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仙台89ers:2023-24シーズン 第27節(3/23、24 Away Game vs 宇都宮 at ブレックスアリーナ宇都宮)雑感

第27節のプレビューはこちら。


◯試合前トピック

・2024Bリーグマスコットオブザイヤー開催

今季もこの季節がやってきました。我らがティナは昨季は仙台ファン・ブースターの尽力もあり悲願のベスト10入りを達成。今季はさらに上の5位を目指すとのことですが、上位陣はBリーグ界隈で幅広く人気を誇るマスコット揃いですので仙台ファン・ブースターの力も試されるところ。しかも今回は過酷な圧倒的な得票数で1位になり続けていたために「殿堂(そんなものあるの?w)」入りしていた千葉Jのマスコットジャンボくんも投票対象に復活とあってはなかなか厳しそう。

どうしてもファン・ブースターの母数が多いところのマスコットが有利なのは仕組み上仕方のないところはありますが、なんとか決まりきったマスコットが上位に集中しないようにリーグも考えてはいる?みたいなので毎日ポチポチ投票しながら結果を待つことにしましょう。


今節も次節Week Day開催につき執筆時間の都合上、短評バージョンで参ります。


◯Game1(3/23 15:05 TO)仙台83宇都宮104

Game1のエントリーメンバー、スターターは以下の通り。

以下短評。

・のっけから警戒したかった宇都宮の3Pが次々に決まる。あきれ返るほどの精度の高さ、1Qだけでなんと7本も沈められる。
・仙台のオフェンスの立ち上がりそこまで悪くはないように見えるものの、宇都宮とのシュート精度の違いは段違い、こちらが何とかタイトなディフェンスの間隙を縫って2Pを沈めても、次のターンではあっさりと、多少タフな状況でも全く意に介さず3Pを沈めてこられてはじわじわとビハインドが広がるばかり。
・2Qは少しディフェンスも整理されたか1Qほどの3Pの被弾はなしだが、その分今度はフォトゥやジェレットにインサイドをうまく使われてしまい、15点前後のビハインドで推移。
・仙台はゲルン、トーマスのリムアタックで打開を図るも、ブースがやはりかなり警戒されていてなかなかシュートを打たせてもらえないのは少しつらい(それでも3PをこのQ2/2で決めるのはさすが)のと、阿部も今Gameここまでまだタッチがあってこず得点が伸びない。
・仙台が少し盛り返しかけるとすぐさま3Pで流れを切られてしまいどうしても波に乗れない。ディフェンスもHomeでの宇都宮との対戦やHome秋田戦のように全く足の動かない棒立ち状態だったところからすればそこまで悪くないようには見えるのだが前半10本の3Pを沈められては大量57失点。
・前回対戦ほどの絶望的な内容ではないのに気づけば前半17点のビハインド。リーグ優勝を狙うクラブとの質の差を見せつけられている感。
・後半に入ると仙台のディフェンスのギアがアップ、宇都宮のオフェンスをしのいでしのいで、ヤンの古巣宇都宮相手のハッスルプレイなどもあってじわりじわりとビハインドを詰めていく展開に持ち込む。
・しかしもっと行けそう、と思ったところでもニュービルや遠藤の3Pで流れが断ち切られて、仙台は勢いに乗り切れない。
・それでも残り13秒ほどのところでゲルンがしぶとくインサイドでゴールをねじ込むとビハインドは7点までに縮めるも、宇都宮ラストプレイでまたもや比江島が3Pをヒットさせてビハインドは2桁、10点に戻されてしまう。シチュエーションは結構タフだったように思うけれどもなぜあれを決められるのか・・・。日本のエースたる所以か・・・。
・4Qは3Qでつかみかけたモメンタムを引き寄せたかったが、仙台の善戦むなしく1Q同様宇都宮の3P祭り状態。なんとか打開を図るべくプレッシャーをかけに行く仙台ディフェンスをあざ笑うかのようにアウトナンバーを作っては次々に3Pを沈められる。そして今Game通じてそうなのだが、仙台も決してディフェンスが緩いわけではなく、3Pシューターをチェックに行って簡単には打たせていないはずなのに、宇都宮は仙台ディフェンスなどいないかのように次々に3Pを沈めていくさまを見せられては、最後のほうになるともう笑うしかなかった・・・。
・仙台も食い下がり、得点自体は83と今季宇都宮と対戦したクラブの中でもTOP5に入るぐらいだったのだが、宇都宮にGameを通じて3PM%が20/35の57.1%で2PM%の18/33は54.5%よりも成功率が高いなどという異次元の数字をたたき出されてはもうどうしようもない。Homeでの対戦と比べたら断然バスケットボールのGameになっていたとはいえ、今季最高の104失点となって今Gameも完敗。

気になった選手:ニュービル(宇都宮)
今Game25得点、うち3PMが6/8ともう手が付けられない状態でしたが、今季あまり大きなメンバーの変更のなかった宇都宮において、昨季よりオフェンスディフェンスともに大幅にレベルアップしたのは彼の加入が本当に大きそう。昨季は昨季でスタッツモンスターのマブンガ加入が話題になりましたが、そちらはチームにフィットせず退団となり、チーム自体もあまり調子があがらなかったこととは好対照。宇都宮にとってはニュービルがリーグ制覇のためのラストピースだった、ということになるのかもしれません。

○Game2(3/24 15:05 TO)仙台78宇都宮94

Game2のエントリーメンバーとスターターは以下の通り。

以下短評。

・立ち上がりから仙台ディフェンスがGame1よりも強度高くは入れていて、Game1よりは楽に宇都宮に3Pを放らせない。Game1から修正がうまくはかれている模様。
・1Q半ばまでは少しディフェンシブでロースコア気味な展開が続き、フィジカルコンタクトが増える。宇都宮はファウルがややかさむ仙台からFTを得て、これをしっかり決めてきてビハインドをじわじわと広げられてしまうが、これは仙台もディフェンスをバチバチ行っている代償か。
・2Qに入るとGame1であまり得点できなかった阿部がファイヤー、3連続3Pを決めてみせると一気に差を縮めていく。
・しかし仙台が逆転をうかがうべく激しいプレイを仕掛けてもこれをいなしてはするするリードを広げていくのは宇都宮の強さか・・・。1点差まで詰めたところから0-9のランを作られ、OTOではビハインドを10点に広げられてしまう。
・OTO明けで再びビハインドを縮めにかかりたかったところも、仙台のほうに細かなミスが多く、追撃しきれず、前半は12点ビハインドで終了。
・Game1と比べるとディフェンスの強度は格段に上がっており、Game1で好き放題にやられた3Pを前半で4本しか決めさせないのは良かったが、その分なのかどうか、インサイドで少し後手を踏む感じはあったかもしれない。
・後半も入りからなかなかディフェンシブな展開でお互いに得点があまり伸びず、点差も大きく変わらない我慢の展開となるが、9人で闘う仙台のほうに少しファウルがかさんでいるのは気になるところ。
・仙台は我慢を重ねてビハインドを6店までには詰めるのだが、そこから肝心なところでシュートが決められないのはGame1と同様ので非常にもったいなく歯がゆい。
・それでも3Qは宇都宮に思うように得点をさせずビハインドを4点詰めて1桁差で4Qへ。Game1と比べるとまだまだ逆転の可能性は十分にあるのでこのままいいディフェンスを続けたい。
・4Qも我慢の時間は続き、10点前後のビハインドで推移。仙台もチャンスは作れているのだが、決め切れない展開が少し苦しい。
・そんな中で渡辺が連続で3Pを決めきりビハインドを4点までに縮めたところでOTO、OTO明けもこの勢いを継続できるか。
・しかしこの終盤の勝負所でここまで鳴りを潜めていた宇都宮3Pが次々に決まり始めると0-10のランを作られ一気にリードを広げられてはもはや万事休す、それでもあきらめずに果敢に前からディフェンスにいくも残り2分を切ったクラッチタイムでは届かず、Game1に続いての悔しい敗戦に。

気になった選手:トーマス
Game1で抑え込まれた鬱憤を晴らすかのように5本の3Pを沈めた阿部と悩みましたが、今回はトーマスを。ファウルトラブルに遭いながらも我慢のディフェンスをし続けてはスティールを4本奪って見せると、Gameの残り30秒切った中でも果敢にニュービルを前からマークして時間を使わせ8秒バイオレーションを誘うなど、その泥臭さがとても印象的でした。スコアリングを期待される選手ではあると思いますが、こうした高いスキルのディフェンスができるのはいかにも仙台向きで仙台らしい選手だと思います。

◯最後に

2Gameとも、Homeでの対戦からすると、しっかりバスケットボールのGameとなっていたまでは良かったのですが、個々の質はもとより、要所でしっかり締めることのできるチームとしての老獪さをもつ宇都宮を上回ることはさすがに難しかった。それでも、仙台としては自分たちの持ち味をしっかり出せたことは大いに評価できるし、宇都宮の肝を少し冷えさせることができたのではないかなと思います。

しかしCS進出だけでなくリーグ制覇を視野に入れるクラブと勝率5割を目指すクラブとではやはり小さいようで大きな差は依然あるなと改めて思わざるを得ないし、そのレベルに達するには仙台はまだまだ積み上げが足りないし、これからも少しずつ積み上げていかなければいけないのでしょう。

では主要チームスタッツを眺めてみましょう。

PPG:78.3→78.4
FG%:43.2%→43.3%
eFG%:49.2%→49.3%
APG:20.4→20.4
OFFRTG:105.9→106.1

今季無類のディフェンス力を誇る宇都宮相手に、2Game平均で80点超となったのは大いに評価できる部分。Game1での83得点は、今季宇都宮が許した得点のTOP5に入るほどで、その分、オフェンス系スタッツはやや上昇。

RPG:41.0→40.5
OPP・PPG:79.5→80.4
DEFRTG:107.6→108.8

ディフェンス系はさすがに2Game平均で100失点近くしてしまっては数値は軒並みダウン。特にRPGのところでは、ポジション取りがうまいジェレットの前にゲルンも少しリバウンドをとりあぐねていたりしたところでスタッツが少し後退。もっとも、宇都宮はシュート精度が高いのでリバウンドの機会自体が少なめだったかもしれませんが。

さて次節はAwayでWeekDay Gameを茨城と。HomeでのWeekDay Gameでは勝利できていますが、今の茨城はメイという素晴らしいタレントが加入し攻撃力がアップ、以前の対戦とは少し様相が違ってきそう。茨城は今だ東地区最下位に沈み、前回勝利してはいるとはいえ、全く気を緩めることはできません。しかし今季勝率5割を達成するためにはなんとしても勝利はしておかないといけない相手なので、連戦の中ではありますがしっかり強度高く対峙してほしいところです。

それではまた。

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