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マザーテレサとお金の話

今日のおすすめの一冊は、渡部昇一氏の『「思い」を実現させる確実な方法』(PHP )です。その中から「お金を嫌えば、お金に嫌われる」という題でブログを書きました。
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「お金儲けは汚い」あるいは「お金は汚い」と漠然と思っている人は、かなり多いような気がします。お金のことをまともに話したら、「はしたない」とか「下品だ」とか思ってしまう人もいます。

秩父札所十三番寺、南泉和尚氏のこんな話があります。(ほとけ様に教わった 毎日をハッピーにする90の方法/ディスカヴァー)より

私は、慈眼寺の住職であり、秩父こども園の理事長でもあります。 ときには経営者としてお金のことを考えなくてはなりません。 以前の私はお金のやりとりをするのが少し苦手でした。 住職という役目もあるからかもしれませんが、お金をいただくことにどこか後ろめたさがありました。 なんとなく、自分が欲深く、金儲けに走っているように思えたのです。
そんな気持ちがふっと楽になったのは、マザー・テレサの話を聞いたときでした。 マザー・テレサは、皆さんがよくご存知のとおり、コルカタ(カルカッタ)の貧民街で、誰からも手を差しのべてもらえない人たちを受け入れ、献身的な奉仕を続けてきた素晴らしい女性です。 そのマザー・テレサが、いつもお金のことを考えていたというのです。
意外に思う人もいるかもしれません。 ですが、多くの人を救うためには、確かに多くのお金が必要です。 そのため、彼女はどうすればたくさんのお金を教会に集められるだろうか、と考えていたのだそうです。 この話を聞いて、「あぁ、お金のことを考えるのは悪いことではないんだ。必要なところに使えばいいんだな」と思えるようになりました。
道元禅師の教えに「知生産業固(もと)より布施に非ざること無し」という一説があります。 これは「政治も産業もみんな布施である」ということです。 この教えもまた、お金儲け自体が悪いことではなく、手に入れたお金をどう使うのかが大切だと説いてくれているように思います。 自分のためだけにお金を使おうと思うと、人は離れていきます。 反対に、ほかの人のために使おうとすると、人が集まってくるのです。 目的が明確なほど、それは顕著に表れるし、そのためにお金を扱うことも楽しい作業になるでしょう。

お金に色はありません。色とは、きれいだとか、汚いだというような色です。これは、ケガをしたとか、病気になったということも同じです。ケガをしたり病気なったとき、この程度で済んでよかった「ラッキー」と思う人もいますし、まったくツイていない「不幸」だと思う人もいます。つまり、その事象には色はついていない、そこに色をつけるのは自分だということです。お金自体には何も色はついていません。そこに色をつけるのは自分です。それは、お金をどういうふうに使うか、ということでもあります。

そして、「お金は汚い」という言葉に反応せず、同時に、「お金を稼ぐ」、「儲ける」、「ためる」、「投資する」という言葉にも後ろめたさを感じさせない教育が、今まさに求められている気がします。

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