もしもあなたが雇い止めにあったらするべきこと(中編)
2020年7月、僕は職を失いました。それまで勤めていた工場が業績不振に陥り雇い止めを行ったからです。
前回の記事では雇い止めにあった時の会社との交渉について。そして集めるべき必要な書類についてお伝えしました。
今回は会社の寮を出なければならなくなったときの住宅の探し方についてお伝えします。
住む場所を決める
期間工や派遣社員として働いている人たちの中には、会社が用意した寮に住んでいる方々も多くいると思います。
そのような人たちがもし会社から雇い止めされた場合、仕事を失うと同時に住まいも失うことになります。
自宅や実家を持っていればそこに帰ることになるでしょう。しかし僕のように戻る場所が無い人は住宅の確保が最優先になります。そこで
1、退寮と同時に次に就職先の寮に入る。
2、先に住む場所を決めて、それから就職活動をはじめる。
この二つの内どちらかを選択することになるかと思われます。考え方としては、次の働き方をどのようにするかで決まると思います。
結論として僕はこれまでと同じような期間工や派遣の仕事はやらない選択肢を取りました。
厳密にはやらないと言うよりは少し時間を置いて様子を見てから決めるといった感じです。退職時は求人募集がなかなか見つからないという事情もありました。
そんな訳で僕は、まず最初に住む場所を探すことから始めました。
無職で中年の独身ともなると民間の賃貸住宅には入りづらいという懸念はありましたが、その頃僕の知り合いが、職業不問、保証人の不要のレオパレス21に引っ越したばかりだったので探せば何とかなるくらいに考えていました。
レオパレス21の物件が全て同じ条件かどうか詳しく分かりませんが、敷金無し、礼金一ヶ月、仲介手数料無し、しかもひとり暮らしに必要な家具も付いているのは魅力的だと思います。
その次に僕が調べたのが地方自治体があっせんする公営住宅でした。
公営住宅に入居する
僕が調べたところ住宅確保のための地方自治体による支援策は三つありました。カッコ内は所轄の自治体。
1、県営住宅(住宅供給公社)
2、市営住宅(市役所)
3、住宅確保給付金(厚生労働省)
物件や給付金は、いずれも住所のある場所の役所の相談窓口もしくはホームページで確認することができます。入居条件と家賃は世帯人数や収入により変わります。
公営住宅に入る際いちばん大事なことは、新型コロナウィルス感染症の影響により解雇され、かつ住宅の退去を余儀なくされているということを客観的に証明できるかどうかと言うことになります。
通常の契約満了や自己都合による退職であるとこの証明が難しくなります。また離職表による証明も可能ですが、これは受け取りが退職後早くても一週間後となるために退社と同時に退寮となる場合は事前に証明することができません。
そのため会社から解雇を通知されたときに退職届の提出と引き換えに書面による解雇理由の証明書が必要になるわけです。
加えて寮の立ち退き日も明記されているものがあると尚良いです。
この解雇理由の証明書が他の行政による支援に非常に重要になってくるので必ず受け取るようにして下さい。会社側は労働者によるこの要求に答える義務があります。
入居にあたり収入の基準に上限があります。基準は世帯人数により異なります。
県営住宅と市営住宅は、募集している物件を自ら選びそこに引っ越す必要がありますが、厚生労働省の住宅確保給付金は、現在住んでいる住宅にも当てはまります。条件により最長9ヶ月まで家賃補助の支援が受けられます。
まとめ
・解雇されたことによって同じ場所に住み続けられない場所は、その住所のある市役所か住宅供給公社の相談窓口に相談してください。
・解雇により家賃の支払いが困難になった場合は、厚生労働省の住宅確保給付金制度があります。相談窓口としては市役所の生活困窮者自立支援窓口で対応してもらえます。
最後に
軽い面談と審査の後、僕は県営住宅に引っ越すことが決定しました。今回の雇い止めで会社側は特例として寮の滞在を退職日から一ヶ月延長を可能にしてくれました(本来は退職日の翌日に退寮)。そのため比較的時間に余裕をもって準備することができました。
次回は退職後に受け取れる離職表をもとに失業保険の申請についてお伝えしたいと思います。
このような境遇におかれた方々には、何度もお役所に出向いたり手続きが多かったりいろいろ大変ですが気落ちせず前向きな気持ちでこの困難を乗り越えて行っていただきたいと思います。
ここまで読んでいたただきありがとうございました。ではまた。
(monz)
※地方自治体はコロナ感染症対策として日々ホームページを更新しています。今後住宅の戸数も増えて行くと思われます。
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