見出し画像

仙台89ers:2023-24シーズン 第99回天皇杯バスケ2次ラウンド(9/22〜23 1回戦 vs 奈良、2回戦 vs 三河 at 志賀町総合体育館:You Tube配信観戦)雑感


天皇杯2次ラウンドのプレビューはこちら。

◯天皇杯2次ラウンド前トピック

・楽天モバイルパーク宮城にて仙台89ers壮行会開催

日本プロ野球パシフィックリーグに所属する東北楽天ゴールデンイーグルスのHome Gameで2023-24シーズンインを前に壮行会が開催されました。

さて、今回渡辺がこのイベントに参加したわけですが、イーグルスのほうにも「渡辺翔太」選手がいる、とは仙台界隈では以前から話題になっておりまして・・・

こうなりましたw

たまたま同姓同名という縁がありましがこういう選手レベルの交流はバスケ・サッカー・野球の垣根を越えてもっとやってほしいものですねえ・・・。

選手たち登場のご挨拶の後は、トーマスが始球式のピッチャーをつとめることに。その実力やいかに・・・?

サウスポーのキレイな投球フォームでなかなかのボールを投げ込み会場もどよめくほどw89ers公式のポストにも書いてあるとおり、野球のプレイ経験があったと聞くと納得のピッチングでした(アメリカではバスケや野球やフットボールを複数楽しむとはよく聞く話ですね)。

これから開幕するBリーグでもドンドンシュートを放り込んでほしいですね!

◯1回戦:vs奈良(9/22 14:00 TO)仙台82奈良66

先週末のTOHOKU CUPでは嬉しい2度目の優勝を飾り、天皇杯やリーグ戦に向けて弾みがついた形の仙台。ヤン、阿部、ゲルンの新加入選手たちもケミストリーよくプレイできていて、PSMをあまり実施してこなかった分、しっかり練習を重ねてきたであろうことが伺えます。

一方、岡田や澤邊がコンディションを落としていたり、トーマスやブースなども少しまだピリッとしないところも散見されるなど、まだまだ上を向いていける余DNありそう。ディフェンスについては秋田に勝るとも劣らないインテンシティで、3日間ともPSMとは思えない激しいディフェンスを披露、今季もそこのところは間違いなさそうです。

スターターはこちら。

そしてこれに連なるツイートでは・・・

トーマスがエントリー外、ちょっと心配。

立ち上がりは渡部が3Pで両チームファーストポイント、奈良がキャメロンの個人技で3-2としてからお互い得点を決めきれない展開。仙台はTOHOKU CUPでも見られたGameの入りが今Gameも今一つか。ただ奈良のオフェンスもよくディフェンスできているので早いところオフェンスもお目覚めしてほしいところ。

ディフェンスをしっかり遂行している間にブースの3Pや小林の技ありフローターなどで少しずつリードは拡大。TOHOKU CUPでもここぞの活躍を見せた片岡が3Pを沈めてみせると18-9とリードは9点差に。しかし奈良も西宮時代にも仙台を前にインサイドで立ちはだかったムボジが存在感を見せるとリードも縮小し、1Qは結局20-18と大きなリードは作れずに終了、やはりややシュート精度が良くない感じ。

2Qは頭からポンポンと奈良に得点を許して一時逆転されると、仙台はシュート精度が上がらず、5分経過時点でも奈良にリードを許す展開が続きます。シュートセレクトそのものははあまり悪い感じはしないだけにちょっとヤキモキしてしまいます。それでもディフェンスは相変わらずしっかりできているので奈良に大きなランを作らせず我慢できているのは良き。そうこうしているうちに、ヤンと渡部が3Pを連続で決めてみせるとあっさりと再逆転に成功、それに続けとばかりに岡田も3Pを決めてみせると前半は39-30と9点リードで終了。

TOHOKU CUPでもそうだったのですが、シュート精度が今一つだなあと思って見ている割には前半で39点はとっているので今季の仙台はちょっと不思議。ディフェンスをよくやれている分、シュートアテンプトがもしかしたら多くなっているのかもしれませんね。

しかし3Qも立ち上がりからオフェンスはあまりピリッとしないのですが、ピリッとしないなりにディフェンスのほうで締めて我慢していくいかにも仙台らしい展開に。仙台が決めきれない間に奈良にリードを縮められるものの、ブースや片岡の3Pと岡田の2本連続の3Pなど長距離砲攻勢を決めてみせると、縮められたリードを回復するどころかむしろ広げ、3Qも終わってみれば61‐48とリードを13点差とする願ってもない展開に。チームとして3Pを確率よく決めていけるのは今季はいい感じかもしれません。

4Qにはいっても仙台の脚は止まらず、澤邊、ヤンなどの得点でじわじわとリードを広げると3分半経過時点ではついにリードは20点に。奈良もハインズの個人技で食い下がりますが4Qに至ってもインテンシティ高い仙台のディフェンスを崩しきれません。その後も残り3分ほどまで20点のリードをキープすると、その後はしっかり時間を使うプレイで奈良の追撃を抑えて82-66での快勝となりました。

・気になった選手:岡田

TOHOKU CUPではコンディションが伴わずDNPになってしまいしたが、このGameではしっかりと持ち味を発揮、3PMが4/7の12点の活躍でした。3Pについてはもともとこのぐらいの能力がある選手ではあると思うので、B1でのプレイが2季めの今季は相手ディフェンスを翻弄するようなインサイドアタックからの得点ももっと見たいものです。

◯シーホース三河

昨季リーグ戦は敵地で対戦、1勝1敗とし三河からは初勝利をあげることができました。対戦当時はオクインがまだ三河所属だったので、のちに三遠でも再びあい見えることになるとは思ってもいませんでしたね。

今季はW杯代表にもなった西田を中心に、長野、角野、橋下、中村、シェーファーといった日本人選手とBリーグでも屈指のスコアラーのガードナーが継続。新規加入としては京都からスピード系PGの久保田、2021-22シーズンまでNBAのミネソタでプレイしていたレイマン、韓国から代表選手のイ・デソンなどを獲得。またHCも長年チームを率いていた鈴木貴美一氏が勇退し昨季までNBAでのチームスタッフを歴任してきたリッチマン氏を招聘、昨季やや低迷してしまった古豪も巻き返しを期しているようです。

◯2回戦:vs三河(9/23 16:00 TO)仙台90三河92

Gameはさすがのスコアリングマシン、ガードナーの連続3P、石井の3Pでいきなり9点のリードを許すいやな感じの立ち上がり。ていうかガードナー、ちょっとオーバーウェイト気味じゃありません・・・?それはともかく、いつもの課題というかなんというかGameの立ち上がりのオフェンス精度の悪さはなんとかしないといけません。その後もターンオーバーなどオフェンスミスが目立ち、5分経過時点でも5-14の9点ビハインドのまま。

しかしそこからディフェンスのほうで踏ん張りがきくようになるとブース、岡田の連続3Pでビハインドを縮め、さらにディフェンスで三河のオフェンスを止め続けると小林の3Pが決まって逆転に成功。仙台は今Gameは3Pのタッチがよさそうです。終盤になると三河もレイマンのプッシュからの自ら持ち込んでのダンクなどで巻き返し、1Qは22-23の1点ビハインドで終了。1Qはオフェンス時のターンオーバーなどややミスが目立ってしまっていたので、少し立て直したいところ。

2Qはおよそ1~2ポゼッションの間で一進一退の展開が続きます。その中でもやはり仙台のほうがややオフェンス時のミスが多めでもったいない感じも。お互い決めきれずにランを作れない焦れた展開が続くと双方少しファウルがかさんでくる展開。その後もどちらもモメンタムをつかめずにリードチェンジを繰り返しながらGameは進みますが、最後の最後で片岡が得意のバックカットを決めきると53-48と一歩前に出て前半が終了。

シュート精度が相変わらずそこまで良くはないなあと思っていながらみていましたが、得点はなんと53点。仙台ってこんなに点が取れるチームだった?という思いになってしまいますwしかももう少しミスを減らせればもっと点が取れていた・・・?ただ望外のオフェンスの出来とは反対に、三河の高い個人技から繰り出されるオフェンスにはディフェンスがやや対処しきれず、前半だけで48点取られてしまうのはちょっと仙台のバスケとは言えないような気もしますので、後半はオフェンス以上にディフェンスをもう少し踏ん張る必要があるかもしれません。

後半に入って仙台が今Gameタッチのいい3Pを連続で決めてリードを広げかけますが三河も負けじと石井の3Pなどで応戦、接戦の様相にあまり変化がありません。三河はこのGame好調そうなイ・デソンから打開を図るものの、仙台も調子がよさそうなヤンを中心に内外とバランスいいオフェンスでリードは保ち続ける展開が続きます。そんな中でも仙台のほうがこのQややディフェンスのインテンシティが高く三河のオフェンスを要所で止めるとじわじわとリードを広げて、3Qも終わってみれば78-67のリードとすることができました。

4Qもこのままのペースでいきたかったのですが、これまで小気味よく決まっていた3Pがなかなか入らなくなってしまいます。そうこうしているうち三河のイ・デソンがファイヤー。ゴリゴリと自ら持ち込みシュートをねじ込んでいくとリードがあっという間に溶かされていきます。それでもなんとかふんばり逆転は許さずにGameを進めることはできていたのですが、気持ちが守りに入ってしまったか残り3分のところで90得点とした以降はオフェンスが沈黙してしまったのが痛かった。

三河の猛追撃に合うと残り8秒でレイマンにレイアップを決められついに追いつかれるとこれがファウルドローンも誘われるアンド1。このFTをレイマンがはずして延長突入か、と思うも三河がオフェンスリバウンドをつかむとそのままゴールにねじ込み逆転をされてしまいます・・・なんてこった。残り数秒でハーフウェイラインから放った3Pも願いかなわず外れてしまっては、残り15秒までつかんでいた勝利がするりと逃げて行ってしまう、Gameのクロージングに課題を残す悔しい敗戦となってしまいました。

気になった選手:イ・デソン(三河)

今Gameのキーマンだったと思います。三河的にはやや劣勢の中、強気なプレイでゴールを奪い三河オフェンスを引っ張っていましたし、4Qでの逆転の口火もやはりこの人でした。仙台のヤンと同じく韓国代表選手でもありますが、こういう風にプレイでチームを引っ張れる選手がいるのは三河にとっても好ましいことではないでしょうか。

◯最後に

三河との2回戦では勝利寸前でスルリと手の中から逃してしまう悔しい敗戦でもって今季の天皇杯は終了。2回戦もしっかり勝って3次ラウンド進出決定戦で川崎相手にもどこまでやれるか見てみたかったですが、それを言っても詮無きこと。クロージングで下手をうってしまったことを反省点として、そこがリーグ戦に繋がっていくのであれば敗戦にも得難い価値があるというものです。

オフェンスのほうはTOHOKU CUP時点ではまだ未知数なところがあるやに思っていましたが、この天皇杯では奈良を一蹴できたのはともかく、三河を相手に真っ向から殴り合ったのはちょっと想定外。TOHOKU CUPからの5Gameでの平均得点がなんと84.8と昨季リーグ戦の平均得点73.2を大きく上回っていたり、三河戦においてはトーマス不在の中でややオープンな展開だったにせよ90点を奪ってみせたのは驚きで、今季は期待をしてもいいのかもしれません。

一方、ディフェンスのほうは攻撃力ある三河には92点を奪われるも5Gameの平均失点は76.8と、昨季リーグ平均失点77.9とさほど変わらないレベルにあります。三河戦のようにオープンな展開とせずに粘り強くGLIND!しながらインテンシティ高いディフェンスを今季も遂行できればこちらも期待が持てそうです。

気がつけば今週末はついにリーグ戦が開幕。開幕節はHomeゼビオアリーナ仙台で古豪にして強豪のA東京を迎え撃ちます。A東京はこれまでまだ一度も勝利したことのない相手ではありますが、開幕戦ではアリーナ全方位を黄色に染めたダイキエンで選手たちを後押しして勝利を掴みにいきましょう!

それではまた。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?