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仙台89ers:2023-24シーズン 第7節(11/8 Away Game vs 秋田 at CNAアリーナ☆あきた)プレビュー


◯これまでの仙台

第6節のレビューはこちら。

群馬戦、信州戦の勢いをかって連勝を伸ばしたかったところ、Game2では最後の最後で手のひらからするりと勝利を逃してしまい連勝は4でストップ。けが人も増えてきている中、昨季以上の成績を狙う横浜BCに互角以上の闘いができたのは昨季からチームとして大きく成長できている様子がうかがえます。

Game1勝利の時点では東地区3位に浮上したものの、Game2の結果で5勝6敗となり群馬と同勝敗数で東地区4位、全体順位ではトップハーフに一つ及ばない13位につけています。第6節時点でのスタッツを眺めていくとPPGは81.0で80点超をキープ、OFFRTGが105.1、PACE(Gameのポゼッション)が77.1と、早いトランジションからのオフェンスを遂行しているのが見て取れます。一方ディフェンスでは平均失点は80.5ですがPACEの数字が上がっている中でDEFRTGは104.4と昨季を下回る数値なので、ディフェンスの強度が失われているという状況ではないと言えましょう。

ロースター的には澤邊、トーマスが怪我で離脱中のところ、前節のGame1では渡部も足を痛めてGame2はメンバーエントリーされたものの姿を表さず、今節・次節も欠場の可能性が大です。そんな中、今節の前日にあたる11/7に以下のリリース。

ハムストリングを痛めたとのことで時間がかかりそうだなと思っていましたが、やはりおおよそ2〜3ヶ月程度の離脱が余儀なくされそうなためIJリスト入り。復帰はAll-Star Weekend明けぐらいになりましょうか。トーマスの攻守におけるチームへの貢献度は計り知れないものがあるので、しっかり治したうえで復帰して、またチームの力となってほしいですね。

そしてトーマスIJリスト入りを受けてリリースがもう一つ。

ワシントンは昨季はB3の岡山で活躍し、Bリーグ発足前には熊本、信州、兵庫(現神戸)にも所属していた経験があり。おそらくトーマス復帰までの期間となりそうですが、フロントもしっかり動いていた模様ですし、仙台へ来てくれたのは本当にありがたい。岡山でもファン・ブースターの気持ちを掴む活躍をしていながら今年3月にアキレス腱を痛めて退団となっていたようですが、契約に至ったということはメディカル的にも問題なしなのでしょう。今節の出場が可能かどうかはわかりませんが、仙台の大きな力ととなってくれそうです。

◯秋田ノーザンハピネッツ

bjリーグ時代からの永遠のライバルクラブ。B2での雌伏の時を過ごしてきた仙台に対し、すっかりB1に定着しては2021-22シーズンにはCSにも進出と、「クレイジーピンク」の絶大なる後押しもあってどんどん力をつけている様に、ワタクシ、些かの羨望感と数年のうちにつけられた力の差への悔しさが入り混じっておりました。昨季も対戦成績は敵地で1つ勝ったのみの1勝3敗、全体成績でも仙台19勝41敗の東地区8位に対し秋田は29勝31敗で東地区4位と、仙台の現在地を思い知らされた形でした。

昨季からはエーススコアラーのキッドが信州へ、カンターはおそらく海外、日本籍では大浦が三遠、川嶋がFE名古屋、伊藤が富山、多田が福島へとそれぞれ移籍。変わって加入が外国籍に日本で初めてのプレイとなるベイカー、過去に信州に所属していたクロケット、日本籍では横浜BCから赤穂、信州から熊谷が加入と半分ぐらいが入れ替わり。残ったメンバーは手堅いセンターのザック、ベテランシューター古川、大怪我から復帰の田口、フィジカルモンスター中山、アジア特別枠の王と骨格はそこまで大きく変わっていない感じです。

今季プレシーズンのTOHOKU CUPで対戦した時には新外国籍とのケミストリーが今ひとつな感があったのと、赤穂、熊谷の主力級の新加入選手2人がアジア大会メンバーとして選出されていたこともあり、仙台ほうが選手間のケミストリーも良く勝利することができました。この時はケミストリーが高まってくれば秋田の強さはこんなものではないだろうな、と思っていましたが、リーグが始まってみるとなかなかに苦戦中。

新外国籍選手がどうにもフィットしてこずに、昨季のスコアリングを担っていたキッドの部分を埋めきれなくなっていて、得点力が大きくダウン。前節レビューでも触れた通り第6節時点での平均得点はリーグ最下位、DEFRTGこそリーグ中位で踏みとどまっていますがOFFRTGがリーグ23位と得点力不足の傾向が顕になってしまっています。FG%で3Pは33.1%とまずまずの数字ではあるのですが、2Pが43.5%ではいかにも苦しく、ペイント内得点もリーグ最下位と、インサイドでのオフェンスがうまくいってなさそうなのは明白です。

こうした中、主力の1人中山が怪我で離脱してますます状況が苦しい現状を好転させるべく、秋田フロントはついにあまりフィットしていなかったクロケットをウェイブ、おそらく得点力のある外国籍獲得を目指す方向に舵をきりました。その間の繋ぎとして日本での実績も抜群でかつて仙台にも所属していたティルマンを獲得するも、我慢の時期はもうしばらく続きそう。

◯今節の展望

今季ここまでの闘いを見る限り、トータルとしては仙台に分はありそうです。ワシントンがエントリーできるかどうかにもよりますが、現状のブース・ゲルンの好調さを見る限りにおいてはインサイドでかなりの優位性を持てそう。

ただ、かつて知ったるティルマンもインサイドアウトサイドとオールラウンドに力を発揮できる選手ですので、合流2節目でケミストリーが高まっているとすれば対峙に手こずる可能性もありますし、ティルマン加入に伴ってザックがインサイドで本領を発揮してくることも想像できます。また、ベテラン古川は今季好調、怪我から復帰の田口も徐々にプレイタイムが伸びてきていますので、このシューター陣にも簡単に3Pは打たせないようにしたいところ。

仙台としては、とにかく昨季自分たちがしていたような、ローペースのディフェンシブな展開に持ち込ませずに、今季のペースの早いトランジションバスケをしっかり行なっていくことが勝利への近道となりましょう。ですが、現状低迷している相手だからと決して侮ってはいけません。持てる力でそれぞれがやるべきことを今節もやりきって永遠のライバルから勝ち星をもぎとってやりたいところです。

さすがにWeekDayのAway Gameではワタクシも含めて現地に赴くのが難しい仙台ファン・ブースターも大半だと思いますが、それでも現地に赴く仲間が少なからずいらっしゃると聞いております。少数精鋭、大挙するクレイジーピンクに負けないダイキエンを現地でお願いするとともに、現地に行けない我々もパブリックビューイングや画面の前からダイキエンで選手たちの後押しをしていきましょう!

それではまた。


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