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我われは遠くから来た

今日のおすすめの一冊は、藤尾秀昭氏の「人生の大則」(致知出版社)です。その中から『人の子の親も「上に立つ者」』という題でブログを書きました。

本書の中に「我われは遠くから来た」という心に響く一節がありました。

我われは遠くから来た。そして遠くまで行くのだ…。若年期(じゃくねん)期に出合ったこの言葉をいまも時折思い出し、口ずさむことがある。誰の言葉かは知らない。ゴーギャンの絵に「我われはどこから来たのか。我われは何者か。我われはどこへ行くのか」と題された作品があるが、これに由来してつくられた言葉なのかもしれない。
脳の専門医、林成之氏は、どんな人の脳も三つの本能を持っている、という。一は「生きたい」二は「知りたい」三は「仲間になりたい」という本能である。この脳の本能から導き出せる「脳が求める生き方」は一つである。「世の中に貢献しつつ安定して生きたい」ということである。
脳の本能を満たして具現するこの生き方は、そのまま人が幸福に生きる道と重なり合う。そこに大いなる宇宙意志をみる思いがする。遠くから来た私たちは、宇宙意志のもとに、幸福を求めて遠くまで歩み続けているのかもしれない。
最後に、四十年ハガキ道を伝道してきた坂田道信さんの言葉を紹介する。「どんな人と一緒になっても、どんなことに出くわしてもつぶされない人格をつくり、幸せに楽しくいられるような人になりたい」大人の幸福論を説いて、これ以上の言葉はない。

どんなに財産があろうと、肩書や名声があろうと、死んでしまえば、それをあの世に持っていくことはできません。そのことを、重要な節目節目に思い出せるかどうかで、人生は決まると言ってもいいと思います。

「裸にて生まれて来たに何不足」

我々はもともと裸で生まれてきたのだ、と覚悟を決めれば何でもできるはずです。定年退職に限らず、人生を再出発させなければいけない時は、旅と同じです。見知らぬ土地、見知らぬ人、見知らぬ宿と出会い、「自分は何者でもない旅人」と気づくこと。

「我われは遠くから来た。そして遠くまで行くのだ」という言葉を胸に刻みたいと思います。

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