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いい日も悪い日もない

今日のおすすめの一冊は、岡本一志氏の『ほとけさまと心がほっこり温まるお話』(王様文庫)です。その中から「普段の世界を一歩踏み出してみる」という題でブログを書きました。

本書の中に「いい日も悪い日もない」というお釈迦様の心に響く一節がありました。

悪いことやうまくいかないことが続くと、ついていない、運がないと自信をなくしたり、中には、祟られているのだろうか、呪われているのだろうかと不安になる人もありますね。お釈迦さまは、 「吉日良辰(きちじつりょうしん)を選ぶことなし」 と言われて、この日はいい日、悪い日ということはまったく決まってないのだよと教えていかれました。
いいことも悪いことも、続くことはよくあることです。続いたからといって何かの祟りや呪いがあるわけではありませんから、まったく気にする必要はありません。 このことをよくわかっていただくために、セミナーの中でこんな実験をしたことがあります。
ふつうの6面あるサイコロを用意して、奇数が出たら吉、偶数が出たら凶だとします。このサイコロには何の仕掛けもありません。 サイコロを振ると、吉(奇数)が出る確率は2分の1、凶(偶数)が出る確率も2分の1です。 セミナーに参加した方に、実際にサイコロを30回ほど振っていただき、吉(奇 数)が出るか、凶(偶数)が出るかをやってみてもらったことがあります。
すると、参加者から、「あれ、吉が連続5回になりました」 「凶が連続7回も出ました。このサイコロは何か仕掛けがあるのですか?」 という声があがりました。 もちろん、サイコロには何も仕掛けはありません。どの目も平等に出るイカサマなしのサイコロです。では、なぜ吉が5回連続で出たり、凶が7回も連続で出たりすることが、あちこちで起きたのでしょうか。
確率2分の1ということが意味しているのは、奇数、偶数が同じ頻度で出ることを意味しているのではありません。1万回ぐらい振って、奇数、偶数の出る回数がほぼ同じに近づいていくということなのです。 奇数、偶数が交互に出るということではないのです。確率2分の1というと、 奇数が出たのだから、次は偶数が出るだろうと、このように考える人は多いと思いますが、そうでないということですね。
ですから、奇数、偶数が続くこともざらにあります。ウソだと思ったらぜひ、お手元のサイコロで実験をしてみてください。 このサイコロ実験からもわかるように、どっちが起きてもおかしくないようなことであっても、一方が続いて起きることはよくあります。
たとえば、車を運転していると、今日はやけに赤信号に遭遇する、なんだかついていない日だと思うことがありますが、それと同じぐらい、青信号が続いてスイスイ走れた日があったはずです。ただ、そのことを忘れているだけです。
雨女とか雨男といって、自分が出かけると決まって雨が降るという人がいますが、これも同じで、自分が出かけて晴れていた日もあったはずですが、たまたま雨の日が続いてそう思っているだけですね。
人間は、悪いことが続くと、そこだけが記憶に残ってしまいやすいので、自分はついていない、運が悪いとネガティブに取ってしまいがちです。しかし、雨の日もあれば晴れの日もあるように、私たちの人生もいいタイミングに恵まれることもあれば、悪いタイミングが続くこともあります。 雨に降られたからといって、自分は雨男だ、雨女だと自分を責めて落ちこむのは馬鹿げたことです。
同じように、悪いタイミングが続いたからといって、自分は運が悪い人間なんだと落ちこまなくてもいいのです。 雨の日は雨の日にできること、晴れの日は晴れの日にできること、どんなタイ ミングにもできるタネまきはあります。 日日是好日というように、どんな日も、その人の心がけしだいで好日(素晴らしい日)にすることができます。

よく、こちらの方角は吉だとか、凶だとか、方位を気にする人がいます。引っ越しもそれで決めるという人もいます。また、同様に、大安だとか、仏滅、友引などの六曜を気にする人もいます。

しかしながら、お釈迦様は「吉日良辰を選ぶことなし」 と言って、方位や六曜を気にしてはいけない、と言っています。同じように、斎藤一人さんも「自分の行くところが吉方位」だと言っています。たとえその方角が凶であったとしても「私が行けば吉方向になる」と思っているからだそうです。

自分にエネルギーやパワーがあれば、たとえその場所のパワーが低かろうが、むしろその場を「吉」に変えることができるということです。リーダーにはまさにこの気持が大事だと思うのです。意気消沈している一団があったとして、そのリーダーがその中に入って行ったら、パッと電球がついたように明るくなり、とたんに笑い声が巻き起こる、という状態です。

「いい日も悪い日もない」という言葉を胸に刻みたいと思います。

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