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敏(びん)であること

今日のおすすめの一冊は、藤尾秀昭氏の『小さな経営論』(致知出版社)です。その中から『「ありがとう」「すみません」「はい」という言葉』という題でブログを書きました。

本書に『敏(びん)であること』という素敵な文章がありました。

真のリーダーになるには「敏(びん)」が必要です。「敏」でない人は運命もよくならないし、経営も絶対に発展しません。この敏にはいろいろありますけれど、言葉に敏感というのもその一つ。偉くなっている人は、全員が言葉に敏感です。自分自身を向上させていく言葉に敏感です。自分を堕落させるような言葉に敏感じゃないですよ。自分自身の人格を向上させるような言葉が、パッと響くんです。
言葉に敏感でない人はエネルギーが生まれてこないです。人間のエネルギーは言葉によって触発されて生まれてくる。だから言葉に敏感でない人は絶対に大成しない。敏感な体質になるには習慣づけることです。パッと言葉を掴(つか)まれたら「よし、自分のものにしよう」と習慣づけていくことが大事です。

敏であるということは、何事にも「ハッとする」ことです。行徳哲男師にこんな言葉があります。

『武蔵野』を書いた国木田独歩の短編小説に「牛肉と馬鈴薯」という作品がある。その中で主人公が一番の願い事としていること、それは政治家になることでもない。事業家になることでもなければ、哲学者になることでもない。もしこの願いさえ叶えられるならば、他は何もいらないと言っているもの。それは、どんなことにでも「ハッ!」と出来る人間になることである。

だれもが琴線にふれるようなしみじみとした言葉に「ハッとしない人」は、逆にいうと、まわりの人や他の人に対して気遣いのない言葉を使ってしまうことが多いものです。相手を傷つけたり、がっかりさせるような言葉です。言葉に対する感性が鈍(にぶ)っているということです。

どんなことにも「ハッとする」ことができる人は、みずみずしい子どものような感性を持っています。しかし残念なことに、多くの人は大人になるにつれ、世間の垢(あか)にそまって感性が鈍ってきます。

いくつになっても、敏であること、ハッとすることを忘れない、子どものような感性を持った人でありたいものです。

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