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やっぱり三島

この記事は三島に関わる人達Advente Calender 2020に参加しています。12月13日(日)の担当、西原宏夫の記事です。
静岡県東部の三島市の魅力を伝えるべく、三島に関わる人達24名が、『私の三島での2020年』というテーマで綴っていきます。


【ニューヨーク】

これ、そもそも2020年のこと書くっていうことになってるんですけど、どうしても2019年9月のことから書き始めたいんです(ごめんなさい)。しかも、三島のこと書かなきゃいけないんだけど、ニューヨーク(NY)のこと書きます(こちらも、ごめんなさい)。

2019年9月の半ば、私と息子の二人は急遽NYに飛んだ(と、我ながら、結構カッコイイ出だし)。私は、2年前から会社では会長になり、息子は社長。「なぜ、NYなの?」って。そう、それはレストランをNYに出さないか、と話がきたからなんです。NYでレストランを経営している昔からの知り合い(先輩)から連絡が…。

その先輩はNYで大きなレストランをやっていて、売上もすごく大きかった。そのお店を、「もう年齢も年齢だし、譲りたい」、と。資料もたくさんもらったけど、結局は実際に見なきゃわかんないね、ということになり、出かけたというわけなんです。

で、もう、私は行く前からやる気満々。NYはどこに住もうかとか、アパートの家賃はいくらくらいかな、とか、最初はホテル住まいかな、とか、美味しい店はどこかなとか、ちょっと舞い上がっていたかも。また、そんないきさつを親しい仲間にしゃべって、すっかりその気になって、「みんなで行こうぜNY!」って(笑)。

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ニューヨークの無人店舗、amazon goです

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Amazonが経営するWhole Foods。コロナ禍の現在は配達専門のWhole Foodsもできたそうです。

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昨年(2019年)オープンしたばかりのハドソンヤードの高級デパートのニーマンマーカス、コロナ禍で経営破綻して現在閉鎖中(閉店となりそう)。ハチの巣のような建物は最新の展望台スポットで、ベッセルといいます。


【やっぱり三島】

ああ(マズイ)、NYの事ばかり書いてると、三島にたどり着けない(笑)。それで、結局どうなったかっていうと、それは…。「泣く泣く断りました」。先輩には本当に申し訳なかったけど、なんだか、いつもの店を出店する時のビビッとくるヤツがあまりなくてむしろ不安が…。条件はホントによかったんですけどね。

そして、「どうしてもやりたい!」って思いがフッと消えてしまったんです。こう見えても私、飲食の店は80店以上も出してるくらい、お店を出すの好きなんです。閉店も60店してますけどね(涙)。

今度のこのコロナ禍。今、ニューヨークの飲食店はほぼ壊滅的だそうです。知り合いのニューヨーク在住のジャーナリストは、「ホントに、ニューヨークに出店しなくてよかったね」と言ってくれました。ニューヨークでは失業率は30%を超えていて、ホテルやレストランや接客業の8月は、前年同月比で40万人が失業したといいます。

長々とNYの話、何が言いたいかっていうと、やっぱり三島に戻ってこれてよかったということ。ちょっと分不相応な夢見てしまったけど、やっぱり戻るところに戻ってこれた。ホント、守られてるなぁ、と。それにしても、もし今、NYにお店出していたらと思うと、もう身体中がぞーっとして、冷や汗が吹き出しそうになります。

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温水池は周辺が整備され、おすすめの散歩コース

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三島は水がきれいです


【コロナ禍の飲食店】

それで、やっと三島の話。三島でもこのコロナ禍、飲食店はホントに厳しかったです(この12月もまた厳しくなってきました)。だから、三島の飲食店のお弁当の持ち帰りキャンペーンがあったとき、ムキになって毎日、毎日色々なお店のお弁当を買いました。

応援する気持ちというより、同じ戦いを戦っている戦士と連帯するような気持ちがフツフツとわいてきたんですよね。そして、結局、我が社の店舗は、創業以来初めて、32日間も休業することになりました。

弁当

お弁当、ホントによく買ったなぁ…。


【コロナ禍と休業中にやったこと・気づいたこと】

そうそう、会社とは別に三島でコロナの期間中やったことは、私の勉強会(西原ゼミって言う)が月に一度あるんですけど、それがzoomになったこと。この会は2年前から続いてて、この12月で26回目になりました。勉強熱心な若い人達が聞いてくれている『良き聞き手』によって支えられている会なんです。良き聞き手がいる『場』ってホントに大事だと思います。

それとは別に、沼津でも(これは昼の部)主に女性が対象のゼミもやっています。これまた、すごく楽しい。若いお母さん方が多くて、私のほうが刺激を受けることが多いです。不思議なもので(聞き手が違うと)、私の読む本のジャンルも変わってくるんですよね。例えば、子供の教育の話とか、町の活性化とか、起業の話とかに興味が出てくる。

今までは自己啓発とか経営の話とかばっかりだったですけどね。この西原ゼミを続けて思ったのは、今まで会えなかったようなエネルギッシュでガッツのある若い人たちと知り合いになれたってことです。また、昼の部の女性たちも皆一人ひとりがリーダーとして、自分で会を立ち上げているようなすごい人たちなんです。

今まで出ていた公的な会では、会う人はほとんどみな同じ。そこでは、地元の経営者以外会ったことはないんですよね。だから、こういう新しいつながりが出来て思ったことは、「三島のこと大好きな人が、なんて多いんだ」ってこと。

実は、経営者って、たいてい、超我がままなんです(笑)。なぜかっていうと、普段、人から注意されたり、言われたりしないから。ましてや、年下や、部下から意見されたり、なんてほとんどない(笑)。それで、ひとりよがりになっちゃうんですね。だからこそ、会社や自分の職業とは遠いところにいる人、若い人(年配の人)、異業種の人、違う立場の人達と会う必要があるんだって、気づかせてもらいました。

西原ゼミ12月

12月の西原ゼミ(ヘレンさんのイラストです)


【三嶋大社のお祭りのこと】

それから三嶋大社の夏の「大祭り」のことを書いとかなきゃいけません。大祭りは、毎年、8月15日から17日の3日間行われますが、今年はコロナ禍ということで、戦後初の中止となりました。これには、祭り好きの連中はホントにがっかりしてました。祭りは毎年50万人も訪れる三島市最大のイベントです。江戸時代から続く、当番町制があり、当番町の山車が競り合いと言って、三嶋大社の社頭で「しゃぎり」を演奏します。

各町内では毎年4月頃から練習を始め、8月の本番に備えます。私もそうですが、三島で生まれた三島っ子はこのしゃぎりの音が身に沁みついていて、練習が始まると「ああ、もうすぐお祭りだな」となんだかウキウキしてきちゃうんですね。来年はしゃぎりの音、聞きたいなぁ

夏祭り②

山車(だし)が並んでます(三島商工会議所写真より)


【町おこしのこと】

そうそう、小林正観さんはこんなこと言ってます。

私は全国で町おこし、村おこしが成功した例を見てきましたが、そこには共通点がありました。それは、
①その町や村で育った人が一度都会に出て生活し、戻ってきて何かを始めた。
②都会に住んでいた人が仕事を辞め、その町や村に移り住んで何かを始めた。
③その町や村の外に多くの友人・知人を持っている人が何かを始めた。

この3つのうちのどれかです。
外の世界と交流を持ち、外の世界を知っている人が、新しい楽しいアイデアを持ち込み、活性化のきっかけをつくっているようです。ずっとその町や村から出たことがない人は、その地域のよさを認識できないので、そのよさをアピールすることができない。本当に楽しい何かを始めてみる。そういう変わった「ドン・キホーテ」が一人出てくるのが第一歩。商店街の会議を何時間やっても、らちがあきません。それより目の前に結果を見せる人が現れたほうが、ずっと話が早いようです。(ありがとうとお金の法則/だいわ文庫)より

ということで、最近、私の会う活動的で元気な若い人たちは、この3つのタイプにすべて当てはまっています。「街が元気になる」、「街の活性化」がうまくいくには、こういう人たちがいてくれて、具体的に行動してくれるからなんです。その行動が起爆剤となって、また別の行動や実践が始まる。活性化している街ってそれがゆるやかに、長く続いているんだろうな、と。

このアドベントカレンダーに出ている人たちも、実は、みんなこの3つのタイプに当てはまる人たちばっかりです。こういうイベント、ホントにありがたいです。そして、三島にテコ入れしてくださって、ホントにホントに感謝です。心より「ありがとうございます!」

路地①

桜家 路地

水辺①

三島は、小さな路地と水辺がおすすめ。素敵なお店がたくさんあります。


「人の心に灯をともす」というテーマでFacebookやブログなどを毎日書いてます。


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