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仙台89ers:2023-24シーズン 第30節(4/6、7 Away Game vs 島根 at 松江市総合体育館)雑感

第30節のプレビューはこちら。


◯試合前トピック

今回は特にありません。


今節も種々の都合上、短評バージョンで参ります。


◯Game1(4/6 13:35 TO)仙台77島根84

Game1のエントリーメンバー、スターターは以下の通り。

以下短評。

・序盤からはお互いに点を取りあってリードチェンジの繰り返し。最も警戒すべきビュフォードにはそこまで得点は許さないが、その分ケイがしっかり得点を重ねた島根に1Qで4点ビハインド、ここ数Gameに見られた入りの悪さもなくよく食らいつけているのはいい感じ。
・2Qもビュフォードはまずまず止められているものの、島根は安藤がファイアー、このQで3PMが4/5の15得点。仙台ディフェンスが不用意にフリーにしてしまうとすかさず決めてくるのはともかく、多少のチェックも意に介さず決めてくるのはさすがというべきか・・・。
・仙台もしっかり食らいついてOT直後にはいったんリードチェンジしてみせるも、安藤のファイヤーであっという間に引き離されてしまうややつらい展開となると前半はビハインドを10点に広げられて終了。
・仙台もそこまで悪くはないものの、島根のほうがさすがにシュート精度がややいい感じなところに安藤のファイヤーで少し後手に回っている感じがあり、後半はビュフォードへの警戒はそのままに安藤への対処を改善したい。
・後半はしばらく10点前後のビハインドを保たれ推移、ビュフォードのシュートが決まりだしているのは気になるものの、ゲルンのインサイド、ブース得意のミドルレンジのシュートで食い下がる。
・しかし粘り強く続けていたディフェンスが島根のオフェンスを止め始めると、13点のビハインドとされたところの残り5分から17-2のランで一気にまくってみせ、逆転での勝利が見えてくる。
・勝負の4Qは1Q同様しばらくはリードチェンジから島根が一歩前に出る形でしばらく推移する接戦の様相。仙台も何とか踏ん張って残り3分ほどまでは2点ビハインドでぴったりついていくもこの日あまり当たりのなかった白濱に3Pを沈められるとビハインドは5点。
・仙台も何とか食い下がりたかったところ、頼みの阿部が放つ3Pはリングに嫌われ追撃しきれない。結局この3P精度の差が響き、その後も差は詰められず、最終的にはいつのまかビュフォードにトリプルダブルも記録されて77-84の惜敗、島根相手にBリーグ初勝利ならず。阿部もしっかり封じ込まれてしまい古巣相手にやや不完全燃焼だったか。

気になった選手:青木
安藤という優れたシュート力を持つ相手に奮闘するものの25失点は悔しい結果かもしれませんが、今回はオフェンス面でいいプレイが随所に見られ、極めつけは3Q終了間際の落ち着き払った3Pで逆転してみせたところ。これには本当にしびれました。キャプテンとして皆を引っ張る姿が本当に頼もしい選手です。

◯Game2(4/7 13:35 TO)仙台95島根92(OT)

Game2のエントリーメンバーとスターターは以下の通り。

以下短評。

・Game1で一歩及ばず敗れた仙台、古巣相手に不完全燃焼気味だった阿部ともども巻き返しを図れるか。
・1QはGame1と似たような立ち上がり。Game1でやられた安藤は今Gameも好調は維持していそう。仙台ディフェンスはGame1同様の強度が保てているのはいいのだが、やはりシュート精度がよくなく、1Qは30%を切るここ最近よく見る仙台になってしまい失点は19と抑えたものの得点が13でとどまり6点ビハインド。しかしGame1でシュートタッチが良くなかった阿部がファーストシュートで3Pをヒットしたのは僥倖か。
・2Qは安藤に代わってGame1で得点面では抑えられていたビュフォードがファイアー、このQで16得点を許してしまう。止めたとおもっても巧みなボディバランスでシュートを沈めてくるのはさすがとしかいいようがない。
・しかし仙台はトーマス、ブース、ゲルンの外国籍選手を中心に対抗し得点を積み上げるとビハインドは広げられずに踏ん張れているが、ややファウルが多めな島根からファウルドローンで得たFTを決められないのは大変もったいない。
・後半に入ると仙台は阿部が連続3Pを決めるとビハインドをあっという間に詰めて、Game1同様に競った展開になってくる。島根はビュフォードがその優れた得点能力で引き離しにもかかるも、仙台も阿部が調子を上げてきて次々にゴールを決め、リードチェンジを繰り返す。
・FTが決められていればもう少し楽な展開になっていたような気もするが、Game2もGame1同様仙台が2点リードで3Qが終了、Game1では4Qで島根のシュート力の前に振り切られてしまったが今Gameはなんとか勝ち切ることができるか。
・4Qは入りは仙台が先手を取るが、島根はまたしてもビュフォードがファイヤーし、次々に得点を重ねると、終盤はリードチェンジを繰り返す大接戦に。
・残り1分半のところではビハインドは2点、仙台もなかなか追いつくシュートを決められず焦れる展開となるがディフェンスもしっかり島根のオフェンスを止め続け、ダメ押しを狙ったビュフォードのフローターが外れると、カウンターからのファストブレイクで渡辺が同点シュートを決めると島根最後のポゼッションもしっかり止めて勝負の行方は5分のOTに突入。
・OTに入ると仙台はここまでさっぱり入らなかったFTもここにきて増した集中力でしっかりきめていけるようになり先手を取っていく。一方島根はGame1で殊勲の活躍を見せた安藤のスコアリングで対抗してくると、残り1分のところで再びスコアは90-90と追いつかれてしまう。
・直後の残り1分を切った島根のポゼッション、狙いすました阿部のスティールが飛び出し、そのままファストブレイクで得点すると再び仙台が前へ。
・さらにその後の島根のポゼッションで島根が決め切れなかったシュートからがっちりディフェンスリバウンドを掴むとファウルゲームに来た晴山がアンスポーツマンライクファウルを犯してしまう。ここはHCCを要求した藤田HCのベンチワークも光ったところ。
・勝利を決定づけるチャンスだったが仙台はボーナススローを1本しか決められず、ポゼッションもターンオーバーとなり安藤にファストブレイクを決められると1点差まで詰め寄られると残りは1.8秒。
・その後島根のファウルゲームから得たFTをトーマスが2つきっちりそろえると3点差になるがこのGameはただでは終わらない。島根最終ポゼッションのスローイン時に仙台がスローインファウルを犯すと島根にボーナス1スロー。
・しかしなんとこのFTを安藤が外してしまうと残り1.8秒もしっかり仙台が守って逃げ切りに成功、嬉しい敵地での勝利、Bリーグでの島根からの初勝利となった。
・そして阿部が35得点のキャリアハイをたたき出し、Game1での不完全燃焼も吹き飛ばす古巣への恩返しも成功。

気になった選手:阿部
万感の思いを胸に闘った今節だったろうことは想像に難くありませんが、島根はビュフォードが37得点とその優れた得点力を爆発させる中でも全く引けを取らない堂々の35得点のキャリアハイを仙台の大エースとしてたたき出してみせました。もう何といっていいかわかりませんが、願わくば阿部には長く仙台でプレイを続けてほしいですね・・・。

◯最後に

両Gameとも非常に競った、白熱した闘いとなりました。Game1は島根に振り切られてしまいましたが、Game2は粘って粘って、Grind!してGrind!して逃げ切る価値ある勝利をゲット。正味な話、2Gameとも厳しい結果になるのではないかと思っていたところ、目標の30勝も決して不可能ではないと思える選手たちの躍動には胸が熱くなる想いです。

とはいえやはり少し気になるのは、精度高く3Pを決めてくる選手がいると、なかなか止められないでいるところと、それとは逆に仙台の3Pの成功率があまり良くないところでしょうか。ディフェンスは3Pシューターに放られることはある程度許容しているのかもしれませんが、宇都宮、三遠のようにオンコートの選手すべてが3Pシューターのようなチームと対戦するときの対処法はまだ少し整理しきれていないのかも?またオフェンスでは仙台はどちらかというとペイントやペリメーターからのシュートを主体に2Pで得点を重ね、ゴール下の番人ゲルンを中心にオフェンスリバウンドを掴んでセカンドチャンスを活かしていくチームではありますが、やはり3Pは一気にリードを広げたり、あるいはビハインドを縮められることができるオフェンスなので、特にフリーではしっかり決められるようになってほしいところです。

では主要チームスタッツを眺めてみましょう。

PPG:78.6→78.9
FG%:43.6%→43.5%
eFG%:49.5%→49.3%
APG:20.5→20.8
OFFRTG:106.3→106.5
RPG:40.6→41.0
OPP・PPG:80.5→80.8
DEFRTG:109.0→109.2

どのスタッツも微増傾向。しかしここ最近のFG%の低さはあまり改善傾向になく、特に3P成功率が良くないことからeFG%のほうが通常のFG%より下がり幅が大きくなってしまっています。また今節も1勝1敗でGame2はOTがあったとはいえ、失点が多い傾向もあまり変わっていないのが見て取れます。

次節はHomeのWeekDay GameをA東京と。Bリーグ発足以来煮え湯を飲まされ続けているA東京にもそろそろ勝っていいころでしょう。三遠や島根といった強敵・難敵と堂々と渡りあってきた仙台です、決して敵わぬ相手ではもはやないはず。中2日とどこまで準備できるかは気になるところですし、今節の激戦の疲労も幾分残る中の闘いになりましょうが、しっかりDogFightして勝利を掴みとってほしいですね。

それではまた。


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