2 邪悪を打ち砕く (DMU) 17
2 第三の道のロラン (BRO) 12
3 交渉団の保護 (DMU) 62
2 救出専門家 (SNC) 12
2 トカシアの歓待 (BRO) 30
2 精神連繋メカ (NEO) 62
2 一時的封鎖 (DMU) 36

MTGAよりエクスポート

デッキリストは上記の通り。
通常の白青兵士との大きな差異は以下の2点です。
・2種のロードクリーチャーの不採用
 (《雄々しい古参兵》と《包囲の古参兵/Siege Veteran》が0枚です)
・インスタントアクションの大量採用
 (2マナのスペルで、サイドボード合わせて20枚あります)

どうしてこうなったかというと、私は白青兵士というデッキを《先兵の飛行士、ハービン》を軸としたアグロコンボデッキと定義して調整していたからです。

能力が誘発すれば大体勝ち

《先兵の飛行士、ハービン》がいる状態で5体以上の兵士で攻撃すると、飛行クロックで13~17点削り、環境のほとんどのデッキは彼の能力が1回でも誘発すればGGです。相手の場に《黙示録、シェオルドレッド》がいようが、《鏡割りの寓話》で大量のアドを稼がれていようが、問答無用で大量のダメージをたたきこみます。

特にメインボードは相手の20点のライフを、序盤の攻防で5点、ハービンによるコンボで15点削ることを意識して組んでいます。そのために採用クリーチャーは、”殴れる兵士を5体並べる”ことに重きを置いた形になっています。また、この”序盤の攻防で5点”に対して、ロードクリーチャーは不要であると割り切ったことが、構築の自由度を大幅に上げたポイントとなります。

ロード不採用は赤単アグロ、白青兵士、黒単アグロといったアグロ系のデッキに対する相性が悪くなるという欠点はありますが、今のメタからするとそれは目をつぶっても許される欠点かなと思っています。

採用カード

1マナ域

4 徴兵士官 (BRO) 23
4 ヨーティアの前線兵 (BRO) 42

《徴兵士官》
文句のない1マナ兵士。1/2/1のスタッツ。アドの取れる起動型能力とほんとに優秀。ただし、起動型能力は4マナ構えるブラフとして使うことがほとんどで、実際に起動する展開になったときは、ほぼ負けています。

《ヨーティアの前線兵》
《新ベナリアの守護者》の採用によって評価が爆上がりした1枚。Wで蘇生できるのがえらく、速攻で5体目の兵士として殴る、後援のタネになると非常に小回りが利きます。攻撃時にほかのクリーチャーに+1/+1修正を付与する点も、チャンプアタックを相手目線で正当化できる点で非常に優秀です。

2マナ域

4 先兵の飛行士、ハービン (BRO) 212
2 聖戦士の奇襲兵 (MID) 10
4 毅然たる援軍 (DMU) 29
4 微風の歩哨 (BRO) 74
4 新ベナリアの守護者 (DMU) 19

《先兵の飛行士、ハービン》
このデッキのフィニッシャー。1枚目は除去の的にすることが多いので、4枚採用。サイド後は相手の除去が増えて”殴れる兵士5体”をそろえることが難しくなるので枚数を減らすものの、0枚にはしない。

《新ベナリアの守護者》
ハンド1枚で破壊不能を得られるのが本当に強い。”殴れる兵士5体”を並べるために、相打ち前提のアタックを極力避けることになるのだが、そうやって温存した《徴兵士官》とかを後援のタネにしつつ、占術で後続を安定させ、と序盤の要。

《ヨーティアの前線兵》を墓地に仕込めるのも強い

《聖戦士の奇襲兵》《毅然たる援軍》《微風の歩哨》
瞬速生物で10枚。このデッキの核となる部分。後手でも、《かき消し》で《鏡割りの寓話》をけん制し、クロックを展開していきます。特に《微風の歩哨》は、相手の除去をフィズらせる、飛行で圧をかける、《毅然たる援軍》などのETBを使いまわすと八面六臂の活躍を見せます。

攻守に優れたエースカード

3マナ域

4 天空射の士官 (BRO) 62
2 レジスタンス部隊 (VOW) 32

《天空射の士官》
飛行、トークン生成、ドロー能力とこのデッキに必要なすべてを兼ね備えたカード。書いてあることが強すぎます。基本、こいつを置くターンはドローを優先することが多いです。即除去されても、ドローしているのでカード1枚分のアド。《切り崩し》が当たる以外の欠点がありません。

《レジスタンス部隊》
若干正気でない部分。こんな見た目ですが、手札を減らさずにクロックを展開するというアグロコンボのわがままを叶えてくれます。《ヨーティアの前線兵》以外の採用クリーチャーが人間なので、ほぼ1ドローできます。《天空射の士官》待ちで除去を構えている相手に対して、裏目を作りにいきます。ちなみに兵士トークンは人間じゃないので、注意が必要です。

実質、《死体鑑定士》です(嘘です)

妨害枠

2 かき消し (SNC) 49
3 運命的不在 (MID) 18

2マナ以下のインスタントであれば、あとはメタに合わせてになります。通常の青白兵士よりはキルターンが遅く、ブンまわりの確立も下がっているので、メインから4~6枚は妨害が必要な認識です。

マナベース

3 アダーカー荒原 (DMU) 243
2 さびれた浜 (MID) 260
1 皇国の地、永岩城 (NEO) 268
4 要塞化した海岸堡 (BRO) 262
2 島 (THB) 251
1 ミシュラの鋳造所 (BRO) 265
1 天上都市、大田原 (NEO) 271
4 閑静な中庭 (NEO) 275
5 平地 (THB) 250

マナベースは23枚。《閑静な中庭》がスペルに対して、無色ランドになるので《ミシュラの鋳造所》は1枚が限界です。有色のミシュランが欲しい。4マナで、インスタント含めて2アクションを取り続けるデッキなので、このバランスなのかなと思っています。

サイドボード

2 邪悪を打ち砕く (DMU) 17
2 第三の道のロラン (BRO) 12
3 交渉団の保護 (DMU) 62
2 救出専門家 (SNC) 12
2 トカシアの歓待 (BRO) 30
2 精神連繋メカ (NEO) 62
2 一時的封鎖 (DMU) 36

《邪悪を打ち砕く》
ほぼ《黙示録、シェオルドレッド》専用除去。

《交渉団の保護》
先手最強の打ち消し。キッカーで展開しつつ、兵士が1体増えるのはバグ。

《トカシアの歓待》
アドの塊。誘発はターン1制限だが、瞬速生物で相手のターンにも誘発させられるので、ほぼ無制限と同義。

《第三の道のロラン》
《勢団の銀行破り》や《鏡割りの寓話》を割りまくる便利カード。兵士でないのが残念。

《救出専門家》
こいつも兵士でないのが残念。救出したクリーチャーは殴れないものの、召喚酔いが解けていれば後援のタネにできるので、無駄がない。

《精神連繋メカ》
お試し枠。《喉首狙い》が当たらない。ソーサリー除去が当たらない。全除去の返しに殴れると、今のところ悪くない感触。《ミシュラの鋳造所》を有色ランドに変えてもよいかもしれないとは思っている。

《一時的封鎖》
お試し枠②。アグロが本当に厳しいので、これくらいのショック療法が必要なんじゃないかと試そうとしている枠。このカードを入れてからアグロとマッチングしていないので、現状は机上の空論。

非採用カード

《雄々しい古参兵》《包囲の古参兵》《戦闘態勢》
これらのロードがいなくても、《先兵の飛行士、ハービン》がいれば殴りきれると確信して、枠を空けたことが本当に大きい。《包囲の古参兵》だけは、トークンを残せるので、ラス系のコントロールがメタ上位に挙がってきたら採用できると思っています。《急報》がスタンダードにくれば、ロード型の方が強いかもしれない。

《敬虔な新米、デニック》《スレイベンの守護者、サリア》《選定された平和の番人》
ロード不採用により評価が下がったため、不採用。

《カイラの再建》
構成上スペルの枚数が多いため不採用。強いシチュエーションが限定的なことが、好みではなかった。速攻か、ETBでアドが取れるカードが多ければ検討したくはある。

《粗暴な聖戦士》
瞬速で昼と夜をコントロールしやすいこともあり、かなり採用に迷ってはいる。ただこれを除去られたときのアド差を取り返すプランが描けなかったため、不採用。

《魂の仕切り》
キルターンが遅いこともあり、《運命的不在》を優先。

《放浪皇》
カードパワーは高いものの、受け身よりのため不採用。兵士を出すプレインズウォーカーがいれば、という気持ち。

雑感

まず大前提としてこのデッキのデッキパワーは低いです。基本戦略としては、相手にミスをさせて負けてもらうことを目指しています。

なので、マリガン判断も、サイドボーディングもすべて相手に合わせて行います。相手のプランを考え、手札を読み、キルターンを計算し、ブラフを利かせ、主導権を握り続ける。プレイに選択肢が多いデッキが好きなので、この環境ではこういう形に収まった感じです。

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