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仙台89ers:2023-24シーズン 第32節(4/13、14 Away Game vs 秋田 at CNAアリーナ☆秋田)雑感

第32節のプレビューはこちら。


◯試合前トピック

今回は特にありません。


今節も短評バージョンで参ります。


◯Game1(4/13 14:05 TO)仙台76秋田72

Game1のエントリーメンバー、スターターは以下の通り。

以下短評。

・Gameの入りは良く、オフェンスではボールもよく回り、いつものような序盤のシュート精度の悪さはあまりないのはいい感じ、ディフェンスも強度高くできてはいる。
・1Q途中までは点を取って取られてのリードチェンジを繰り返すが、ディフェンスに強みをもつ秋田をディフェンスでやや上回ると、少しずつリードを広げていく理想的な展開。
・秋田も中山の2連続3Pなどですぐさま追撃し食らいついてくるが、1Qは24-20と先手を取って終了、1Qでリードを取ったのは3/2のHome京都戦Game1以来、1か月強ぶり。
・2Qに入ると双方ディフェンスでバチバチやる形となって双方得点が入らない重たい展開が続くが秋田のほうが少しファウルがかさみ、仙台はファウルドローンからのボーナススローをこちらもいつもよりは精度良く決めていき再びじわじわとリードを広げていくと8点リードとしてOTO。
・OTO後も強度の高いディフェンスで秋田のオフェンスを止め続ける中でブース、阿部の3Pや早いトランジションからのファストブレイクなどで一時は14点のリードを作るが、秋田も古川の個人通算500本目の3Pなどで反撃、仙台は48-37と11点のリードとして前半を終える。
・前半から優位にGameを進めるのもいつ以来?という気はするが、こういう時は得てして「魔の3Q」が発動してしまうことがありそうなので、後半もしっかり強度を保ちたい。
・3Q序盤、ゾーンディフェンスを敷いてくる秋田にゾーン攻略が得意ではないほうの仙台も無難に対処していくがお互い得点は膠着気味。
・しかし今Gameここまで悪くなかったシュート精度が落ちだしシュートがリムに嫌われる場面が増えてくるが、秋田のしっかりとしたボックスアウトでオフェンスリバウンドが取れない場面が多い。こういうところは仙台もしっかりやっていかなければならないところ。
・前半とは逆に仙台からのファウルドローンで得たFTで秋田がじわじわ仙台のリードを詰めていくと、古川の連続3Pで一気に逆転されてしまう。
・仙台はすぐさま一旦はリードを取り戻すが、3Q終盤にはトラベリングや3秒バイオレーションを連発させてしまい、シュートで終われない時間が続くと秋田に着実に得点を重ねられては案の定8-23と「魔の3Q」を発現させてしまい、前半あった11点のリードを溶かしたうえに4点のビハインドを背負ってしまう。
・4Qに入っても秋田の連続得点でリードが広がっていくと、たまらず仙台ベンチが早々にTOを請求。一時はビハインドが10点になるが、ここから後半鳴りを潜めていた阿部がファイヤー、連続3Pで一気に差を詰めるとOTOまでにビハインドを4点までに戻すことに成功。
・OTO明けはお互いシュートを決め切れない中、残り1分17秒で阿部が4Q3本目の3Pを決めてみせるとようやく同点に追いつく。タッチが来ているときの阿部はやはり頼もしい。
・その後も秋田も疲労からかシュート精度が落ちたのもあるがしっかり仙台ディフェンスが止め続けるとOTO後は2得点しか許さず、ファウルゲームに来る秋田から得たボーナススローで加点した仙台が逃げ切り競った闘いを勝ち切った。

気になった選手:青木
前半はシュートタッチよくゴールを重ねるもファウルがやや嵩んでいたところ、後半の秋田の流れを断ち切りたい場面で痛恨のトラベリングバイオレーションを連発。その後ベンチに退くと目の前での田口のプレイが自分と同じトラベリングじゃないかというアピールが前に出過ぎてしまいベンチテクニカルと心乱されるシーンが目立ちましたが、最終局面のこり4秒で得たFTはしっかり整えたメンタルで決めてみせ(2本目は作戦失敗してしまいましたが)、2ポゼッション差として勝利を決定づけました。ジャッジが少し微妙なところが多いGameでしたがキャプテンらしくメンタルコントロールできていたのは素晴らしかった。

◯Game2(4/14 14:05 TO)仙台76秋田82

Game2のエントリーメンバーとスターターは以下の通り。

以下短評。

・Game1では先手を取りながら競った展開に持ち込まれるも、ディフェンスの強度で最終的には秋田を上回りしぶとく勝利をゲット。またGame1終了間際にザックが右足首を負傷するアクシデントからGame2は欠場と仙台に利もあり、この勢いのままGame2を連勝といきたい。
・豈に図らんや、序盤からまたしても「シュートが入らない仙台」を露呈、イージー目なゴール下をポロポロ落としては得点が伸びない。
・ザック不在なところでゲルンのインサイドアタックは効いてはいるが、次第にカーターの巧みなポジション取りに後手を踏み出す。
・入らないシュートに取れないオフェンスリバウンドに加えて秋田の前から出てくるディフェンスにすっかり慌ててはターンオーバーも連発して1Qは11点に抑え込まれる。
・2Qになるとバタバタさにますます拍車がかかり、さっぱりシュートが入らない仙台を尻目に、秋田はザック不在を逆手にとって長谷川、熊谷といったスモールサイズの選手を起点としたP&Rで仙台ディフェンスを翻弄、仙台は全く足がついていかず対処もできずいたずらに失点を重ねると2Q開始3分であっという間にビハインドを14点とされる。
・オンコートの選手たちは全く自分たちで修正できず、ベンチワークも立て直しに効果がない状況でシュートが入らない仙台、多少タフでもしっかりシュートが入る秋田という構図は一向に変わらず、一時最大 24点のビハインドまで広げられ、2Qで29失点 12得点という大失態をさらしてしまう。
・ここまでの好守でのぐだぐだ感は Homeでの秋田戦を彷彿とさせるなかなかに酷い内容、ザック欠場ということでどこか選手たちの間に油断と慢心があったのではないか?とも思わざるを得ないほど。
・さて後半にむけて少しでも立て直したい仙台だが、今シーズン20点以上の差をひっくり返して勝利した Game は1度もない(ひっくり返されたことはあった)。直近の島根戦やA東京戦などでは後半でしぶとくカムバックしていることもあり、そこに一縷の望みはあるか。
・果たしてハーフタイム中に藤田 HC から面でも落ちたか、ディフェンスの強度が前半とは段違い。前半からなぜそれができない?
・そんか愚痴はともかく、ディフェンスを強度高くいくところからリズムを取り戻した仙台は前半酷い精度だったシュートも徐々にに決まりだして3Q開始から7-0 のランでまずはビハインドを少し縮めることに成功。
・しかしもとよりディフェンスについては仙台より上な秋田もすぐさま対応、一方仙台は相変わらず秋田ガード陣を捕まえきれず3Qはそのまま15点前後のビハインドで推移。
・3Qで出てきた勢いを継続したかった仙台は4Q になってようやく阿部の3Pも決まりだすが秋田も要所でしのいではなかなか追撃しきれず OTO 時点ではいまだ14点のビハインド。
・まだあきらめない仙台、OTO直後に速いオフェンスから阿部が3Pを決めてみせるとここから9-0のランを作ってビハインドはついに5点、2ポゼッション差まで詰める。ここはHomeでの対戦と全く違うところで、ここ最近のGameのように劣勢の後半でもしっかりGrind!してカムバックしていく仙台のスタイルが発動している。
・しかし残り1分半で70-75となったところで渡辺がフリー目で放った3P は外れ、直後の秋田のポゼッションでタフ気味に放たれた田口の3Pはリングに吸い込まれるあたり、ここぞというところでのシュート精度の差が明暗を分けた。
・最後はヤンの放った3Pがブザービーターとなってリングに吸い込まれるも時すでに遅し、前半に支払ったツケはあまりに大きすぎ、76-82と悔しくも結果的には僅差での敗北となった。

気になった選手:ヤン
オンコート時のハッスルプレイが魅力的な選手ではありますが、 Game2でチームが全体的に低調な中で今回もハッスルプレイを連発、スコアはチーム最多の15点を記録。スモール気味な秋田とのミスマッチに積極的にアタックしてなんとか仙台のオフェンスを繋いでくれました。信州や宇都宮時代からはミニッツも増え、ポテンシャルの片鱗は随所で見せていますがまだまだ伸び代はたっぷり。他の外国籍選手同様、仙台で長くプレイしてもらえたら嬉しいですね。

◯最後に

両Gameとも結果だけ見れば双方接戦での闘いだったやに見えますが、内容的には真逆の形。Game1では先手を取って優位に立ちながら一度は逆転されるもしっかり要所を締めての再逆転勝利、Game2では秋田のザック不在への油断とGame1を勝ち切った慢心がどこかにあったか、前半は完全に浮き足立っては秋田とのHome戦のような非常に緩慢なプレイに終始し、先手どころか大量リードを奪われる始末。後半持ち直したところはHome戦とは違うところでしたが、後半でそれができるなら最初から強度高くやらないといけない。

今季、攻守に意思疎通がしっかりなされ噛み合っているときは他地区の強豪から勝利を挙げてみせるなど、チームとしては昨季から大きく成長している部分が随所に見られ頼もしくはありました。ですが、時折みせる低いシュート精度や脚の動かないディフェンスに如実に現れる緩み、スローインミスやリムアタックへの躊躇等、細かいところでの詰めの甘さがまろび出て自分たちで苦しくしてしまうケースが多々あるのは今季来季に向けての課題となりましょう。

ただこれまでの秋田との対戦成績から振り返るとレギュラーシーズンは2勝2敗と、何シーズンかぶりに2勝を、しかもAwayの地で獲得。プレシーズンのTOHOKU-CUPを入れれば3勝2敗の勝ち越しなのですから、永遠のライバルで仇敵の秋田とは常々言いつつこれまでは実力の差が歴然だったところからすると、ようやく手の届くところに来れたのかな、という想いがあるのも確かではあります。

では今節終了時点の主要チームスタッツを眺めてみましょう。

PPG:78.7→78.6
FG%:43.5%→43.7%
eFG%:49.3%→49.5%
APG:20.7→20.8
OFFRTG:106.3→106.2
RPG:40.9→40.6
OPP・PPG:80.8→80.6
DEFRTG:109.2→109.0

1勝1敗ながらも双方結果としては接戦だったため、スタッツはほぼ変わらず。しかしリバウンドは秋田のしっかりとしたボックスアウトに後手を踏み数が伸びず、RPGのみ0.3ポイント減少。

次節は今季最後のWeekDay GameをAwayで宇都宮と。仙台は今節の敗北をもって30敗に到達、チーム目標の30勝到達には残り7Gameで7勝が必要とついに黄信号が灯ったところでA東京と並ぶ今季の鬼門宇都宮戦とは頭が痛い。しかし宇都宮については一度は勝ったこともある相手、Awayでの勝利は今までありませんが次節こそそのチャンス。前節今節とコンディション不良で欠場していたエース比江島の復帰があるかどうかは微妙なところですが、これまで散々やられてきた3P攻勢をなんとかくい止めて、少ない勝機を手繰り寄せたいものです。

それではまた。


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