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アラフィフBBA、「すずめの戸締り」観る

2022年11月11日、なんとなく数字のゴロのよい日。新海誠監督「すずめの戸締り」が公開された。本当は「うたの☆プリンスさまっ♪」を見に行くつもりだったのだが、上映最終週を迎えた金曜日、どこの映画館も特典フィルムを求めるプリンセス達でチケットは売り切れ。それならいっそ初日の映画を、ということでこっちを観てきましたよ。

ストーリーはネタバレしないよう、述べないでおこう。新海誠作品は、じつはクソ鬱になると言われている「秒速5センチメートル」が好きだ。特に2つ目のお話が好きすぎて、そこだけ何回も見ている。どうしようもない、徹底的な「片思い」を描いた物語。「言の葉の庭」のなんともいえない儚さも好きだ。今回の映画は思いがけなく、地震や東北大震災が大きく取り扱われていて驚いた。

私はあの災害の被災者ではない。しかも3月11日は海外旅行中だったので、いろんな意味で、日本中に与えた衝撃に追いつかず、皆が受けた傷のようなものを、自分が逃れてしまった後ろめたさのようなものを、実は今も感じている。(実は阪神大震災の時も日本におらず、同じ思いである)

そして、今回の映画である。映画のプロットはとてもよく練られているし、映像も素晴らしい。いろんな意味で完成度の高い映画だ。だけど、だ。だけど、あの出来事をこのような物語のなかに入れてしまって大丈夫なのだろうか?

フィクション上のヒロインが、前を向いて歩いていくというのは、とても明るい未来だ。12年という年月は、ある人には十分かもしれない。けれど、そこから時が止まったまま、かろうじて日々を過ごしている被災者は今も存在するはずだ。そんな人たちにとって、今回の映画は酷だったと思う。物語化してしまうことの暴力性、ということを、今回初めて考えさせられた。

と真面目な話はここまで。

今回の映画で唯一残念だったのは、ロン毛イケメンの草太の「麗しショット」少なかったこと!BBAはイケメンをもっと拝みたいんだよ~!椅子がみたいわけじゃないんだよ!すずめの可愛らしさはわかったから、次回から、画面にもっとイケメンください!


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