オシャレ角打ち
ウチの近所にチーズ専門店ができた。
チーズ好きとしては気になる所だ。
何回も前をウロウロした挙句、
よりにもよってチョコザップ帰りに
寄ってしまった。以前はもつ焼き屋に吸い込まれたし、たいしてカロリーも消費していないのに必要以上に
補いたがる我が身の哀しさよ。
チーズ専門店はとてもいい感じで、
持ち帰り以外にその場でチーズと
ワインが楽しめる角打ちセットが
ある。この通りにはオシャレカフェもあるし、フランス料理のシェフが営むオシャレデリカテッセンもある。
何しろ気が利いている。
そして場末のスナックや基地返還前
からやっているアメリカンなバー、
八百屋に魚屋などが混在しているのがこのあたりの面白いところだ。
横浜の中区、西区、南区はなかなか
貧富の差が激しいと思う。
中区は山手の洋館通り、
見晴らしの良い豪邸と
日本三大ドヤのひとつである寿町が
共存している。
黒澤明の「天国と地獄」の
舞台にもなっているエリアだ。
シャレオツなお店が富裕層や
観光客によって成り立つのも
このあたりの特色。
私は豪邸がそそりたつ山の谷間の
ジメジメした貧民窟に暮らしているがときおり頑張ってシャレオツを
気取ったりする。せめてもの贅沢だ。
丘の上に、いかにも貧民を見下ろす
ような全面ガラス張りの家がある。「どーだ」と言わんばかりに
スケスケなので「どーだハウス」と
呼んでいる。あの家の高さなら
海が見えるだろうな。花火も
よく見えることだろう。
わたしたちは年末の花火も音しか
聴こえず「何⁉︎爆発⁉︎」と
怯えていた。
貧乏はしたくないものだ。
わたしのイメージではどーだハウスのご主人は、筋肉隆々でいつも裸。
窓際でプロテインを飲みながら
「わーはっは」と笑っている。
奥方はチーズ専門店でホール買い、
デリカテッセンでもパン屋でも
「そこからそこまで」と
やりたい放題だ。
もちろんチョコザップなどいかない。自宅にはオーディオルームと
トレーニングルームがあり、
ご主人はトレーニングする時
ものすごく声が出るタイプだと思う。
シャレオツ角打ちとはかけ離れた話になったので補填するが、その店の山羊のチーズは抜群だった。私はもともと好きだが、苦手な人でもオリーブオイルをつけるとグッと食べやすくなると教えてもらった。ヨロンにはたくさんの山羊がいるが、多くは食用&除草対策として飼われている気がする。ヤギ
刺しも確かに美味しいけど、乳を有効活用するのもいいな、と思った。
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